コグノスケ


2019年5月3日

Tinker BoardのHDMIから音を出す

今更ですが、メモしていなかった気がするので、Tinker Board(Rockchip RK3288搭載)でHDMI Audioを有効にする方法です。

方法は簡単でLinuxのCONFIG_DRM_DW_HDMI_I2S_AUDIOを有効にすれば良いです。5/3時点のlinux-nextのツリーでは、make defconfigするとこのコンフィグはnで、ビルド対象外になっています。手動で下記の設定を有効にする必要があります。

RockchipのHDMI Audioドライバの設定箇所
$ make menuconfig

  Device Drivers  --->
    Graphics support  --->
      Display Interface Bridges  --->
        [*] Synopsys Designware I2S Audio interface

設定とビルドがうまく行くと、下記のようにi2s-i2s-hifiというちょっと変わった名前のオーディオデバイスが見えるようになるはずです。

HDMI Audioデバイスが認識された結果
# cat /proc/asound/pcm
00-00: USB Audio : USB Audio : playback 1 : capture 1
00-01: USB Audio : USB Audio #1 : playback 1 : capture 1
00-02: USB Audio : USB Audio #2 : playback 1
01-00: ff890000.i2s-i2s-hifi i2s-hifi-0 :  : playback 1

HDMIは画像と音声が一緒に転送されますから、本来は画像側のドライバも合わせて有効にする必要があるはずです。が、画像側のドライバはdefconfigでyないしmになるようで、特殊なカーネルコンフィグを使っている人以外は気にしなくて良いでしょう。

どうして音声系のドライバだけdefconfigからハブられているのか?については謎です。私は画像側のドライバと音声側のドライバ両方ともdefconfigで有効にした方が良いのでは……と思いますが、何か理由があるのでしょう。

CONFIG_DRM_DW_HDMI_I2S_AUDIOはCODEC側なので、CPU側のコンフィグCONFIG_SND_SOC_ROCKCHIP_I2Sも紹介しておきます。とはいえdefconfigで有効になるようなので、これも通常は気にしなくて良いでしょう。

編集者:すずき(2019/05/06 22:42)

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2019年5月9日

ROCKPro64とPCI Express - 解決編

目次: ROCK64/ROCKPro64

ROCKPro64のPCIeが動かなくて、しばらく放置(2019年3月16日の日記参照)していたのですが、今日久しぶりに見てみたところ、意外とあっさり直せました。

PCIeが動かなかった理由は単純で、PERST# 信号を全く制御しておらず、PCIeカードのリセットを解除していなかったためでした。それは動かないわ。

不思議なことにlinux-nextではROCKPro64以外のRK3399搭載ボードはPCIeが使えるように対応が入っているのに、ROCKPro64だけハブられています。悲しいので、作ったパッチをLKMLにぶん投げておきました。誰かの役に立てば嬉しいですね。

ちなみにROCKPro64のPCIe PERST# 信号は、こんな経路で来ていました。
RK3399 GPIO2_D4 -> PCIE_PERST_L -> PCIE_PERST_3V3_L -> PERST#

実験

我が家にはPCIeのカードが3つあります。あります、というか、わざわざROCKPro64のPCIe接続テストのために買ったという方が正しいです。

  • USB 3.0増設カード
  • SATA増設カード
  • PCIe - PCIブリッジカード

リセットを制御していない場合、基本的にはどのボードも動きません。しかしUSB拡張カードだけはたまに動きます。不思議な挙動です。カードがPERST# を無視しているのか、偶然か、深追いしていないのでわかりません。

PERST# の制御をするように直したところ、USB 3.0カードと、SATAカードはバッチリ認識するようになりました。PCIe - PCIブリッジカードは起動中になぜかROCKPro64にリセットが掛かってしまい、うまくいきませんでした。

ROCKPro64からの給電では足りないのかと疑って、外部からブリッジカードに電源を供給してみましたが、ダメでした。PCでも使えたり使えなかったりする、割と特殊なカードらしいので、ROCKPro64では動かないのかもしれません。

さらに調べるにせよ、何にせよ、また次の機会ですね。

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。多少修正。

編集者:すずき(2022/05/26 02:21)

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2019年5月13日

GCCを調べる - その1 - ビルド

目次: GCC

最近GCCのコードを書き換えたり、デバッガで追ったり、GCCとお友達になろうとしています。まだ仲良くなれていませんが、入り口に立つまでが色々大変だったのと、間違いなく数カ月後に手順を忘れるので、方法を書き残しておこうと思います。

GCCのコードを書き換えて、結果を反映させるには、何らかの方法でGCCをビルドする必要があります。クロスビルド用ツールチェーンの構築は、昔の日記(2019年4月28日の日記参照)に書いたとおりです。コンパイラを追うだけで、ルートファイルシステムが必要なければ、おそらくcrosstool-NGを使うのが無難です。差分ビルドがうまく行かないので、何か変更した後に再ビルドするのがちょっと面倒ですが、それ以外は簡単で便利です。

私は再ビルドが遅くてイライラしたのと、ビルドの仕組みにも興味があったので、以前の日記(2019年4月29日の日記参照)に書いたとおり、昔作ったクロスコンパイラをビルドするMakefile(GitHubへのリンク)を改造して使っています。ブランチはorigin/develop/separate-makefileです。もうこちらを本線にしても良い気がしてきたな。

オレオレGCCビルド環境

これも使い方を忘れるのでメモしておきます。手動でビルドするのとあまり変わりません。

オレオレGCCビルド環境、ソースコード取得
#### ビルド用ディレクトリ

$ mkdir build_my_toolchain
$ cd build_my_toolchain


#### 環境構築用のリポジトリ

$ git clone https://github.com/katsuster/crosstool-builder
$ cd crosstool-builder
$ git checkout -t origin/develop/separate-makefile
$ cd ../


#### GCCだけリポジトリで取得する(git diffしたいから)

$ git clone https://gcc.gnu.org/git/gcc.git


## GCC-8.3.0を使う、他のバージョンでもある程度ビルドできるはず

$ cd gcc
$ git checkout gcc-8_3_0-release
$ cd ../


#### その他の依存モジュールはtarballを使用する

$ mkdir tmp
$ cd tmp
$ wget https://mirrors.edge.kernel.org/pub/linux/kernel/v4.x/linux-4.19.1.tar.xz
$ wget https://ftp.gnu.org/gnu/binutils/binutils-2.31.1.tar.bz2
$ wget https://ftp.gnu.org/gnu/glibc/glibc-2.28.tar.xz

$ wget https://ftp.gnu.org/gnu/gmp/gmp-6.1.2.tar.lz
$ wget https://ftp.gnu.org/gnu/mpc/mpc-1.1.0.tar.gz
$ wget https://ftp.gnu.org/gnu/mpfr/mpfr-4.0.2.tar.xz
$ cd ../


#### ツールチェーンに必要なモジュール

$ tar xf tmp/linux-4.19.1.tar.xz
$ tar xf tmp/binutils-2.31.1.tar.bz2
$ tar xf tmp/glibc-2.28.tar.xz

$ ln -s linux-4.19.1    linux
$ ln -s binutils-2.31.1 binutils
$ ln -s glibc-2.28      glibc


#### GCCに必要なモジュール

$ tar xf tmp/gmp-6.1.2.tar.lz
$ tar xf tmp/mpc-1.1.0.tar.gz
$ tar xf tmp/mpfr-4.0.2.tar.xz

$ cd gcc
$ ln -s ../gmp-6.1.2  gmp
$ ln -s ../mpc-1.1.0  mpc
$ ln -s ../mpfr-4.0.2 mpfr
$ cd ../

自分で書いていて面倒くさいなあと思いました。スクリプトにしたほうが良かったかもしれない。もしbinutilsも変更したりデバッグしたければ、tarballの代わりにリポジトリをチェックアウトしてくると良いです。

オレオレGCCビルド環境、ビルド
$ source crosstool-builder/env.sh

$ cd crosstool-builder

$ make -j4 install

デフォルトではRISC-V 64bit Linux向けのクロスコンパイラをビルドします。env.shを書き換えればAArch64やARM向けもビルド可能です。RISC-V 32bit向けはgcc-static(ベアメタル用コンパイラとして使用可能)までしかビルドできません。以降はglibcのビルドでエラーになりLinux用のクロスコンパイラはビルドできません。

オレオレGCCビルド環境、部分ビルド
$ cd crosstool-builder

$ make -f gcc-static.mk -j4 install

GCCに何か修正を入れてビルドし直すときは、ビルドし直したい *.mkファイルを指定してmake します。

編集者:すずき(2023/09/24 11:46)

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2019年5月15日

ARM SBCリスト

目次: ROCK64/ROCKPro64

最近はたくさんのARMのシングルボードコンピュータ(SBC)が市販されています。嬉しい時代になりました。これからのお買い物の参考としてリストアップしました。値段は変動するので参考です。

NVIDIA Parker
ボードJetson TX2、Denver/2GHz x 2、A57/2GHz x 4、8GB LPDDR4、16nm、$600
NVIDIA Tegra X1
ボードJetson TX1、A57/1.9GHz x 4、4GB LPDDR4、20nm、$500
HiSilicon Kirin 970
ボードHiKey 970、A73/2.36GHz x 4、A53/1.8GHz x 4、6GB LPDDR4-1866、10nm、$299
HiSilicon Kirin 960
ボードHiKey 960、A72 x 4、A53 x 4、3GB LPDDR4、16nm FinFET、$239
MediaTek Helio X20
ボードMediaTek X20、A72/2.1GHz x 2、A53/1.95GHz x 4、A53/1.4GHz x 4、2GB LPDDR3、$199
Rockchip RK3399
ボードNanoPC-T4、A72/2GHz x 2、A53/1.5GHz x 4、4GB LPDDR3-1866、$109
Samsung S5P6818
ボードNanoPC-T3 Plus、A53/1.4GHz x 8、2GB DDR3、$75
Amlogic S912
ボードが見当たらない、A53 x 8、
AllWinner H6
ボードPINE H64、A53 x 4、2GB LPDDR3-1600、$36

少し古い世代のSoCを採用したボード達です。

Amlogic S905
ボードODROID C2、A53/1.5GHz x 4、2GB DDR3、$39
Rockchip RK3328
ボードROCK64、A53/1.4GHz x 4、4GB LPDDR3-1866、$24.95 (1GB) $34.95 (2GB) $44.95 (4GB)
AllWinner H5
ボードNanoPi NEO2、A53/1.5GHz x 4、1GB DDR3、$20
Broadcom BCM2837B
ボードRaspberry Pi 3 Model B、A53/1.2GHz x 4、1GB LPDDR2、28nm、$35

以前(2018年8月12日の日記参照)載せた情報も含んでいます。

編集者:すずき(2023/09/24 12:55)

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2019年5月17日

GCCを調べる - その2 - デバッグ環境

目次: GCC

GCCをデバッグする入り口まで辿り着くのも案外大変だったので、方法を書き残しておこうと思います。

GCCはコンパイラ?

C言語(じゃなくても良いですが)をコンパイルする際に、gcc a.cのようにコマンドを起動します。一般的にgccコマンドをコンパイラと呼びますが、正確にいえばgccはコンパイラドライバ(コンパイラ、アセンブラ、リンカを順に呼び出すプログラム)です。

GCCの場合、コンパイラはcc1という名前で、コンパイラドライバgccとは別のプログラムとして存在します。コンパイラの役目は高級言語(Cなら *.cファイル)からアセンブリ言語(*.sファイル)に変換することです。

DebianのGCC 8.0だと /usr/lib/gcc/x86_64-linux-gnu/8/cc1に置かれています。クロスコンパイラの場合は様々ですが、crostool-NGでRISC-V 64bit Linux向けにビルドした場合(ビルド方法は 2019年2月26日の日記参照)は、~/x-tools/riscv64-unknown-linux-gnu/libexec/gcc/riscv64-unknown-linux-gnu/8.2.0/cc1に置かれます。ローカルビルドしないときは、~/x-toolsをクロスコンパイラをインストールしたディレクトリで読み替えてください。

コンパイラだけ起動したい

デバッガでコンパイラを追うとき、コンパイラドライバ → コンパイラだと余計な処理がたくさん挟まって邪魔なので、コンパイラ単体で起動したくなりますよね?私はなりました。特に気にならない人は読み飛ばしてください。

コンパイラcc1のオプションは、コンパイラドライバgccに渡したオプション以外にも、cc1用のオプションが渡されます。そのためcc1をシェルなどから手打ちで起動するのはちょっと難しいです。

しかし無理してコンパイラcc1のオプションを調べずとも、コンパイラドライバgccが渡すオプションをそのままパクれば良いです。gcc/gcc.cのexecute() 関数を下記のように書き換えると、cc1の起動オプションが表示されます。

コンパイラドライバgccがコンパイラcc1に渡す引数を表示

diff --git a/gcc/gcc.c b/gcc/gcc.c
index a716f708259..e48e5cca79b 100644
--- a/gcc/gcc.c
+++ b/gcc/gcc.c
@@ -3084,6 +3084,12 @@ execute (void)
       const char *errmsg;
       int err;
       const char *string = commands[i].argv[0];
+      int kkk;
+
+      printf("\n------------------------------\n");
+      for (kkk = 0; commands[i].argv[kkk]; kkk++)
+            printf("%s ", commands[i].argv[kkk]);
+      printf("\n------------------------------\n");
 
       errmsg = pex_run (pex,
 			((i + 1 == n_commands ? PEX_LAST : 0)

出力は下記のようになります。この例では、コンパイラはRISC-V 32bitベアメタル向けを使っています。

コンパイラのオプション例
------------------------------
/home/katsuhiro/share/projects/oss/crosstool-builder-new/buildroot/libexec/gcc/riscv32-unknown-elf/8.3.0/cc1 -quiet a.c -quiet -dumpbase a.c -march=rv32gc -mabi=ilp32d -auxbase a -o /tmp/ccdd2F4Z.s
------------------------------

この情報があれば、コマンドラインから単独で起動できますし、GDBで追うこともできます。

GDBでcc1をデバッグ
$ gdb /home/katsuhiro/share/projects/oss/crosstool-builder-new/buildroot/libexec/gcc/riscv32-unknown-elf/8.3.0/cc1

(gdb) b main
Breakpoint 1 at 0x4308a0: main. (2 locations)

(gdb) r a.c -dumpbase a.c -march=rv32gc -mabi=ilp32d -auxbase a -g -O0 -Wall -fdump-tree-all-raw -fdump-rtl-all -o a.s
Starting program: /home/katsuhiro/share/projects/oss/crosstool-builder-new/buildroot/libexec/gcc/riscv32-unknown-elf/8.3.0/cc1 a.c -dumpbase a.c -march=rv32gc -mabi=ilp32d -auxbase a -g -O0 -Wall -fdump-tree-all-raw -fdump-rtl-all -o a.s

Breakpoint 1, main (argc=15, argv=0x7fffffffd3c8)
    at /home/katsuhiro/share/projects/oss/crosstool-builder-new/./gcc/gcc/main.c:36
36        toplev toplev (NULL, /* external_timer */

ブレークポイントなども仕掛けられますし、変数の値を表示することもできます。解析がかなり楽になるはずです……たぶん。

編集者:すずき(2023/09/24 11:46)

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  • hdkさん(2019/05/23 21:07)
    実際に試したわけではないので素朴な疑問なのですが、cc1の引数はgcc -vで出る内容から-vと-versionあたりを外したものとは違うんでしょうか?
  • すずきさん(2019/05/25 10:35)
    試してみたら、同じみたいです。
    わざわざ改造しなくても、-v の方が簡単ですね。
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2019年5月26日

RISC-V 64 CPUが我が家に来た

目次: RISC-V

SiFiveのHiFive Unleashedを購入しました。現状、世界唯一かつ最速のLinuxが動作するRISC-V 64bit SoC です。

ボードにはSDカードが付属しておりbuildrootがインストールされています。電源を入れればLinuxが起動し、ユーザroot、パスワードsifiveでログインできるようになっていました。

インストールされているカーネルは、
Linux buildroot 4.15.0-00044-g2b0aa1d #1 SMP Tue Mar 20 12:18:35 PDT 2018 riscv64 GNU/Linux
でした。うーん、4.19かと思ったら、意外と古い?

Linuxとbuildrootだけでは面白くないのでDebian portsからriscv64向けのパッケージを引っ張ってきてDebianの環境を構築しました。

Debianのriscv64向けポーティングは絶賛作業中らしく、ffmpegなど用意されていないパッケージもチラホラありますが、自分で用意する手間を考えれば、使えるだけでどれだけありがたいかわかるというものです。

元のSDカードを書き潰すのは若干ためらわれた(後で元に戻せなくなった時に面倒)ので、今はchrootで使っています。

購入時の罠

Crowd Supplyから購入しました。本体 $999, 送料 $40, 消費税が5,000円くらい、合計で11万円くらいです。SBCにしてはかなり良いお値段です。

送料を払うのですが、家には着払いで届く点にも注意しなければなりません。

UPSが米国→日本まで持ってきて、国内はクロネコヤマトが運びます。受け取りの際に、消費税を着払いでクロネコに払う必要があります。私は消費税のことを知らなくて、何で送料を2回払うんだ??と混乱しました。

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。かなり追記。

編集者:すずき(2021/06/28 15:29)

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2019年5月27日

がんばれHiFive Unleashed

目次: RISC-V

HiFive UnleashedにDebianを導入した記念に、いつもやっているベンチマークを取ってみました。

モナコインのハッシュ方式に使われているLyra2REv2のベンチマークです。1秒にいくつハッシュ値を計算できるか測ります。

おそらくクロスコンパイルでビルドすることもできるとは思いますが、curl, libsslなどに依存していて意外と面倒です。Debianの力を借りてセルフコンパイルすると超簡単です。

測定結果ですが、結論から言うと、Unleashedはメチャクチャ遅いです。Unleashedの結果は下記のとおりです。4コアなので4スレッド並列で測定しています。

HiFive Unleashedの測定結果
CPU #0: 4.53 kH/s
CPU #2: 4.53 kH/s
CPU #1: 4.53 kH/s
CPU #3: 4.53 kH/s
Total: 18.12 kH/s

参考までにROCKPro64 RK3399(Cortex-A72 x 2, Cortex-A53 x 4)で同じプログラムをコンパイルして測定すると、下記の結果になります。6スレッド並列です。

ROCKPro64 RK3399の測定結果
CPU #4: 64.17 kH/s
CPU #5: 64.16 kH/s
CPU #1: 34.07 kH/s
CPU #2: 34.11 kH/s
CPU #0: 33.97 kH/s
CPU #3: 33.92 kH/s
Total: 264.94 kH/s

CA72は64kH/sくらい、CA53は33kH/sくらいです。このプログラムはCubeHashにNEON対応を入れた特別版ですが、NEON対応を外してもCA53は29kH/sくらいは出ます。

買う前からUnleashedがあまり速くないことは知っていましたが、4コア束になってもCA53 1コアに勝てないとは思っていなかったです……。

しかもこのボード、かなり高価(10万円以上する)なので、お蔵入りは避けたいんですが、拡張性に乏しくて(USBがない)、一体何に使えるのか謎です。

後日追記

追加でROCK64上で測定したので、結果を載せておきます。

ROCK64 RK3328の測定結果
4 miner threads started, using 'lyra2rev2' algorithm.
CPU #2: 31.29 kH/s
CPU #0: 31.22 kH/s
CPU #1: 31.23 kH/s
CPU #3: 31.30 kH/s
Total: 125.04 kH/s

RK3399のCortex-A53とあまり変わりません。同じCPUコアで動作周波数もほぼ同じなので、当然といえば当然ですけども。

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。多少追記。

編集者:すずき(2021/06/28 15:35)

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