コグノスケ


2018年8月4日

レガシィの4回目の車検

目次:

先週、大阪スバル(高槻店)にレガシィの車検をお願いしていました。今日は納車です。

JR高槻駅からディーラーまで歩きましたが、もう、とにかく暑い暑い。暑くてやってられません。将来、車を買い替えるとしたら、夏には絶対、車は買わないぞ、絶対だ。心に決めました。

料金は自賠責&税金込みで13万円くらいでした。特に大きな故障もなかったし、そんなもんでしょう。ね。

編集者:すずき(2023/09/30 15:07)

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  • hdkさん(2018/08/05 01:16)
    車検の時はいつも代車借りてます。駅やバス停は近いけど、タダで貸してくれるので... トヨタ系ディーラーだからですかね? でも最初中古車買った店も貸してくれていました。駅から 1km もあるのに代車なしだとつらいですね。
  • すずきさん(2018/08/05 01:25)
    > hdk さん
    スバルも代車を貸してくれますが、今回は長期間(1週間)預けていたことと、8月は休みが多いせいか、単に繁忙期なのか、貸せる代車が無いと言われました…。
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2018年8月5日

微妙に壊れてるThinkPad E480のキーボード

先日購入(2018年6月14日の日記参照)したThinkPad E480ですが、キーボードのカーソルキー、しかも上カーソルキーだけが微妙に壊れています。

キーを押すとキーが傾いてしまい、引っかかって戻ってこないときがあります。

キーを分解してみた

何が引っかかっているのか調べるために分解してみました。キートップをてこなどで外すと、パンタグラフが入っています。パンタグラフは2つの部品からできています。


キーボードのパンタグラフ、分解

2つの部品を組み合わせると、I字型(畳んでいるとき)もしくはX字型(開いているとき)になります。


キーボードのパンタグラフ、畳んだ状態


キーボードのパンタグラフ、開いた状態

良く見るとこの部品、軸が折れてしまっています。


キーボードのパンタグラフ、分解、軸が折れている

軸が片側なくなっているため、パンタグラフを開いても綺麗なX字型にならず、捻じれてしまいます。


キーボードのパンタグラフ、開いた状態、軸が折れているので歪む

これによってキートップが若干傾いてキーボードのフレームに引っかかり、元の位置に戻らなくなるようです。

対策

修理に出そうかどうか迷って、いろいろ押し方を試しているうちに、比較的引っかかりにくい押し方があることを見つけました。今は押し方を工夫することで凌いでいます。

さらに最近は、普通にキーを押しても引っかかりにくくなった気がします。パンタグラフが壊れているのは相変わらずなので、キートップ側が削れたのか、変形したのかな?

編集者:すずき(2018/08/05 01:20)

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2018年8月8日

久しぶりに自作ARMエミュレータ

久しぶりに自作ARMエミュレータememuを(ソースコードはこちら)動かそうと思い、Linux 4.4のlatestである、Linux 4.4.146をダウンロードしました。

このememuではARM Versatile PB/APボードの一部デバイスと、CPU ARM926EJ-Sの一部、アーキテクチャで言えばARMv5T相当をエミュレーションしています。

クロスビルドできない

巷で手に入るコンパイラはARMv5Tより新しい命令を出力してしまい、エミュレータで実行できませんので、最初にcrosstool-ngで、ARMv5T向けのgcc 8.1.0を作成しました。

いざLinux 4.4.146をクロスビルドしましたが、エラーになり、コンパイルできませんでした。

エラーの意味が良く分からなかったので、さっくり諦めましてcrostool-ngでgcc 7.3を作成しなおし、ビルドをやり直したところ、無事コンパイルが通りました。

Linuxが動かない

Linux 4.4.146は起動しませんでした。偶然持っていた少し古いバージョン(Linux 4.4.77)に戻したりもしましたが、結果は同じで全く起動しません。

デバッグすると、ドライバの作りが変わったのかAACIとMMCIというハードウェアに対して、今まで叩いていなかったはずのレジスタをガンガン叩いていました。ememuは存在しないI/Oレジスタを叩くと、エミュレータが例外で落ちてしまい、動かなくなるんです…。

とりあえずレジスタ定義だけ適当に追加したところ、エラーが出まくりますが、起動はしました。適当でも動いてくれるLinuxは強い子です。

buildrootが動かない

しかし今度はbuildrootで作成したbusyboxと愉快な仲間たちが起動しません。/dev/nullが無いよ?と永遠にエラーが出続けます。

調べてみるとLinux 4.4.146のdefconfigだとCONFIG_DEVTMPFSがnつまり無効なんですね。最近の感覚でdevtmpfsはあって当然くらいに思っていたので、盲点でした。コンフィグでdevtmpfsを有効にしてカーネル再ビルドしたところ、やっとbuildrootが動きました。

端末の色がおかしい

対応していない制御文字を送ってきているらしく、ememuの端末(独自実装です)の色がおかしくなります。

これはすぐ直せそうになかったので、しばらくは変な表示と付き合うことになりそうです。

編集者:すずき(2018/08/09 00:51)

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  • すずきさん(2018/08/09 01:09)
    後でやりなおしたら gcc 8.1.0 でも Linux 4.4.146 をコンパイルできました。あのエラーは何だったんだろう。幻でも見ていたんだろうか??
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2018年8月10日

エディタ

誰しもお気に入りのエディタがあると思いますが、私は割とメチャクチャです。

C言語系は読むときはVim + GNU Global、書くときはサクラエディタを使うことが多いです。

Vimはタグジャンプやヒストリが優秀で、検索もしやすいので、コードを読む際にはとても便利だと思います。ログを差し込んだり、コードを多少書き換える程度であればVimで済ませます。

しかし1から全て書くような場合は、サクラエディタが多いです。何ででしょうね?関数表示が便利なのかな?そんなサクラエディタもC++ を書くときはイマイチで、ラムダがまともに表示されず不便です。

GVimでtabと :Tlistを使うとサクラエディタの関数表示に近くて、個人的には良い感じですが、常用には至っていません。何が悪いのかわからない…。

Javaは読むことはあまり無いけどVimですかね、書くときはIntelliJ IDEAです。スクリプト系はVimで読むし、書きます。

こうして並べてみると、かなり支離滅裂です。どうしてこうなった…??

VimとEmacsの思い出

VimもEmacsも初めて使ったとき「は?何だこれ……??」と思いました。どちらも終了方法がわからず、まともに使えませんでした。今はIDEもVimも適度に使っています。

でもEmacsは完全に使い方を忘れてしまった。ごめんねEmacs…。

編集者:すずき(2018/08/12 21:55)

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2018年8月11日

地震保険

AIG損害保険から「大阪北部地震で被害を受けた方はご連絡ください」という手紙が来て、地震保険に加入していたことを知りました。ずっと火災保険だと思ってたよ……。

人生初の地震保険です。

保険会社に被害を申請(電話、Webでも可能)すると、調査員さんが家に来てくれます。調査員の方は、かなり積極的に被害としてカウントしてくれます。むしろ、こちらが「いやー、そこは特に被害無かったですね…」と断るような形になるくらいでした。

家財の場合、壊れなくても、地震で倒れたりズレたら被害としてカウントされるそうです。あと、地震保険で特徴的なのは、被害を受けた「種類」が大事なことです。本が1冊でも100冊でも、カウントは「本」の1種類のみですが、棚とテレビと冷蔵庫が地震でズレたり倒れたりすれば3種類としてカウントされ、被害が大きいとみなされるようです。

地震保険の査定額

地震保険は火災保険と違い損害額ではなく、保険金額(契約時に決めている額面)の何割という形で支払われます(地震保険 | 個人のお客さま | AIG損保へのリンク)。

我が家の場合、家財の「一部損」判定でした。この場合、地震保険金額の5%が支払われることになります。契約していた保険金額は100万円くらいだった(それも知らなかった…)ので、支払われる額は大体5万円です。

大阪北部在住で、地震保険に加入している人は、とりあえず被害申請をしてみるといいですね。判定結果が一部損(一番低い)でも、地震でグチャグチャにされた部屋の片づけ手間賃くらいにはなると思います。

査定方法

査定は結構面白いです。馬のフィギュアがテーブルから落ちてたら「被害です」、お皿が落ちたり転げたら割れてなくても「被害です」。逆に言うと、壊れた物の金額は勘案しないので、被害の受け方によっては被害額と保険の査定額が全く合いません。

しかし元々そういう保険なんです。火災保険や自動車保険とは仕組みが違うのですね。

保険会社がんばってる

AIG損害保険の調査員の方曰く、大阪北部地震と7月豪雨の被害調査を迅速に行うため、全国の調査員が応援に駆けつけているのだとか。今日来ていただいた方も北海道から応援に来ていると言っていました。

最近は特に暑いし、特に豪雨の地域では道路がやられていて、被災地を駆け回るにもとても大変らしいです。頭が下がる思いです。

編集者:すずき(2018/08/12 21:32)

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2018年8月12日

ARM PCで開発できるか?

最近のARM搭載SoCはかなり速くなっています。もしかしてx86 PCの代わりに使えるのではないでしょうか?開発に使うことを想定して、コンパイル速度を比較してみたいと思います。

比較に使うのはLinux Kernelの開発ツリー(linux-next)です。コンフィグはデフォルトを使い、ビルドターゲットはallを指定します。ビルドしているアーキテクチャが違う(ROCK64: arm64, AMD A10: x86)ので、時間の単純比較はできませんが、参考にはなると思います。

AMD A10 7800、32GB DDR3-1600のPCでlinux-next x86のtime make -j4 allを実行しますと、

  • real 10m33.584s
  • user 33m37.811s
  • sys 4m7.908s

不遇のBulldozer系コア、もはや4年落ちとなったCPUで、大して速くはありませんが、十分実用的というか、待っていられるレベルです。

Intel Pentium J4205、16GB DDR3L-1600のPCでlinux-next x86のtime make -j4 allを実行すると、

  • real 14m45.968s
  • user 51m57.967s
  • sys 5m47.331s

Pentium JはAtom系列で遅いと思いきや、予想より何倍も速かったです…。ナメてました、ごめんなさい。

ROCK64、Rockchip RK3328、Cortex A53 x 4、4GB DDR3でlinux-next arm64のtime make -j4 allすると、

  • real 179m33.126s
  • user 266m0.254s
  • sys 22m52.046s

PCと比較するとほぼ1桁遅いです。さすがにこれは待っていられません。ROCK64は普段使いには十分速いですが、開発に使うのは辛そうですね…。

Raspberry Pi 3、Broadcom BCM2837、Cortex A53 x 4、1GB LPDDR2でlinux-next armのtime make -j4 allすると、

  • real 146m46.807s
  • user 236m43.970s
  • sys 10m41.310s

ビルドしているアーキテクチャが違う(ROCK64はarm64、RasPi 3はarm)ので、単純比較はできませんけど、ROCK64と大差ないですね。

もっと速いARM SoCは?

今のところスマホ、TV/STB系ARM SoCはA72 x 4、A53 x 4が最強クラスのようです。サーバー系ARM SoCに目を向ければA72 x 16(NXP LX2160A)もしくはA53 x 24やA53 x 48(Cavium ThunderX)といった桁違いメニーコアがありますが、そんなに要らないんですよね…。

中間の製品はありません。買う人いないんでしょうね。

ARM SoC搭載ボード

今後のお買い物の参考に、ざざっと調べてみました。

Tegra系
ボードJetson TX2、Denver x 2、A57 x 4、8GB LPDDR4、$600日本だと販売店のぼったくりで10万円。
HiSilicon Kirin 960
ボードHiKey 960、A72 x 4、A53 x 4、3GB LPDDR4、$239良いんだけど、メモリがもう一声欲しかった…。
Rockchip RK3399
ボードNanoPC-T4、A72 x 2、A53 x 4、4GB LPDDR3-1866、$109 DDR3ではあるけど、良さそう。
Samsung S5P6818
ボードNanoPC-T3 Plus、A53 x 8、2GB DDR3、$75可もなく不可もなく?
Amlogic S912
ボードが見当たらない、A53 x 8、どこか発売してくれないかな。
Amlogic S905
ボードODROID C2、A53 x 4、2GB DDR3、$39 S912の一世代前ですね。
AllWinner H6
ボードPINE H64、A53 x 4、2GB LPDDR3-1600、$36安くて素敵だけど、さすがに見劣りしてしまうなあ。

性能だけ求めるならJetsonかHiKey 960で、コスパならNanoPC-T4ですかね。Jetsonなら流行りのAIとか、GPGPUも実験できますね。お値段はべらぼうですけど…。

編集者:すずき(2018/08/14 13:32)

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  • すずきさん(2018/08/14 13:32)
    Raspberry Pi 3 の結果も足しておいた。
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2018年8月13日

自分のマシンは何GFLOPSか? その1

その1その2その3

自分のマシンは何GFLOPSか知りたくなって、スパコン界隈で有名なLINPACKを実行してみようと思い立ちました。ソースコードは HPL- A Portable Implementation of the High-Performance Linpack Benchmark for Distributed-Memory Computers にあります。私はhpl-2.2.tar.gzを使用しました。

ビルド方法はINSTALLファイルに書いてある通りですが、結構ハマったので、私の手順もメモしておきます。環境はDebian GNU/Linux Testingのamd64版です。

LINPACKのMakefile

コードを展開し、setupディレクトリの下にあるMake.xxxをトップディレクトリにコピーして使います。たくさんファイルがありますが、AthlonマシンなのでLinux_ATHLON_CBLASを選びました。FBLASという名前のファイルもありますが、

  • CBLAS: C版
  • FBLAS: Fortran版

のようです。用語の意味はわかりませんが、Makefileのdiffを見れば何となくわかるはず、きっと。

ビルドの準備

コピーしてきたMake.Linux_ATHLON_CBLASは書き換える必要があります。特に大事なのはTOPdirです。

この変更を忘れるとホームディレクトリ直下のhplというディレクトリがトップディレクトリだと思って、ビルドを始めます。最終的に「Make.incが見つからない」と言われて失敗します。

Make.incをfindで探すとわかりますがMake.incはシンボリックリンクです。ビルドに失敗するときはMake.incが全然関係ない場所を指していると思います。

もしTOPdirを書き換え忘れてビルドが失敗した場合はmake arch=Linux_ATHLON_CBLAS clean_archとしてください。アーキテクチャ名の付いたディレクトリ(Make.incもそのディレクトリに入っている)が全て消滅するはずです。

書き換え箇所
# TOPdirをソースコードを配置した位置に合わせて修正します
TOPdir = ...

# コンパイラをgccからmpiccにします
CC = /usr/bin/mpicc
# リンカもgccからmpiccにします
LINKER = /usr/bin/mpicc

# OpenMPIのライブラリ位置
MPdir = /usr/lib/x86_64-linux-gnu
MPinc = -I$(MPdir)/openmpi/include

# ビルドしたバイナリが動かなくなるため、MPlibは削除
#MPlib = ...

# LAlibのライブラリ位置
LAdir = /usr/lib/x86_64-linux-gnu
# スタティックリンクだとなぜか遅いので、ダイナミックリンクに変更
LAlib = -lcblas -latlas

# 末尾に -lrt -lbacktraceを追加します。
# HPL_LIBSの先頭に追加するとリンクエラーになります。
HPL_LIBS = ... -lrt -lbacktrace

あと、私の環境の場合、下記パッケージのインストールが必要でした。

  • libopenmpi-dev
  • libmpich-dev
  • libatlas-base-dev

実行はまた今度にします。

編集者:すずき(2018/08/15 10:08)

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  • hdkさん(2018/08/14 00:11)
    LINKERも変えるんですかね(ちゃんと理解してない)
  • すずきさん(2018/08/14 00:20)
    あ、そうでした、LINKER も mpicc に変えないと、めちゃくちゃエラーが出ます…。
  • すずきさん(2018/08/14 00:33)
    LINKER の記述も足しておきました。
  • すずきさん(2018/08/14 12:34)
    LAlib をダイナミックリンクにする記述も足しました。
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2018年8月14日

自分のマシンは何GFLOPSか? その2

その1その2その3

LINPACKのビルドができたので、さっそく実行してみます。バイナリはbinディレクトリの下にあります。

実行の仕方はmpirun -n 4 xhplのようにします。パラメータファイル(HPL.dat)が置いてあるディレクトリで実行してください。


AMD A10-7800での実行結果

これが最速パラメータかどうか自信がありませんが、とりあえず10GFlopsだそうです。

しかしhdk氏のAMD A10-7870Kは19GFlops出ているそうです。両者ともにBulldozer系のAPUなのに、倍も差がつく理由がさっぱりわかりません。謎です…。

AMD A10-7800の性能(追記)

何気なくcblasとatlasのスタティックリンクをやめて、ダイナミックリンクに変更したところ、いきなり性能が上がり1.7倍の17GFlopsになりました。


AMD A10-7800での実行結果(ダイナミックリンク版)

えー?なぜ!?とりあえずperf topで見てみるとlibatlas.soの関数が8割ほどの実行時間を占めています。ここが効率的になったんでしょうか?そんなに変わるものですかね、さっぱり意味がわかりません…。

ARMも見てみる

ROCK64でも実行してみました。SoCはRockchip RK3328、CPUはCortex-A53 x 4 です。


ROCK64での実行結果

大体1.5GFlopsでした。A10-7800と比べるとやはり1桁違いますね(PCが6.7倍速い)(ダイナミックリンク版だと11倍速い)。

コンパイル実験(2018年8月12日の日記参照)のときはPCが18倍ほど速かったので、コンパイル実験よりは差が縮まっている、とも取れます。

電力効率の点から見ると、PC 1台よりROCK64を10台並べた方が省エネなのでしょうか?微妙かな…?今度、ワットチェッカーで比べてみましょうか。

編集者:すずき(2018/08/15 10:08)

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  • hdkさん(2018/08/14 23:06)
    なるほど! LINKERを変えていなくてリンクエラーになるのを何とかしようとして手こずっている間に-lcblas -latlasに変えていました... まさかそれが実行時間を短縮するとは...
  • すずきさん(2018/08/15 08:34)
    ダイナミックリンクにするだけで性能がほぼ倍になるので、私も驚きです…。
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2018年8月15日

自分のマシンは何GFLOPSか? その3

その1その2その3

LINPACKを単独のマシンで実行してもあまり面白くないので、クラスタで実行したいと思います。役割としてはマスタが1台、スレーブが他全部という分担になります。LINPACKの場合、マスタからスレーブにsshでログインして、ログイン後xhplを実行するようです。

スレーブ側の設定

スレーブ側はLINPACKをコンパイルして、xhplをマスタと同じパスに配置すればOK です(HPL.datは要らない)。マスタ側のバイナリが /home/username/a/b/c/xhplに置かれているとしたら、スレーブ側も同じ /home/username/a/b/c/xhplディレクトリに置かなければ起動できないようです。

一番簡単なのはマスタ、スレーブ、全てのノードに同じユーザを作成して、MPI実行用のバイナリを入れるディレクトリを作成することですね。

さらにスレーブはsshの公開鍵認証にしておくと、LINPACK起動時にパスワードを打たなくて良いので楽です。マスタからスレーブにログインできればOKで、スレーブからマスタにログインする設定は不要です。

マスタ側の設定

マスタ側はLINPACKをコンパイルするのは当然として、少しだけ特別な設定が必要です。私はhostfileの存在に気づくまでにかなり時間がかかりました…。

  • HPL.dat: 単独で実行していたときにも使っていたLINPACKパラメータを書いたファイル
  • hostfile: クラスタのノード一覧を書いたファイル

HPL.datは単独動作と同じで良いです。性能は後で考えるとして、とりあえず動作するはずです。

クラスタのノード一覧hostfileは単独のときには使っていませんでした。基本的にはクラスタを構成するノードのホスト名(IPアドレスでも良いです)を並べるだけです。

hostfileの記述例

localhost slots=4
192.168.1.109 slots=4

上記は2台構成(ROCK64がlocalhost、Raspberry Pi 3が192.168.1.109)の記述です。slots= にはそのノードがいくつのプロセスを扱えるかを記述します。どちらも4コア4スレッドのCPUなのでslots=4としています。まあ2とか8とかにしても動きますが、効率は下がります。

クラスタ起動

実行は下記のようにします。ROCK64がマスタ、Raspberry Pi 3がスレーブです。下記のコマンドはマスタ側で実行してください。

クラスタでのLINPACK実行
$ cd bin/Linux_ATHLON_CBLAS
$ ls
HPL.dat  hostfile  xhpl

$ mpirun -n 8 -hostfile hostfile -host localhost,192.168.1.109 xhpl
...
================================================================================
T/V                N    NB     P     Q               Time                 Gflops
--------------------------------------------------------------------------------
WR00L2L2        2000    64     1     4               3.74              1.429e+00
HPL_pdgesv() start time Wed Aug 15 00:11:49 2018

HPL_pdgesv() end time   Wed Aug 15 00:11:53 2018

--------------------------------------------------------------------------------
||Ax-b||_oo/(eps*(||A||_oo*||x||_oo+||b||_oo)*N)=        0.0037309 ...... PASSED
...

MPIの凄いところはROCK64(arm64)とRasPi(arm)のようにアーキテクチャが違うクラスタでも実行できてしまうところです。メッセージパッシングの隠れた利点かもしれません。

動作しているかどうか確認するにはRaspberry Pi 3側でtopなどで見るのが確実だと思います。LINPACK実行中にxhplが4プロセス実行されているはずです(全力で実行した場合)。

ちなみにhostfileを指定し忘れるとこんなエラーになります。8プロセス起動しろと言われても、どのノードがプロセスをいくつ受け持ってくれるかわからないので、怒っている訳ですね。

hostfileを指定し忘れるとこんなエラー
$ mpirun -n 8 -host localhost,192.168.1.109 xhpl
--------------------------------------------------------------------------
There are not enough slots available in the system to satisfy the 8 slots
that were requested by the application:
  xhpl

Either request fewer slots for your application, or make more slots available
for use.
--------------------------------------------------------------------------

それとOpenMPIのバージョンには注意してください。我が家のデスクトップPC(Debian Testing, OpenMPI 3.1.1)とファイルサーバ(Debian Stable, OpenMPI 2.0.2)でx86_64クラスタを構成しようとしたところ、OpenMPIのバージョン違いでこんなエラーになって実行できませんでした。

OpenMPIのバージョン違いだとこんなエラー
$ mpirun -n 4 -hostfile hostfile -host localhost,falcon xhpl
[blackbird:29131] tcp_peer_recv_connect_ack: invalid header type: 0★★★★こんなエラーで怒られる★★★★
--------------------------------------------------------------------------
ORTE was unable to reliably start one or more daemons.
This usually is caused by:

* not finding the required libraries and/or binaries on
  one or more nodes. Please check your PATH and LD_LIBRARY_PATH
  settings, or configure OMPI with --enable-orterun-prefix-by-default

* lack of authority to execute on one or more specified nodes.
  Please verify your allocation and authorities.

* the inability to write startup files into /tmp (--tmpdir/orte_tmpdir_base).
  Please check with your sys admin to determine the correct location to use.

*  compilation of the orted with dynamic libraries when static are required
  (e.g., on Cray). Please check your configure cmd line and consider using
  one of the contrib/platform definitions for your system type.

* an inability to create a connection back to mpirun due to a
  lack of common network interfaces and/or no route found between
  them. Please check network connectivity (including firewalls
  and network routing requirements).
--------------------------------------------------------------------------

エラーメッセージはたくさん出ますが、解決に辿り着かないので何とも言えない気分です…。

肝心の性能は

結論から言ってしまえばROCK64とRaspberry Pi 3のクラスタは意味がなさそうです。なぜならROCK64 1台のほうが速いからです…。

まずは単独実行と同じ問題サイズN=2000での実行結果です。多少上下しますが0.6〜0.7GFlopsくらいです。ROCK64単独(1.4GFlops)の半分以下です。P, Qの値は2, 4が一番良さそうでした。他の値(1, 8や4, 2)にすると激遅で実行が終わりません。

ROCK64, Raspberry Pi 3の2台クラスタN=2000
$ mpirun -n 8 -hostfile hostfile -host localhost,192.168.1.109 xhpl
...
================================================================================
T/V                N    NB     P     Q               Time                 Gflops
--------------------------------------------------------------------------------
WR00R2L4        2000    64     2     4               7.97              6.699e-01
HPL_pdgesv() start time Wed Aug 15 00:41:15 2018

HPL_pdgesv() end time   Wed Aug 15 00:41:22 2018

--------------------------------------------------------------------------------
||Ax-b||_oo/(eps*(||A||_oo*||x||_oo+||b||_oo)*N)=        0.0037423 ...... PASSED
================================================================================
T/V                N    NB     P     Q               Time                 Gflops
--------------------------------------------------------------------------------
WR00R2C2        2000    64     2     4               7.94              6.724e-01
HPL_pdgesv() start time Wed Aug 15 00:41:23 2018

HPL_pdgesv() end time   Wed Aug 15 00:41:31 2018
...

問題サイズが小さすぎたかな?と思いN=4000にしてみました。0.9〜1.3GFlopsとだいぶ性能が上がります。単独実行の場合N=2000とN=4000ではほぼ性能に変化はありません。

ROCK64, Raspberry Pi 3の2台クラスタN=4000
$ mpirun -n 8 -hostfile hostfile -host localhost,192.168.1.109 xhpl
...
================================================================================
T/V                N    NB     P     Q               Time                 Gflops
--------------------------------------------------------------------------------
WR00L2L2        4000    64     2     4              32.17              1.327e+00
HPL_pdgesv() start time Wed Aug 15 00:50:32 2018

HPL_pdgesv() end time   Wed Aug 15 00:51:04 2018

--------------------------------------------------------------------------------
||Ax-b||_oo/(eps*(||A||_oo*||x||_oo+||b||_oo)*N)=        0.0018773 ...... PASSED
================================================================================
T/V                N    NB     P     Q               Time                 Gflops
--------------------------------------------------------------------------------
WR00L2L4        4000    64     2     4              40.92              1.043e+00
HPL_pdgesv() start time Wed Aug 15 00:51:04 2018

HPL_pdgesv() end time   Wed Aug 15 00:51:45 2018
...

性能が違うノードを組み合わせているからなのか、放熱が足りなくてオーバーヒートしているのか、性能がかなり不安定です。たまにSystem負荷が50%台に張り付いて、実行が終わらなくなるときもあります。うーん、たった2台でも難しいものだな。

編集者:すずき(2018/08/15 10:46)

コメント一覧

  • すずきさん(2018/08/15 10:35)
    さすがに x86_64 と arm のクラスタは無理みたい。エラーになってしまう。
  • すずきさん(2018/08/15 10:42)
    実行できた。あと実行ファイルパスについて、大きく勘違いしていた。実行ファイルのパスを完全に合わせないとダメみたい。
  • すずきさん(2018/08/15 10:52)
    うーん、なんか暴走したり、動かなかったり、うまくいかない。素直に同じアーキテクチャのマシンをたくさん用意したほうが良さそう。
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2018年8月20日

ROCK64のU-Bootスクリプトを読む

目次: ROCK64/ROCKPro64

先日(2018年7月23日の日記参照)ROCK64のU-Bootがdistro boot(U-Bootのdistro bootの説明)を使っていることはわかりましたが、もう少し具体的に調べておきます。

U-Bootは起動するとカウントダウンを始めます(Hit any key to stop autoboot... と表示される通り、何かキーを押すと止まります)。カウントが0になると、bootcmd環境変数に設定されたスクリプトを実行します。まずはそこから追います。

U-Boot起動、bootcmdと関連スクリプト
U-Boot 2017.09-g5aef9f7 (Oct 12 2017 - 09:11:39 +0000), Build: jenkins-linux-build-rock-64-136
   
Model: Pine64 Rock64
DRAM:  4 GiB
MMC:   rksdmmc@ff500000: 1, rksdmmc@ff520000: 0
*** Warning - bad CRC, using default environment
   
In:    serial@ff130000
Out:   serial@ff130000
Err:   serial@ff130000
Model: Pine64 Rock64
normal boot
Net:   eth0: ethernet@ff540000
Hit any key to stop autoboot:  0
=> 

=> print bootcmd
bootcmd=run distro_bootcmd

=> print distro_bootcmd
distro_bootcmd=for target in ${boot_targets}; do run bootcmd_${target}; done

=> print boot_targets
boot_targets=mmc0 mmc1 usb0 pxe dhcp

=> print bootcmd_mmc0
bootcmd_mmc0=setenv devnum 0; run mmc_boot
=> print bootcmd_mmc1
bootcmd_mmc1=setenv devnum 1; run mmc_boot

今回追いかける対象はSDカードからのブート(ROCK64の場合はmmc1として認識)ですので、mmc0, mmc1に注目します。bootcmd -> distro_bootcmd -> bootcmd_mmc1 -> mmc_bootと辿れます。ここまでは単純です。

mmc_boot
環境変数:
devnum=1

----------

=> print mmc_boot
mmc_boot=if mmc dev ${devnum}; then setenv devtype mmc; run scan_dev_for_boot_part; fi

----------

改行入れた版

if mmc dev ${devnum};
then
    setenv devtype mmc;
    run scan_dev_for_boot_part;
fi

----------

ifの条件式だけ実行した場合

=> mmc dev 0
Card did not respond to voltage select!    ★★★失敗する
mmc_init: -95, time 9

=> mmc dev 1
switch to partitions #0, OK    ★★★成功する
mmc1 is current device

このスクリプトはmmcデバイスを使えるかどうかチェックしています。devnum=1のときはmmc dev 1ですね。単独で実行するとわかりますが、このコマンドは成功し、デバイスが使用可能だとわかります。

デバイスが使用可能だとわかれば、scan_dev_for_boot_partを呼びます。

scan_dev_for_boot_part
環境変数:
devnum=1
devtype=mmc

----------

=> print scan_dev_for_boot_part
scan_dev_for_boot_part=part list ${devtype} ${devnum} -bootable devplist; env exists devplist || setenv devplist 1; for distro_bootpart in ${devplist}; do if fstype ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart} bootfstype; then run scan_dev_for_boot; fi; done

----------

改行入れた版

part list ${devtype} ${devnum} -bootable devplist;
env exists devplist || setenv devplist 1;
for distro_bootpart in ${devplist};
do
    if fstype ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart} bootfstype; then
        run scan_dev_for_boot;
    fi;
done

----------

最初の行

=> part list mmc 1 -bootable aaa    ★★★aaaは結果を格納する環境変数名(何を指定してもOK)
=> prin aaa
aaa=6                               ★★★boot可能パーティション番号が設定される

全部のパーティションを表示

=> part list mmc 1

Partition Map for MMC device 1  --   Partition Type: EFI

Part    Start LBA       End LBA         Name
        Attributes
        Type GUID
        Partition GUID
  1     0x00000040      0x00001f7f      "loader1"
        attrs:  0x0000000000000000
        type:   0fc63daf-8483-4772-8e79-3d69d8477de4
        guid:   9bdf460d-26ba-4f39-b43f-e8289847b709
  2     0x00001f80      0x00001fff      "reserved1"
        attrs:  0x0000000000000000
        type:   0fc63daf-8483-4772-8e79-3d69d8477de4
        guid:   50b5d36d-c009-4538-925e-a4ca3db6f3b9
  3     0x00002000      0x00003fff      "reserved2"
        attrs:  0x0000000000000000
        type:   0fc63daf-8483-4772-8e79-3d69d8477de4
        guid:   cbcf51cb-465b-47ee-a4ca-1c1ef59a8564
  4     0x00004000      0x00005fff      "loader2"
        attrs:  0x0000000000000000
        type:   0fc63daf-8483-4772-8e79-3d69d8477de4
        guid:   fd2b2a59-fb82-4e11-827b-2297cdb0b74f
  5     0x00006000      0x00007fff      "atf"
        attrs:  0x0000000000000000
        type:   0fc63daf-8483-4772-8e79-3d69d8477de4
        guid:   10194a7e-66c7-4340-a932-060295f19fba
  6     0x00008000      0x0003ffff      "boot"
        attrs:  0x0000000000000004                   ★★★6にboot可能フラグが存在
        type:   ebd0a0a2-b9e5-4433-87c0-68b6b72699c7
        guid:   dbb99d65-e937-46a9-b740-256da98658a0
  7     0x00040000      0x01cf7fde      "root"
        attrs:  0x0000000000000000
        type:   0fc63daf-8483-4772-8e79-3d69d8477de4
        guid:   55c58d2b-29ce-4c0d-bfec-414479e8ca46

----------

2行目

=> part list mmc 1 -bootable aaa
=> print aaa
aaa=6

=> env exists aaa || setenv aaa 1; ★★★左のコマンド結果が真のため、右のコマンドは実行されない
=> print aaa
aaa=6                              ★★★値は変わらない

=> setenv aaa                      ★★★環境変数を削除する
=> print aaa
## Error: "aaa" not defined

=> env exists aaa || setenv aaa 1; ★★★左のコマンド結果が偽のため、右のコマンドが実行される
=> print aaa
aaa=1                              ★★★値が1に設定される

----------

ifの条件式

=> fstype mmc 1:6 bootfstype
=> prin bootfstype
bootfstype=fat

1行目はboot可能フラグを持ったパーティションがあるかどうかを見ています。あればdevplist環境変数に「パーティションの番号」が設定されます。

2行目はboot可能フラグを持ったパーティションがなかったときのフェールセーフ処理で、先頭パーティション(1番)から起動を試みます。

ループ内のif文はパーティションのファイルシステム形式を取得して、bootfstypeという環境変数に設定します。ファイルシステムがわからない場合は処理をやめます。

あと、ループの条件文のところでdistro_bootpartにdevplistに格納されているパーティション番号(今回の場合は6)が設定されます。これも後で使われます。

scan_dev_for_boot
環境変数:
devnum=1
devtype=mmc
distro_bootpart=6
bootfstype=fat

----------

=> print scan_dev_for_boot
scan_dev_for_boot=echo Scanning ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart}...; for prefix in ${boot_prefixes}; do run scan_dev_for_extlinux; run scan_dev_for_scripts; done;run scan_dev_for_efi;

----------

改行入れた版

echo Scanning ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart}...;
for prefix in ${boot_prefixes};
do
    run scan_dev_for_extlinux;    ★★★成功すれば、以降は実行されない(他のscan_dev_xxxも同様)
    run scan_dev_for_scripts;
done;
run scan_dev_for_efi;

----------

boot_prefixesの内容

=> print boot_prefixes
boot_prefixes=/ /boot/

メッセージを出して、scan_dev_for_xxxのいずれかを実行します。これらのスクリプトは成功すると、OSつまりLinuxなどに制御が移りますので、成功したらU-Bootに戻りません。試す順は下記のようです。

  • distro boot
  • パーティションからU-Bootスクリプトをロード
  • EFI boot

今回はdistro bootを使っていますので、scan_dev_for_extlinuxスクリプトを見ます。

scan_dev_for_extlinux
環境変数:
devnum=1
devtype=mmc
distro_bootpart=6
bootfstype=fat
prefix=/ もしくは /boot/

----------

=> prin scan_dev_for_extlinux
scan_dev_for_extlinux=if test -e ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart} ${prefix}extlinux/extlinux.conf; then echo Found ${prefix}extlinux/extlinux.conf; run boot_extlinux; echo SCRIPT FAILED: continuing...; fi

=> prin boot_extlinux
boot_extlinux=sysboot ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart} any ${scriptaddr} ${prefix}extlinux/extlinux.conf

----------

改行入れた版

-- scan_dev_for_extlinux

if test -e ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart} ${prefix}extlinux/extlinux.conf;
then
    echo Found ${prefix}extlinux/extlinux.conf;
    run boot_extlinux;
    echo SCRIPT FAILED: continuing...;
fi

-- boot_extlinux

sysboot ${devtype} ${devnum}:${distro_bootpart} any ${scriptaddr} ${prefix}extlinux/extlinux.conf

----------

ifの条件文

=> if test -e mmc 1:6 /extlinux/extlinux.conf; then echo OK; else echo NG; fi
OK
=> if test -e mmc 1:6 /boot/extlinux/extlinux.conf; then echo OK; else echo NG; fi
NG

----------

新出の環境変数

=> print scriptaddr
scriptaddr=0x00500000

----------

sysbootのヘルプ

=> sysboot
sysboot - command to get and boot from syslinux files

Usage:
sysboot [-p] <interface> <dev[:part]> <ext2|fat|any> [addr] [filename]
    - load and parse syslinux menu file 'filename' from ext2, fat
      or any filesystem on 'dev' on 'interface' to address 'addr'

ブートするパーティションにextlinux.confという名前の設定ファイルがあるかどうかを探し、あればboot_extlinuxスクリプトを呼びます。boot_extlinuxはsysbootコマンドを呼びます。

今まで設定してきた環境変数を総動員してあてはめると…、最終的には下記のコマンドが実行されることがわかります。

sysboot mmc 1:6 any 0x00500000 /extlinux/extlinux.conf

もちろん、このコマンドを単独で実行しても起動するはずです。

extlinux.confの内容

# cat extlinux/extlinux.conf
label kernel-4.4
    kernel /Image
    initrd /initrd.img
    fdt /dtb
    append earlycon=uart8250,mmio32,0xff130000 rw root=LABEL=linux-root rootwait rootfstype=ext4 init=/sbin/init coherent_pool=1M ethaddr=${ethaddr} eth1addr=${eth1addr} serial=${serial#}

言い忘れてました。extlinux.confはこのような記述です。カーネルイメージ(Image)、initramfsイメージ(initrd.img), デバイスツリーブロブ(*.dtb)のファイル名、カーネルに渡すコマンドラインを指定できます。

GRUBの設定ファイルに似ているけど、もっとシンプルですね。

編集者:すずき(2020/10/30 02:12)

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2018年8月21日

エアコンがまた臭くなった

先日(2018年7月17日の日記参照)エアコンを16℃設定1時間で浄化運転し、見事に嫌な臭いが消え去りました。しかし最近エアコンが雑巾臭くなってしまいました。

今年の夏はかなりヘビーに使っているとはいえ、浄化した効果が1か月しか持たないとなると、浄化が必要な頻度はかなり高そうです。

次の休みにでも、また浄化してみるかなあ。電気代がどうこうより、16℃運転の負荷で室外機が壊れそうで、心配ですけどね。

設定温度と臭い

エアコンが臭くなった状態で、設定温度を26℃に下げるとエアコンの嫌な臭いは一時的に消えます。

しかし28℃設定に上げると、かなり嫌な臭いがします。27℃設定だと日によって違います。おそらくその日の気温依存だと思われます。

また、我が家のエアコンは、運転停止すると自動的に送風運転が始まります。送風運転はほぼ確実に嫌な臭いがします。

どうもエアコンの熱交換が働いているとき(気温が高いとき、設定温度が低いとき)はあまり臭いがせず、働いていないとき(運転停止後の送風、設定温度が高いとき)はかなり嫌な臭いがするみたいです。

編集者:すずき(2018/08/23 19:25)

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2018年8月26日

不思議なダメージ計算式

宇宙戦艦物語RPGというスマホのゲームをやっています。

攻略Wiki(サイトへのリンク)にダメージ計算式が載っていたので計算してみたのですが、微妙にゲーム中のダメージ値と一致しません。Wikiによると攻撃司令の加算値の計算は、

  • Lv 1〜100までは +1
  • Lv 101〜200までは +2
  • Lv 201〜300までは +3

とあります。その通りに足すと攻撃司令Lv 9999ならば、ダメージ補正値が504900になるはずです。

しかし適当な武器(702式発掘超合剣Lv 1313、攻撃力1100 + 28885)と、計算で求めたダメージ補正値を足しても、ゲーム側で出てくるダメージと一致しません。計算ではダメージは534885になるはずなのに、実際のダメージは534985です。100ほどズレてしまいます。

計算式を色々変えていてLvが100で割り切れるときの加算を変な値にすると、計算結果とゲーム側のダメージが一致することに気づきました。例えばLv 99 → 100のとき、加算は +1ないし +2が素直ですが、あえて +1と +2を両方加算した +3にします。

変な計算式ですが、あえてこの変な計算式で求めると、攻撃司令Lv 9999の場合、ダメージ補正値が100増えて505000になり、計算結果とゲーム側のダメージとも一致しました。変なの。ゲーム側の計算がバグってるように思えて仕方がない。

Excelが止まる

この加算値の計算はループでやればすぐできますが、Excelで計算を始めてしまったので、Excelで頑張ってみました。意外と面倒です。やり方はいろいろあると思いますが、私の場合は、

ループの代わりにMAX, MINで強引に求める

MAX(MIN(H2-   0,100),0)* 1+
MAX(MIN(H2-  99,100),0)* 2+
MAX(MIN(H2- 199,100),0)* 3+
MAX(MIN(H2- 299,100),0)* 4+
...

こんな風に99行書いて求めました。セルが編集できないくらい重いです。

100で割り切れるところがバグっているのか、別の法則が発動しているのか、正確なところは確かめていないのでわかりません。

きちんと確かめるなら、攻撃司令のLvを下げていってLv 9900を跨げばわかります。幸いにもこのゲームは、敵に防御力の概念が無い(?)ようで、誰に攻撃をぶつけても攻撃力=ダメージとなります。検証は簡単な部類だと思います。私はそこまでやっていませんけども……。

周回ゲー

宇宙戦艦物語RPGはどのように進めていても、いつかは必ず同じ面をグルグル何度も周回するゲームになります。それ自体は構わないのですが、ゲームバランスがマゾすぎます。

一番辛いのは「敵を〇〇体倒せ」系のLv上げで、多いステージでも1回に1500体しか敵が出ないのに、1つの艦種Lvカンストに9999 * 300体(= 300万体)倒さなきゃいけないことです。さらに良くないことに、艦種は23種類もあります。

私にはこのゲームを極めるのは無理そうです。

編集者:すずき(2018/08/31 01:27)

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2018年8月27日

DTIの配ってくるIPアドレス

以前、高槻市でのWAKWAKの遅さに嫌気がさして、DTIに乗り換え(2017年6月6日の日記参照)ました。

DTIは時々、名前を逆引きできないIPアドレスを割り当ててくるようです。害はありませんが、WAKWAKのときは無かったことだったので、少し気になって調べてみました。

DTIから割り当てられたIPをwhoisで調べてみると、AT&Tが持っている144.156.0.0/16のアドレスでした。なぜかホスト名を逆引きできません。何でしょうね、このアドレス…?

毎回このアドレス帯なのか確かめるため、VDSL終端装置を再起動したところ、フリービット株式会社が持っている153.151.x.xというアドレスに変わりました。こちらはホスト名を逆引きできます。

何か事情があって2種類(もっとあるかもしれないけど)を使い分けているのでしょうか?不思議な動きです。

編集者:すずき(2018/08/31 01:40)

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