手に合うワイヤレスマウスを探し続け、高級製品、小さい製品、お手ごろ製品と買いまくり、一時は家に5個くらいワイヤレスマウスがありました。
日記から遍歴を辿ってみたところ、少なくとも下記の製品を持っていたようです。
全部で11個です。こんなに買っていたとは思いませんでした……。
色々試して最終的に辿り着いたのは、Microsoftの1000円の有線マウス(Basic Optical Mouse)でした。このマウスは中身がほぼ空っぽでめちゃくちゃ軽いです。
はい、何ですか?ワイヤレスじゃないって?そうですね。ワイヤレスマウスはどうしても重くて、手首が疲れてしまいダメでした。
小さいワイヤレスマウスなら軽いですが、手の大きさと合わずやっぱり手が疲れてしまいます。どうもマウスの持ち方(親指と小指で挟むように持つ)が、小さいマウス、ワイヤレスマウスと合わないみたいです。
という訳でワイヤレスマウスは諦めました。有線マウスは安くて軽くて最高です!
メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。マウス遍歴を追加。
目次: Linux
昨日(2021年3月3日の日記参照)の続きです。
Windows側で使用するGDBを用意します。最初はMinGWのバイナリが使えるかと思ったのですが、MinGWのバイナリはWindowsの実行形式(COFF)のデバッグ用で、Linuxの実行形式(ELF)は認識せず、ダメでした。残念。
GDBはbinutilsに含まれています。ビルド方法を下記に示します。バージョンは何でも良いと思いますが、私はMinGWも使っている2.32にしました。
$ git clone git://sourceware.org/git/binutils-gdb.git $ cd binutils-gdb $ git checkout -b 2_32 binutils-2_32 $ mkdir build $ cd build $ ../configure \ --host=x86_64-w64-mingw32 \ --target=x86_64-unknown-linux-gnu \ --prefix=`pwd`/_install \ --disable-werror \ --with-expat=no \ --enable-sim \ --enable-libdecnumber \ --enable-libreadline \ --enable-gas \ --enable-binutils \ --enable-ld \ --disable-gold \ --enable-gprof $ make -j8 $ make install
ビルドが成功すると、build/_installディレクトリにWindows用のbinutilsのバイナリ(GDBも含む)がインストールされます。フォルダごとWindows側にコピーすれば動きます。ディレクトリの名前 _installはWindows側に持っていったあとに変更しても構いません。
比較的、新しい環境(Ubuntu 20など)だとMinGWが何か変らしく、gdb/common/common-defs.hにある _FORTIFY_SOURCEの定義を消さないと、リンクの時に __memcpy_chk() などの関数が見当たらないと言われてエラーになります。
CXXLD gdb.exe /usr/bin/x86_64-w64-mingw32-ld: ada-tasks.o:/usr/share/mingw-w64/include/string.h:202: undefined reference to `__memcpy_chk' /usr/bin/x86_64-w64-mingw32-ld: amd64-tdep.o:/usr/share/mingw-w64/include/string.h:202: undefined reference to `__memcpy_chk' /usr/bin/x86_64-w64-mingw32-ld: breakpoint.o:/usr/share/mingw-w64/include/string.h:228: undefined reference to `__strcpy_chk' /usr/bin/x86_64-w64-mingw32-ld: breakpoint.o:/usr/share/mingw-w64/include/string.h:228: undefined reference to `__strcpy_chk' ...
とりあえず下記のパッチでエラーは回避できますが、おそらく正しい直し方ではありません。原因は調べていません。もしご存知の方は教えていただけると嬉しいです。
diff --git a/gdb/common/common-defs.h b/gdb/common/common-defs.h
index e574de5ed66..a9b0520b4c5 100644
--- a/gdb/common/common-defs.h
+++ b/gdb/common/common-defs.h
@@ -69,7 +69,7 @@
then we don't do anything. */
#if !defined _FORTIFY_SOURCE && defined __OPTIMIZE__ && __OPTIMIZE__ > 0
-#define _FORTIFY_SOURCE 2
+//#define _FORTIFY_SOURCE 2
#endif
#include <stdarg.h>
面倒であれば、ビルド済みのバイナリ( binutils_x86_64-unknown-linux-gnu.zip)をどこか適当なディレクトリに展開してもらえれば動くはずです。Windows 10で動作確認しています。
Visual Studio Codeをインストールします。Microsoftのサイトからダウンロードできます(Visual Studio Code - Code Editing. Redefined)。
はじめにC/C++ Extensionをインストールします。GDBと連携するためです。
VSCode C/C++ Extensionのインストール画面
先ほどのテストプログラムが置いてあるディレクトリを開きます。メニューの [File] - [Open Folder] です。ここではZ:\projects\c\test_argvにあるとします。
左側のタブからRun and Debugを選択します。Ctrl + Shift + Dでも良いです。次に青いRun and Debugボタンを押します。するとSelect Environmentというコンボボックスが出てくるのでC++ (GDB/LLDB) を選択します。
ソースコードペインにlaunch.jsonのテンプレートが表示されると思うので、下記の内容に書き換えます。miDebuggerPathやmiDebuggerServerAddressは適宜、環境に合わせて書き換えてください。
{
"version": "0.2.0",
"configurations": [
{
"name": "(gdb) Attach",
"type": "cppdbg",
"request": "launch",
"program": "${workspaceFolder}/a.out",
"cwd": "${workspaceFolder}",
"MIMode": "gdb",
"miDebuggerPath": "c:\\app\\binutils\\bin\\x86_64-unknown-linux-gnu-gdb.exe",
"miDebuggerServerAddress": "192.168.1.2:1234",
"setupCommands": [
{
"description": "Enable pretty-printing for gdb",
"text": "-enable-pretty-printing",
"ignoreFailures": true,
},
{
"description": "Relace absolute path of source code",
"ignoreFailures": false,
"text": "set substitute-path /home/katsuhiro/share/falcon z:/",
},
],
},
]
}
ここで大事なのはsetupCommandsのset substitute-pathです。gdbはLinux側の絶対パスでソースコードの場所を通知してくることがあります。Linux側の絶対パスを渡されてもWindows側ではファイルを探せませんから、絶対パスの一部をWindows側に存在するパスに置き換えることで、VSCodeがソースコードを見つけられるように設定してあげないと、こんなエラーで怒られます。
今回の例では、
このような設定にしていますから、Windows側のネットワークドライブZ:/ が、Linux側の /home/katsuhiro/share/falconを指していることを伝えるために、上記の例のように "set substitute-path /home/katsuhiro/share/falcon z:/" にします。もし対応がわからない場合はSambaの設定を確認しましょう。
いよいよ最終目的であるLinux側のgdbserverと、Windows側のVSCode + GDBを連携させます。図示するとこのような構成です。
WindowsからLinuxアプリのデバッグ、それぞれの役割(再掲)
実際にやってみましょう。最初にLinux側でgdbserverを起動します。
$ gdbserver --multi localhost:1234 ./a.out a b c d Process ./a.out created; pid = 15409 Listening on port 1234 Remote debugging from host ::ffff:192.168.1.112, port 64957 ★mainでbreakしたあとcontinueすると下記が出力される argc: 5 argv[1]: aa argv[2]: bb argv[3]: cc argv[4]: dd Child exited with status 0
その後、VSCodeでmainにブレークポイントを設定します。F5キーを押してデバッグ開始すると、main() 関数で停止し、ソースコードが表示されるはずです。
うまくいきました、良かった良かった。
Unable to start debugging. Unexpected GDB output from command... のように言われて、デバッグできない場合は、
上記を今一度チェックしてみてください。特にgdbserverはデバッグの度に毎回起動しなければなりません。割と忘れがちです。これ非常に面倒なので、改善方法が既にありそうな気がします(今はわかりません)。
そこに気づかれましたか、鋭いですね、おっしゃる通りです。私もbinutilsをビルドし終わった辺りで、もしやVSCodeをLinux側で動かせば何の苦労もなかったのでは?と気づきましたが、遅すぎたのでここまで突っ走りました。正直、Windowsを使うだけ面倒で、何も利点がないです。なるほど、この方法を実践している人が誰もいないわけです。
Windowsからデバッグだけする方法が向いている人、環境ですか……?うーん、ほとんど居ないと思いますが、強いていえばLinux PCのGUI環境を整備しておらず、整備も面倒と思っていて、普段遣いのWindows PCしか持っていないような方でしょうか。この手順も大概面倒くさいけどね。
目次: Linux
同じことをしている人があまり居なさそうだったので、メモしておきます。
きっかけはGCCのコードをGDBのCUIモードで追っていて辛くなったことです。GCCのコードは超ぐちゃぐちゃの悲惨なコードで非常に追いづらく、GDBをもってしても何が起きているのか把握するのは困難です。せめてデバッガの画面くらいはGUIにして、見やすくできないか、と考えました。
WindowsからLinuxアプリのデバッグ、それぞれの役割
想定する構成は上記のとおりで、Linux側にはGUIがなく(ディスプレイを繋いでいない、など)、Windows側はデバッグのみで、Linux側でその他の全て(ビルドなど)を行う想定です。
この記事を読んでいるということは、既に何かデバッグしたいアプリケーションがあると思いますから、基本的なツールであるgccやmakeなどのインストールは省略させてもらいます。gdbserverをインストールするだけで良いはずです。
# apt-get install gdbserver Reading package lists... Done Building dependency tree Reading state information... Done The following NEW packages will be installed: gdbserver 0 upgraded, 1 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded. Need to get 0 B/458 kB of archives. After this operation, 1165 kB of additional disk space will be used. Selecting previously unselected package gdbserver. (Reading database ... 99167 files and directories currently installed.) Preparing to unpack .../gdbserver_8.2.1-2+b3_amd64.deb ... Unpacking gdbserver (8.2.1-2+b3) ... Setting up gdbserver (8.2.1-2+b3) ...
デバッグするプログラムは何でも良いですが、下記を使用します。渡した引数を表示するだけのプログラムです。
#include <stdio.h>
int main(int argc, char *argv[])
{
printf("argc: %d\n", argc);
for (int i = 0; i < argc; i++) {
printf("argv[%d]: %s\n", i, argv[i]);
}
return 0;
}
$ gcc -Wall -g -O0 a.c $ ./a.out a b c argc: 4 argv[1]: a argv[2]: b argv[3]: c
まずは普通にCUIからGDBで追ってみます。図示するとこのような構成です。
あえてやる必要もなさそうですけど、このあとの一貫性のために試します。
$ gdb a.out ... For help, type "help". Type "apropos word" to search for commands related to "word"... Reading symbols from a.out... (gdb) b main Breakpoint 1 at 0x1144: file a.c, line 5. (gdb) r a b c d Starting program: /home/katsuhiro/share/falcon/projects/c/test_argv/a.out a b c d Breakpoint 1, main (argc=5, argv=0x7fffffffdca8) at a.c:5 5 printf("argc: %d\n", argc); (gdb) c Continuing. argc: 5 argv[1]: a argv[2]: b argv[3]: c argv[4]: d [Inferior 1 (process 4008866) exited normally]
普通です。次はgdbserverと連携させリモートでGDBで追ってみます。図示するとこのような構成です。
実際にやってみましょう。ターミナルを2つ用意してください。
★★ターミナル1つ目 $ gdbserver --multi localhost:1234 ./a.out a b c d Process ./a.out created; pid = 4008908 Listening on port 1234 Remote debugging from host ::1, port 32918 ★mainでbreakしたあとのcontinueを実行すると下記が出力される argc: 5 argv[1]: a argv[2]: b argv[3]: c argv[4]: d Child exited with status 0 ★★ターミナル2つ目 $ gdb ... For help, type "help". Type "apropos word" to search for commands related to "word". (gdb) target remote :1234 Remote debugging using :1234 Reading test_argv/a.out from remote target... warning: File transfers from remote targets can be slow. Use "set sysroot" to access files locally instead. Reading test_argv/a.out from remote target... Reading symbols from target:test_argv/a.out... Reading /lib64/ld-linux-x86-64.so.2 from remote target... Reading /lib64/ld-linux-x86-64.so.2 from remote target... Reading symbols from target:/lib64/ld-linux-x86-64.so.2... Reading symbols from /usr/lib/debug/.build-id/5b/e47e85c990f390b0dccb6ca9dc3e70f410dc6a.debug... 0x00007ffff7fd3090 in _start () from target:/lib64/ld-linux-x86-64.so.2 (gdb) b main Breakpoint 1 at 0x555555555144: file a.c, line 5. (gdb) c Continuing. Reading /lib/x86_64-linux-gnu/libc.so.6 from remote target... Breakpoint 1, main (argc=5, argv=0x7fffffffdd18) at a.c:5 5 printf("argc: %d\n", argc); (gdb) l 1 #include <stdio.h> 2 3 int main(int argc, char *argv[]) 4 { 5 printf("argc: %d\n", argc); 6 7 for (int i = 1; i < argc; i++) { 8 printf("argv[%d]: %s\n", i, argv[i]); 9 } 10 (gdb) c Continuing. [Inferior 1 (process 4008908) exited normally]
ブレークもできますし、ソースコードも表示されます。良い感じですね。
使い勝手はGDB単体でデバッグするときとほぼ同じですが、1点だけ注意があります。デバッガとして動作するのはgdbserverであり、プログラムのprintfなどの標準出力は、gdbserverを動かしているターミナル側に出ることに注意してください。この使い方におけるGDBはgdbserverと通信するだけの役です。
Sambaのセットアップについては、ここで解説せずとも、詳しいサイトがたくさんあると思いますので、そちらをご参照ください。
思ったより長くなってきたので、続きは次回に。
今まで、いわゆる日本語配列のキー配列のことを漠然とJIS配列と呼んでいましたが、どうもこれは正確ではないようです。
技術者たるもの、規格を粗末に扱ってはいけませんよね??
JIS配列を定めているのはJIS X 6002-1980「情報処理系けん盤配列」です。この配列を見ると一目瞭然ですが、アルファベット、スペースなどは一致するものの、他のキーは全く違う位置にあったり、そもそもなかったりします。規格書は有料(1,100円)ですが、PFUのサイトでJIS配列の図をタダで拝めます。
PFUのサイトへのリンク:
https://www.pfu.fujitsu.com/hhkeyboard/pfutechreview/section3.html
現状、主流の日本語キー配列はOADG(The PC Open Architecture Developers Group)が規格化した配列です。OADGは2004年に解散していますが、規格書はInternet Archiveで見ることができます。
Internet Archive: OADGテクニカル・リファレンス ハードウェア編1991年へのリンク:
https://archive.org/details/OADG1991/
規格の付録Aを見ると、
の3つが書かれています。市販のキーボードは、各社ともに適当に魔改造しているため、OADG規格と全く同じキー配列のキーボードは存在しないと思います。たぶん。
実例を出すと、Logicool K295はかなり109Aに近いです。しかし、右Windowsキーが欠けています(このタイプ、俗に108キーなどと呼ばれていますね)。
FILCO Majestouchも素直な109Aに近いですが、右Appキーがなく、右WindowsキーがFnキーに置換されています。
FILCO Majestouch Convertible 2のキー配列
私の場合は、最下段は 左Ctrl, 左Win, 左Alt, スペース, 右Alt, 右Ctrlしか使わないので、K295やMajestouchのように使わないキーが欠けていても気になりませんが、使う人からすると、何てことするの!?という気分になるでしょう。
さらに言うと、無変換、変換、ひらがなキーも使わないので、使っているキーの種類だけ考えたら、いわゆる英語配列(OADG 104型)で十分に思えます。しかし日本語配列で練習したため、英語配列は記号類を間違えまくります。私物で購入したことはありません。打てて損はないので、もうちょい修行しても良いかもしれませんね……?
メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。写真追加、加筆。
先日の在宅勤務環境改善(2021年2月12日の日記参照)にて、デュアルディスプレイにしたところ、ノートPC本体が邪魔になってしまったので、机の上からどけました。
当然、ThinkPad本体のキーボードには手が届きませんから、ワイヤレスキーボードLogicool K295を買いました。Amazonで1,900円くらいでした。K295は変なキーも少ないし、静かで良いですが、キーの認識が渋いです。私の場合、打鍵力が足りず人差し指担当のキー(T, Uなど)の誤打が多発してイライラします。
買ってすぐ買い替えるのもどうかと悩みましたけど、あまりに誤打が多く慣れるまで辛そうだったので、さっさと諦めFILCOのMajestouch赤軸を買いました。ヨドバシで15,000円くらいでした。Majestouchはキーが戻るとき&底打ちしたとき「カーン!」と響く鐘のような音がやかましい以外は、非常に良いキーボードです。
今まで、キーボードは標準的なキーボード(※)であれば、高くても安くても使い心地が気になることはないと思っていました。しかし今回K295がどうも合わなかったことから、実は自分とキーボードの相性って結構あるのか?と疑問に感じるようになりました。
(※)OADG 109A型の配列で、カーソルキー、ファンクションキー等の位置を移動していないキーボードのこと。
まずはキーボードの使用履歴を書き出してみます。
相性とか全く気にならなかった。
誤打しやすかった。
まともに打てなかった。
以前K340やHHKで懲りて、特殊なキー配列のキーボードに触らなくなったので、コンパクト系のキーボードの利用歴はほぼゼロです。そもそもまともに打てないし、レビューできません。
ほとんどPC付属キーボード、ノートPCのキーボードばかりです。これはもしや、勝手に安物だと思いこんでいたPC付属の標準キーボード、実は質が高かったのではなかろうか?
大事な製品に標準で付属するものですし、高級ではないにせよ、あまりに変なものはつけませんよね。これが答えなのでは、という気がしてきました。
Slideshareを初めて使いました。LinkedInのアカウントが必要なのは知りませんでした。偶然LinkedInのアカウントを持っていたので、すんなり登録できました。
試しに USB Type-C, USB PDケーブルとお友達になろうをアップロードしました。ダウンロードもできるし、スライド置き場として優秀ですね。みんな使うわけだ……。
スライドの話もしておくと、USB Type-Cケーブルがどうして何種類もあって、値段が全然違うのか、気になったので調べたことをまとめたものです。USB初心者なので間違ってたらすみません。
最後まで分からなかったのはUSB Power Deliveryの3A/5Aケーブルを見分ける方法です。何か無いんでしょうか。当然USB PDのアナライザで見ればわかりますよ?でもアナライザなんか普通の人は持ってませんよ。パッケージから出した途端に見分けが付かなくなるなんて、一般消費者からしてみたら辛すぎません?
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