目次: Linux
Raspberry Pi 3 Model B (以降RasPi 3B)のHDMI出力の解像度はFull HDがデフォルト設定です。今日日のディスプレイで困ることはほぼありませんが、古いアスペクト比4:3のディスプレイなど、Full HD以外の解像度で出力してほしいときが稀にあります。
RasPi 3Bに限りませんけど、X Window Systemはxrandrコマンドで解像度を手軽に変更できます。しかし解像度の設定は保存されず、セッションを終了したり再起動すると元のFull HD出力に戻ります。まあ、これはこれで誤った設定のまま固定されないというありがたい面もあるものの、普通は再起動後も解像度を維持してほしいです。
調べるとX Window Systemの設定ファイルを変更するか、autorandrコマンドで解像度を維持できるみたいです(autorandrのソースコード)。例として1024x768 60Hzの解像度で維持するやり方を挙げます。
$ apt-get install autorandr $ xrandr -s 1024x768 --rate 60 $ autorandr --save (profile名)
設定は~/.config/autorandr/(profile名)/というディレクトリに保存されます。
起動時に解像度を変更している方法が気になったので調べると、XDG autostart(Desktop Application Autostart Specification)を使って実現していました。
Linuxのデスクトップ環境は実装ごとに自動起動の方法が違いますが、XDG autostartは多数のデスクトップ環境が対応している自動起動の仕組みのようです。私が使っている64bit版Raspberry Pi OSはデスクトップ環境としてLXDE (Lightweight X11 Desktop Environment)を採用していて、LXDEもXDG autostartに対応しています。
XDG autostartはデスクトップ表示の際に/etc/xdg/autostart/ディレクトリの下の設定を全部実行します。autorandrの設定は/etc/xdg/autostart/autorandr.desktopにありました。
[Desktop Entry] Name=Autorandr Comment=Automatically select a display configuration based on connected devices Type=Application Exec=/usr/bin/autorandr -c --default default X-GNOME-Autostart-Phase=Initialization
実行されるコマンドラインのうちオプション-cはchangeの意味で、最初に見つけたprofileの解像度に変更します。オプション--defaultはdefaultという名のprofileを使うように変更する指令らしいのですが、効き目が良くわかりません。
もし複数のprofileが存在していた場合にどれが選ばれるのか気になるので、デバッグオプションを付けて実行してみましょう。
$ autorandr -c --default default --debug fullhd (detected) (1st match) (current) xga (detected) (2nd match) | Differences between the two profiles: | [Output HDMI-1] Option --mode (= `1920x1080') is `1024x768' in the new configuration \- Config already loaded $ autorandr -l xga $ autorandr -c --default default --debug xga (detected) (1st match) (current) fullhd (detected) (2nd match) | Differences between the two profiles: | [Output HDMI-1] Option --mode (= `1024x768') is `1920x1080' in the new configuration \- Config already loaded
こんな動作をしました。最後に利用もしくは保存したprofileが使われるみたいですね。
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過去の日記(2021年3月13日の日記参照)にプログラムがバグっていて未定義動作だ(つまりGCCのせいじゃない)とコメントいただいたので、C11規格を眺めていました。
C11 committee draft(N1570) 6.7.3 Type qualifiersの6に、volatileとnon-volatileを併用したときの未定義動作の記述がありました。
6.7.3 Type qualifiers ... 6 If an attempt is made to modify an object defined with a const-qualified type through use of an lvalue with non-const-qualified type, the behavior is undefined. If an attempt is made to refer to an object defined with a volatile-qualified type through use of an lvalue with non-volatile-qualified type, the behavior is undefined. 133) 133) This applies to those objects that behave as if they were defined with qualified types, even if they are never actually defined as objects in the program (such as an object at a memory-mapped input/output address). (ざっくり訳) const-qualified型で定義したオブジェクトをnon-const-qualified型の左辺値(lvalue)を使用して変更した場合、 動作は未定義です。volatile-qualified型で定義したオブジェクトを、non-volatile-qualified型の左辺値で参照した場合、 動作は未定義です。 133) たとえプログラム内でオブジェクトとして定義されていなくても、これ(注: 上記の6のこと)は修飾された型で定義されたように 振る舞うオブジェクト(メモリマップされたI/Oアドレスにあるオブジェクトなど)に適用されます。
未定義動作ならmemmoveやmemcopyに何が起きても不思議ではないですね。C言語難しいわ……。
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最近、M5Stamp C3 + Raspberry Piを組み合わせて的あてゲームを作っています。Bluetooth通信クライアント側のLinuxマシンにRaspberry Pi 3 model Bを使っているものの、販売終了につき新品が手に入りません。今は1台あれば良いので困りませんが、後でN増しするとき困りそうです。
Linuxマシン側の要件を挙げると、
まず値段的にx86のノートPCやNUCは購入候補から外れます(中古品でも厳しい)。ARMのSBCですと、FRIENDLY ELECのNanoPi R5系(Rockcihp RK3568B, Cortex-A55 x 4)か、OKDO/Radxa ROCK 3 model C 1GB版(Rockchip RK3566, Cortex-A55 x 4)がちょうど良さそうでした。
NanoPiとROCK 3はどちらでも良かったのですが、RSコンポーネンツで容易に購入できるROCK 3 model C 1GB版に決めました。
ROCK 3 model CはRaspberry Pi 3 model Bを置き換えるにふさわしい製品だと思いますが、私の使い方だと1点だけ問題があって、Javaの画面描画が致命的に遅いです。5秒に1回くらいしか描画されません。このままでは使いたい目的に合いません。
最初にGPUが有効になっているか確認です。GPU使用率を/sys/devices/platform/fed60000.gpu/utilizationを見ると、無負荷のときは0、アプリ起動時で20くらいでGPUは動いています。問題なさそうです。むしろ暇しているというか余裕すらありそうです。Javaのライブラリ系orアプリ実装の問題でしょう。
次にJavaのライブラリ系を確認です。現在、画面描画のダブルバッファリングに使っているのはBufferStrategyで、BufferStrategyが返すVolatileImageのisAccelerated()はTrueを返します。OpenGLによるHW描画が使われているようです。これも問題なさそうです。残るはアプリ実装の問題ですね。
余談ですが下記のようにGraphics2D経由で確認すると、
((Graphics2D)strategy.getDrawGraphics()).getDeviceConfiguration().getImageCapabilities().isAccelerated()
なぜかisAccelerated()がFalseになります。良くわからん動きです。
タイトルの通りですが、アプリ実装が原因でした。コードでいえば下記の部分です。
Graphics2D g2;
g2.setRenderingHint(RenderingHints.KEY_ANTIALIASING, RenderingHints.VALUE_ANTIALIAS_ON);
g2.setRenderingHint(RenderingHints.KEY_TEXT_ANTIALIASING, RenderingHints.VALUE_TEXT_ANTIALIAS_ON);
図形描画とテキスト描画のアンチエイリアスをONにして使っていましたが、このうち図形描画のアンチエイリアスをONにすると著しく描画速度が下がることがわかりました。Raspberry Pi 3 model Bは双方のアンチエイリアスをONにしても特に問題がなかったため、気づくまで結構手間取りました。
図形描画のアンチエイリアスは今のところ見た目にさほど影響がないので、OFFにしました。テキスト描画のアンチエイリアスも描画速度に多少影響ありますが、OFFにすると見た目が悪くなりすぎるので、ONのまま使います。
問題の解決はしていませんが、回避できたのは良かったです。勢いで3つも買ってしまったROCK 3 model Cの不良在庫化を避けられました……。
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M5Stamp C3をBluetooth LEデバイスにして、Linux PCもしくはRaspberry PiなどのLinux SBCとお話する取り組みの続編です。
今回はbluez-dbusを使ってBluetoothデバイスの列挙、GATTのServiceの列挙を行います。
DeviceManagerというクラスとDeviceManagerクラスのスタティックメソッドが、bluez-dbusを使うときの根っこになります。
DeviceManagerのインスタンスを作成するため最初にcreateInstance()を呼ぶ必要があります。1回で良いです。これ以降はDeviceManager.getInstance()でDeviceManagerのインスタンスが取得できます。引数はfalseならシステム全体用のバスインタフェース、trueなら現在のログインセッション用のバスインタフェースに接続します。Bluetoothの仕組みとは関係なくて、Bluezが依存しているD-Busの仕組みが透けて見えています。たぶんfalseで良いはず。
//一番最初に1回呼ぶ
DeviceManager.createInstance(false);
//以降はgetInstance()でDeviceManagerオブジェクトを取得できる
DeviceManager.getInstance();
システムに存在するBluetoothアダプターの一覧を得る方法はこんな感じです。お手軽です。
DeviceManager deviceManager = DeviceManager.getInstance();
List<BluetoothAdapter> adapters = deviceManager.getAdapters();
Bluetoothアダプターを1つ選んだら、Bluetoothデバイスを探して(Discovery)、ある程度時間を置いて見つかったデバイスの一覧を取得します。
BluetoothAdapter adapter;
adapter.startDiscovery();
try {
Thread.sleep(3000);
} catch (InterruptedException ex) {
//ignore
}
adapter.stopDiscovery();
List<BluetoothDevice> devices = deviceManager.getDevices(true);
注意点としてはstartDiscovery()とstopDiscovery()の間はある程度の時間を開けないとデバイスが1個も見つかりません。
Bluetoothデバイス特にBLE(Bluetooth Low Energy)デバイスとはGATTプロファイルを使って通信します。BluetoothにはATTプロトコル(Attribute Protocol)という属性をやり取りするプロトコルがあります。GATTはATTプロトコルの上で汎用的(Generic)にデータを通信するための取り決め(プロファイル)になります。
GATTというかATTはクライアント・サーバー方式のプロトコルでして、BLEデバイスはサーバーになります。サーバーはService(=提供する機能)を1つもしくは複数持っています。1つのService内にはCharacteristicが並んでおり、CharacteristicにはValueとDescriptorが並んでいます。こんな感じです。
通信に使うのはCharacteristicですが、いきなりCharacteristicを列挙することはできません。上位側にあるServiceから列挙します。Serviceを探すにはconnect()してgetGattServices()を呼びます。connect()とdisconnect()は数秒レベルで時間がかかります。
今回はM5Stamp C3に対してペアリングなしで接続しています。ペアリングなし=通信路の盗聴や乗っ取りをされる可能性があります。今回は特に困らないのでこのまま話を進めますが、盗聴や乗っ取りをされると困る場合はペアリングをする必要があります。ペアリングの方法もご紹介したいですが、今はやり方がわかりません。わかったらまた別の日記にでも書きます。
BluetoothDevice device; device.connect(); device.refreshGattServices(); List<BluetoothGattService> gattServices = device.getGattServices(); device.disconnect();
GATTのService内のCharacteristicを探すにはgetGattCharacteristics()を呼びます。
BluetoothGattService srv;
srv.refreshGattCharacteristics();
List<BluetoothGattCharacteristic> gattCharacteristics = srv.getGattCharacteristics();
CharacteristicのDescriptorも取得できます(getGattDescriptors()メソッドを使います)が、今回は特に必要ありませんので列挙するためのコードは割愛します。
送受信の方法はまた今度。
目次: 車
またまた車のバッテリーが干上がって死にました。写真は撮っていませんが2Vくらいになっていたように思います。
しかし今日はディーラーでの半年点検の日でディーラーに行かなければならないので、ジャンプスタートしてエンジンをかけてディーラーまで行きました。去年買った(2023年4月22日の日記参照)KashimuraのジャンプスターターKD-238が大活躍です。活躍しないほうが本当は良いけど。
ディーラーに辿り着いて車を預けたら、ディーラーの駐車場から動かそうとしたらバッテリーが上がってて動かせなかった、ジャンプスタートしたと言われました。ごめんね……。
またバッテリー交換で財布が軽くなるな〜と思っていたら、整備士さんからは意外な提案が返ってきました。
とのこと。
バッテリー交換以外の新たなパターンに出会いました。交換して1年、走行距離も1000km程度、バッテリーはこんなに劣化しないはず?と判断したみたいです。たぶん安く何とかしてみたい、というご提案だと理解して素直に承諾しました。
バッテリー復活なるか?いつもと違うので楽しみですね。
早いもので41歳になりました。昨年の日記(2023年3月10日の日記参照)を見ると、コロナの流行を心配していました。
コロナの流行は相変わらずのように思いますが、世の人々はもう対策に疲れたのか、感染リスクを無視して暮らすスタイルが定着したようです。個人的には感染しないに越したことはないので、これからもマスクなど予防は心がけたいと思います。花粉症にもなりたくないし……。
働き方はリモート10割から、リモート:出社=7:3〜5:5くらいの割合に落ち着きつつあります。特にオフィスに用事がなければ行かないなんて、昔では考えられない通勤スタイルですね。
この働き方の利点は「遠隔地に居る人」が気にならなくなることです。オフィスに集まる場合を除けば、家も沖縄も北海道も大して変わらないのです。実際、東京から離れて住んでいる人もいるようですね。
目次: Arduino
M5Stamp C3をBluetooth LEデバイスにして、Linux PCもしくはRaspberry PiなどのLinux SBCとお話する取り組みの続編です。
今回はbluez-dbusを使ってBluetoothデバイスと通信します。
前回の話と少し重複しますが、Bluetoothデバイス特にBLEデバイスとはGATTプロファイルを使って通信します。BLEデバイスはサーバーになります。サーバーはService(=提供する機能)を1つもしくは複数持っていて、Service、Characteristic、ValueとDescriptorが入れ子の構造になっています。
GATTのデータ送受信はCharacteristicのValueを読み書きすることで実現します。まずは簡単な送信側(Write)からご紹介します。
private BluetoothGattCharacteristic GattTx;
byte[] dat = new byte[len];
//送信するデータを用意する
//...
GattTx.writeValue(bpart, null);
バイト配列を用意してwriteValue()を呼びます。書き換え属性を持っているCharacteristicでないと書き込みが失敗します。
次は受信側(Read)です。writeValue()と同様にreadValue()も用意されていて、最後にReadした値を読み出せます。しかし一度読んだ値なのか新しい値なのか区別が付きません、つまり値の更新の有無がわかりません。
BluetoothGattCharacteristic GattRx;
byte[] dat = GattRx.readValue(null);
ではこの方法はダメなのか?というとそんなことはありません。一定時間ごとに現在値を見たい場合、例えば「温度計の値を1分ごとに読み出す」といった用途で役立ちます。
一方でストリームデータを扱う場合、新しい値がきたときだけ読み出したいので更新を検出する必要があります。検出には少しややこしい処理が必要です。bluez-dbusは何かの状態変化が起きるとPropertiesChangedというイベントで知らせてくることを利用します。使い方は、
コードで書くと下記のようになります。
public class PropertiesChangedHandler extends AbstractPropertiesChangedHandler {
@Override
public void handle(Properties.PropertiesChanged props) {
}
}
BluetoothGattCharacteristic GattRx;
DeviceManager deviceManager = DeviceManager.getInstance();
PropertiesChangedHandler handler = new PropertiesChangedHandler(...);
deviceManager.registerPropertyHandler(handler);
GattRx.startNotify();
PropertiesChangedハンドラはCharacteristicsの値の更新も、別の関係ないイベントも何でも受け取るので、何のイベントが発生したか判定する必要があります。bluez-dbusのBluetoothGattCharacteristicクラスと、PropertiesChangedクラスはいずれもD-Busのパス(/org/bluez/hci0/dev_xx_xx_xx_xx_xx_xx/service0028/char0029のような文字列)を返すメソッドを持っていますので、D-Busのパスが一致するかどうかで確かめます。
変化した値と名前のMapをgetPropertiesChanged()で取得できるので、全要素を調べて名前がValueであり、バイト配列を保持していればCharacteristicの値の変化を通知するイベントのはずです。
BluetoothGattCharacteristic GattRx;
Map<String, Variant<?>> mapProp = props.getPropertiesChanged();
if (GattRx.getDbusPath().equalsIgnoreCase(props.getPath())) {
for (Map.Entry<String, Variant<?>> e : mapProp.entrySet()) {
if (e.getValue().getValue() instanceof byte[]) {
dat = (byte[])e.getValue().getValue();
}
}
}
自分でBLEデバイス側の実装をしているなら、意図しないイベントが混ざることはありません。上記のコードのように簡素なチェック(例えば単にバイト配列かどうかだけチェック)でも動作するはずです。
目次: Linux
ROCK 3 model CのDebian bullseyeイメージは10分ほど?放置していると画面が消えてロック画面に戻る設定になっています。これはこれでありがたい動作ですが実験用に使っていてキーボードを繋いでいないことがあるので、ロック画面への移行と、画面が消える動作を無効化する方法をメモしておきます。
ロック画面を無効化するには、Xfce4の[アプリケーション] - [設定] - [スクリーンセーバー](xfce4-screensaver-preferences)の、
タブ[ロック画面] - [ロック画面を有効にする]をOFFにすれば良いみたいです。再起動後も設定を覚えてくれています。
画面が消える機能はDPMS(Display Power Management Signaling)といって、Xfce4の設定パネルからだと[アプリケーション] - [設定] - [電源管理](xfce4-power-manager-settings)の、
タブ[ディスプレイ] - [ブランク画面にするまでの時間]などから設定できます。しかしロック画面と違って設定を覚えてくれない?みたいで、再起動すると元に戻ってしまいます。理由が良くわからない……困った。
Xfce4は良くわからないので降参して、X Windowに頑張ってもらうことにします。DPMSの状態の設定と取得にはxsetを使います。リモートから実行するなら他のX Window Systemのアプリと同様にDISPLAY=:0などのように、どのディスプレイか指定する必要があります。
DPMSのStandby, Suspend, Offを一気に無効にするにはdpms 0 0 0と指定すれば良いです。DPMSの設定は最後の方に表示されます。
$ xset dpms 0 0 0 $ xset -q Keyboard Control: auto repeat: on key click percent: 0 LED mask: 00000000 XKB indicators: 00: Caps Lock: off 01: Num Lock: off 02: Scroll Lock: off 03: Compose: off 04: Kana: off 05: Sleep: off 06: Suspend: off 07: Mute: off 08: Misc: off 09: Mail: off 10: Charging: off 11: Shift Lock: off 12: Group 2: off 13: Mouse Keys: off auto repeat delay: 500 repeat rate: 20 auto repeating keys: 00ffffffdffffbbf fadfffefffedffff 9fffffffffffffff fff7ffffffffffff bell percent: 50 bell pitch: 400 bell duration: 100 Pointer Control: acceleration: 2/1 threshold: 4 Screen Saver: prefer blanking: no allow exposures: no timeout: 0 cycle: 300 Colors: default colormap: 0x20 BlackPixel: 0x0 WhitePixel: 0xffffff Font Path: /usr/share/fonts/X11/misc,/usr/share/fonts/X11/100dpi/:unscaled,/usr/share/fonts/X11/75dpi/:unscaled,/usr/share/fonts/X11/Type1,/usr/share/fonts/X11/100dpi,/usr/share/fonts/X11/75dpi,built-ins DPMS (Energy Star): Standby: 0 Suspend: 0 Off: 0 DPMS is Disabled
これだけだと再起動すると元に戻ってしまいますから、XDG autostartで毎回起動時に勝手に設定する仕掛けにします。システム全体ならば/etc/xdg/autostart/に、ユーザーごとに設定したいなら.config/autostart/に設定ファイルを作成します。ファイル名は何でも良いですが、今回はxset.desktopという名前にしました。
[Desktop Entry] Name=xset Comment=Disable DPM Type=Application Exec=/usr/bin/xset dpms 0 0 0 X-GNOME-Autostart-Phase=Initialization
ファイルを作成したら再起動して、DPMSが望み通りの設定に変わるか確かめます。
Xfce4の設定パネルからだと[アプリケーション] - [設定] - [セッションと起動](xfce4-session-settings)からも作成&設定できるはずです。たぶん。
目次: Arduino
古くは電話線で、今だとEthernetで良く見かけるモジュラージャックというコネクタとレセプタクルがあります。モジュラージャックの種別はRJなんとか(RJ11など)という名前で呼ばれます。数字が違うと何か違うのは知っていましたが、今まで気にしていませんでした。
最近、趣味で早打ちターゲットを作っていて電子回路&基板を書いているんですが、部品の1つにRJ14(6極4芯)を使っていて、そのときRJ11〜18までRJなんとかシリーズがたくさんあることを知りました。電子回路作成ツールのKiCadの部品リストによれば、下記の種類があるそうです。
どの規格で定められているのか?RJなんとかとは何か?RJ13とRJ14は何が違う?と気になったので規格に当たってみました。
最初のどの規格で定められているのか?ですが、RJなんとかは41 FR 28699, July 12, 1976(PDFへのリンク)にて定義されています。古そうだなとは思いましたが、まさか50年前の規格だったとは……。
FR(Federal Register)は連邦官報のことです。FRはPDF形式で配布されていますが、PDF形式と言いつつ中身はスキャン画像の羅列でした。古い文書だと仕方ないですね。ところがOCRを掛けてくれているらしく文字列検索ができます。大変ありがたい。アメリカ政府ありがとう。
次にRJなんとかとは何か?ですが、この記号はUniversal Service Order Code(USOC)です。§68.502の説明を見ると、
These USOCs are generic telephone company service ordering codes. If a telephone subscriber wishes to have the telephone company install a standard jack other than the one depicted in § 68.502(a)(1) below, he shall specify the appropriate USOC when requesting the installations. (適当訳) これらUSOCは一般的な電話会社のサービス注文コードです。電話加入者が電話会社に対し、下記の§68.502(a)(1)に 記載されているジャック以外の標準ジャックの設置を希望する場合は、設置を要求するときに適切なUSOCを指定するものとします。
とあります。§68.502(a)(1)というのはRJ11のことを指しています。RJなんとかは電話会社に設置を頼むときの注文番号だったんですね。へー……。
次はRJ13とRJ14の違いを調べます。FRからRJ14Cの規格を見つけました、こんな定義です。手書きの図が良い味出してますね。
しかしRJ13は載っていませんでした。後で追加された規格なのか?残念ながらRJ13とRJ14の違いはわからないままです……。
黄ばんだ画像のFR 28699, July 12, 1976より、CFR(Code of Federal Regulations)のTitle 47 Vol.3 1996年(PDFへのリンク)の方が見やすいかもしれません。
日本語だとFR(Federal Register)は連邦官報、CFR(Code of Federal Regulations)は連邦規則集という名前だそうで、CFRはアメリカ政府が発行している規則集です。法律に準ずるものらしいですが、法律の専門家ではないので詳しいことはわかりません。
Title 47はTelecommunicationの話題で、Vol.1からVol.5まであります。Vol.3の一部しか見てないですけど……。
目次: Arduino
シューティングの練習でいつもお世話になっているTARGET-1秋葉原店に、6つの的を撃つシューティングゲームが設置されています(TSS?だったかな、名前は忘れました)。10年くらい頑張って稼働してくれたそうですが、製造元が既になくて壊れたら修理ができないんですと困っていました。
シューティングゲームのボードとターゲットの回路を見た感じ、素人の電子工作でもなんとかなりそうな作りだったので、代わりとなるおもちゃを作ることにしました。最初は簡単かなと思っていましたが、意外と時間を食ってしまって結局2か月くらい電子工作をしてました。
今日は電子工作の集大成となるPCBの発注です。発注先はJLCPCBです。ボードだけなら5枚でたったの$3、恐ろしい安さです。今回は部品も実装してもらうので合計$67(円安のせいで1万円近い)ですが、それでも安いです。便利な時代になったなあ。
KiCadのプラグインFabrication Toolkitをインストールします。
PCBエディターのツールバーの右端にアイコンが増えるはずです。
JLCPCB Fabrication Toolkitのボタン
ツールバーのボタンを押すとダイアログウインドウが出るのでGenerateボタンを押します。
JLCPCB Fabrication Toolkitのダイアログ
KiCadのプロジェクトがあるディレクトリの下にproductionディレクトリが生成されるはずです。productionディレクトリの下にある*.zipをJLCPCBのWebサイトの見積もりウインドウにドラッグ&ドロップします。
JLCPCBのウェブサイトのZipファイルをドロップする場所
見積もりページが表示されます(ボードの外観も表示されます)ので、ボードを製造する際のパラメータを選びます。右側には見積もりが表示されます。JLCPCBのシステムは非常に使いやすいですね。
以前(2023年9月3日の日記参照)にMight and Magic Book One TAS US版の更新版(7m 19s)のTASをTASVideosに投稿して、Acceptされました。その時に「2023年に遊んでみる人はいても、TASに挑む人はまずいないと思うので、20年くらいは記録をキープできるんじゃないですか。はっはっは。」なんてことを書きましたが、1か月くらいでTaoTaoさんが大幅に更新(JP版5m 28s、US版5m 00s)してくれました。
時間が掛かるはずのJP版と、US版がほぼ同じクリアタイムになっているのが大きな特徴です。クリアタイムの大幅短縮にはMight and Magic Book Oneのクソデカバグ「イドの迷宮はクリア不要」が大きく貢献しています。
アストラル世界の最後にイドの迷宮をクリアしたかどうか判定する床(X:7, Y:8)があり、クリアしていれば通過でき、クリアしてなければソーピガルの町に戻される仕掛けです。ところが床のイベント設定がバグっていて南向き以外で突入すると発動しません。つまり北向きのまま後ろ向きに歩けば素通りしてしまいます。とんでもないバグですね。
詳細は発見者のTaoTaoさんのサイト(マイトアンドマジック(FC)攻略/解析 - マップ - アストラル世界)を見てほしいです。
他にもいろいろと工夫されていて非常に短時間でのクリアとなっています。わかる範囲で紹介したいと思います。
これらはいずれもTaoTaoさんの詳細に渡るプログラムや乱数解析の賜物です。いやーすごい。