コグノスケ


2021年11月6日

Might and Magic Book One TAS最後の更新

目次: Might and Magicファミコン版

Might and MagicのTASが14分10秒になりました。最初のバージョン(23分30秒)を思い出すと、半分近くになってますね。YouTubeにも載せておきました([TAS] Might and Magic Book One (J) 14:10 with Map - YouTube

もはや操作の工夫でさらに削れそうなところは思いつきません。新たな攻略ルートを思いつかない限り、これが限界だと思います。というわけで、これにてTASはしばし休憩です。なんだかんだ1か月くらいやってたし、中古カセット購入代の元は十分取れたでしょう。楽しかった!

改善点その1: ボタン連打の高速化

従来より高速にボタン連打をする方法を見つけました。例えば↓キーを連打するとして、↓、待ち、↓ のように1フレーム空けないとキーを認識しません。が、この処理はバグっておりセレクトなど連打したいキーより下位ビットのキー(※)を同時に押すと、コントローラーの状態が変わったと勘違いして連打可能になります。画像で見た方が早いでしょう。


従来のキー連打方法


新たなキー連打方法

このように↓、↓+セレクト、↓、↓+セレクト……と連打すると、今まで3フレームで1回しか押せなかったところ、2フレームに1回押せるので、連射速度を1.5倍にできました。テレポートのためダイヤの鍵を使うとき、バックパック欄にて↓キーを6回連打するので地味に効きます。

(※)ファミコンは上位ビットから↑↓←→スタートセレクトBAと割り当てられています。Might and Magicはキーを同時押しした場合、上位ビット側のキーしか認識しません。したがって↓キーを連打したければ、↓キーよりビット位置が下(←→スタートセレクトBA)を一緒に押しましょう。なおAキーは下位ビットのキーがないので、この連打技が使えません。

改善点その2: サブフレーム入力によるメッセージスキップ

ずっとうまくいかなかったメッセージスキップを克服しました。メッセージスキップは非常に強敵で、サブフレーム入力(1フレームより細かいタイミングで入力)を使わないとうまく行きません。エミュレータ側も進化していて、最近はサブフレーム入力に対応している(SubNESHawk)みたいです。すごいね……。

ファミコンはアドレス0x4016にアクセスするとコントローラーの状態がポーリングできるようになっています。サブフレーム入力に対応したエミュレータは、0x4016へのアクセスタイミングに合わせてコントローラーの状態を変えているのだと思います。

Might and Magicはメッセージウインドウのクローズアニメーションが始まって2フレーム目、描画割り込みの直前に1回だけキーを押さないとスキップしてくれません。キーを押しっぱなしではダメで、タイミングがシビアすぎます。これたぶんバグですよね?条件判定が厳しすぎる。適当に連打していればたまに該当するものの、人間が狙って押せるタイミングには思えません……。

バグかどうかはさておき、サブフレーム入力を使うと100%メッセージスキップ可能です。時間を消費しがちなメッセージウインドウのオープンクローズが発生しなくなり、高速化に貢献しています。

改善点その3: サブフレーム入力による乱数の選択肢の増加

サブフレーム入力により乱数を引く機会が増えました。今回の時間短縮への効き目としてはこれが一番です。以前説明した通り(2021年10月8日の日記参照)Might and Magicはコントローラーの状態を見ると乱数が変化します。しかもマップによって(地上マップなど)は1フレームに無駄に70回くらいコントローラーの状態を見ています。

今までは戦闘をルートに入れると、良い乱数を引くために時間を浪費してしまいあまり良い結果になりませんでした。しかしサブフレーム入力ならば、今まで1フレームの間に隠れていた70回以上の抽選チャンスが利用できますから、抽選チャンスが爆発的に増えます。さほど時間をかけずに良い乱数を引けるようになりました。

おかげで序盤に「ようせい」x 3をシバキ倒してGEMをもらい、ソーピガル地下、ノーザンバリア、C2、C1を無視して、エルキューンにワープでき、ルートの大幅短縮に役立っています。

編集者:すずき(2021/11/10 13:46)

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2021年11月13日

初めてニコニコ動画に投稿した

目次: Might and Magicファミコン版

TAS動画に解説をつけたかったのですがYouTubeのSubtitleのつけ方が良くわからんのと、日本語はあまり歓迎されていない?ようなので、ニコニコ動画にも同じTAS動画をアップロードしました。リンクは、【TAS】FC版Might and Magic Book One 14分10秒 マップ付き - ニコニコ動画 です。

ニコニコ動画は期待通り、投稿者コメント機能がとても使いやすくて便利です。嬉しくなってつい100コメントくらい書いてしまいました。あんまり解説しすぎも良くないと聞きますが……、まあいいか。

動画の投稿機能自体はYouTubeとさほど違いはないように思います。私の場合はニコニコ動画の方が若干画質が良かったです。YouTubeはテレポートのエフェクトの後にビットレート不足で画が崩れていましたが、ニコニコ動画は割と耐えてました。


テレポートエフェクトによって画が崩れた様子(YouTube)


画の崩れが直った様子(YouTube)

どちらのサービスも再エンコードは免れないので、エンコーダーとの相性次第ですかね?今までYouTubeやニコニコ動画の画質なんて気にしたことありませんでした。自分でアップロードしてわかることもあるものですね。

ユーザー層も違うようでYouTubeはほぼ誰も見てくれませんが、ニコニコ動画はTAS動画が人気らしく、30年以上昔のゲーム(発売は1989年)にもかかわらず1日で数百回ほど再生されていました。

日本語版だったのも良かったのかもしれません。TASVideosの場合、日本語版を投稿すると逆に嫌がられる(英語版が推奨されている)から、難しいところですけども……。

編集者:すずき(2021/11/19 00:46)

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2021年11月14日

Might and Magicの隠しコマンド

目次: Might and Magicファミコン版

Might and Magicの入力を受け取っている部分を見ていたら、リセット直後になぜか2コンのキーを見ています。これは何だろう?と思ってちょっと解析してみたところ、セーブデータ消去の隠しコマンドでした。

  • 2コンの ↓AB同時押しながらリセット
  • 画面に何も出ないはずなので……
  • 以降AB押しながら、↑→↑←

とするとセーブデータが消えます。ファミコン版のMight and Magic Book Oneはセーブデータを消す方法がないので、おそらくデバッグ用に存在しているのでしょう。イメージを示すとこんな感じです。


セーブデータ消去コマンドの入力方法

ABを押している限り、入力が終わるのをずっと待ってくれるので、1フレーム単位で入力する必要はないです。

編集者:すずき(2021/11/19 00:19)

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2021年11月15日

Might and Magic Book OneのRAM領域とマップデータ

目次: Might and Magicファミコン版

Might and Magicの拡張RAM領域に書いてあるデータの意味のメモです。カートリッジはMMC3と呼ばれるタイプでiNESのマッパー番号でいうところのマッパー4 に相当します。

ファミコンのRAM領域は0x0000〜0x07ffですが、MMC3の場合0x6000〜0x7fffにも8KBのRAMがあります。詳細はNesdev wikiをご参照ください(MMC3 - Nesdev wiki)。

  • 0x6200〜0x62ff: 現在いるマップの壁、ドア(ROMの0x32000辺りに元のデータがある)
  • 0x6300〜0x63ff: 現在いるマップの鍵、イベントなどのフラグ
  • 0x6880〜0x6a3f: オートマッピング踏破フラグ(2021年10月17日の日記参照)
  • 0x6cc0〜0x6eff: オートマッピング踏破フラグ
  • 0x6f00〜0x76ff: キャラクターのステータス(プレイ中のデータ)
  • 0x7700〜0x7eff: キャラクターのステータス(セーブデータ)
  • 0x7f00〜0x7fff: キャラクターの名前リスト

何に使っているか良くわからない領域も多いですが、わかっているところは以上のとおりです。

壁、ドアの領域の意味

アドレス0x6200から並んでいて、マップ1マスにつき1バイト使っています。Xは昇順(0 → 15)で、Yは降順(15 → 0)に並んでいて、X, Y座標から配列インデックスを計算するときはi = (15 - Y) * 16 + Xです。オートマッピングのフラグと並び方が違うんですね……。

各ビットの意味は下記のとおりです。

  • ビット7: 北のドア、壁の場合はたいまつ、別のタイプのドア(マップによる)
  • ビット6: 北の壁
  • ビット5: 東のドア、壁の場合はたいまつ、別のタイプのドア(マップによる)
  • ビット4: 東の壁
  • ビット3: 南のドア、壁の場合はたいまつ、別のタイプのドア(マップによる)
  • ビット2: 南の壁
  • ビット1: 西のドア、壁の場合はたいまつ、別のタイプのドア(マップによる)
  • ビット0: 西の壁

壁とドアを両方セットした場合、マップによって挙動が変わります。下記のようになっているようです。全マップチェックしたわけではないので、これで完全かどうかわかりませんが……。

町、城の場合
  • ドアのみ: ドア
  • 壁のみ: 壁
  • ドア+壁: 壁+たいまつ
ダンジョンの場合
  • ドアのみ: ドア1
  • 壁のみ: 壁
  • ドア+壁: ドア2
地上の場合
  • ドアのみ: 山
  • 壁のみ: 森
  • ドア+壁: 森

全くわからない状態から解析したので面倒に感じましたけど、わかってしまえば非常に素直というか、わかりやすい並びでした。

イベントフラグ領域の意味

アドレス0x6300から並んでいて、マップ1マスにつき1バイト使っています。並び順は壁、ドアの領域と同じです。

各ビットの意味は下記のとおりです。

  • ビット7: イベントフラグ(強制エンカウントもこれ)
  • ビット6: 北側通れない
  • ビット5: 暗闇
  • ビット4: 東側通れない
  • ビット3: ?
  • ビット2: 南側通れない
  • ビット1: 魔法使用禁止
  • ビット0: 西側通れない(ドアならカギ、壁なしならバリア)

ビット3が良くわからないですけど、他は割と素直です。壁かどうかと、通れるか通れないかを分けているので、通れる壁やバリア(通れない空間)が作れるんですね。なるほどねえ。ちなみにイベントが起きるか起きないかは、ビット7とパーティーが向いている方角に依存します。方角はどこか別のところで管理されているようで、この領域を見てもわかりません。

方角に依存したイベントで一番わかりやすいものは、宿屋のドアの前のメッセージです。宿屋のドアの前のマスはビット7がセットされていますが、ドアの方向を向いていないとイベント(メッセージ表示)は発生しません。

オートマッピング

以上の情報を見ると地図が書けます。ゲーム画面と重ねるとゲームが見えないので、右側に余白を確保してそちらに書くようにしました。


壁、ドア、イベント解析で描いた地図の例(デューム城)


壁、ドア、イベント解析で描いた地図の例(アストラル世界)

ゲームシステムの制約(アストラル世界など、オートマッピングができない)も無視できますし、オートマッピングでは描かれない(鍵が開いているか開いていないか)情報も取れます。

この機能、元々はTASのルート決めの補助として作りましたが、普通にゲームで遊ぶ時も非常に便利ですね。詳細な地図が見えない地上エリア、バリアだらけのアストラル世界なんかは難易度が格段に低くなって攻略しやすいです。

編集者:すずき(2021/11/19 00:09)

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2021年11月28日

ヘネパタ本

会社で勉強会で発表担当になっているので、ヘネパタ(コンピュータアーキテクチャ 定量的アプローチ)の2章をスライドにしているんですけど……、な、長ぇーー!所詮36ページと思いきや、日本語版は1ページの文字数が尋常じゃなく多いです。全く進みません。

前回の担当分(補足B)のスライドを作ったときも同じことを思いましたけど、ヘネパタの説明って、日本語はわかるけど結局何が言いたいのかわからんときがあります。補足スライドを作るのに凄い時間が掛かりました。

話があちこち飛ぶというか、項目を列挙しているのに説明する性質が一致していなかったり、読んでてイライラします。もう3/4くらい進めた時点で疲れてしまい、最後は超手抜きです。それでも80枚くらいありました。

これでも2章は比較的短い章で、3章や4章なんて50ページありますからね!?スライド100枚でも説明できないのでは?

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。

編集者:すずき(2021/11/28 19:35)

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2021年11月29日

レガシィのバンパーを直すか否か

目次:

レガシィに乗るたびに後ろの壊れたバンパー(※)がズレてきて、手で押しこんでも戻らなくなってきました。一応固定されているので脱落することはないですが、いい加減に修理しないとイカンかなあ。高そうで嫌だなー……。

昔、左側のドアも電柱に盛大にぶつけたから、左側がボロボロで悲しい見た目です。それと車体とは関係ないですけど、燃費表示するセンターコンソールも点かなくなりました。あんまり乗ってないけど、さすがに10年以上経つと色々壊れるものだ。

(※)以前、駐車場の坂で尻もち付いたときに、左1/3くらい固定用のビスが折れました。

編集者:すずき(2023/09/30 15:01)

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