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2022年4月13日

C言語とlibc - まとめリンク

目次: C言語とlibc

C言語について。

Cライブラリ(libc)について。

編集者:すずき(2024/01/13 17:22)

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2022年4月15日

glibcのスレッドローカルストレージ - 変数宣言編

目次: C言語とlibc

スレッドごとに独立したデータを保持する空間をTLS(Thread Local Storage)といいます。日本語だと「スレッド局所記憶」というそうです。TLSへのアクセス方法、TLSの初期化方法などはアーキテクチャ依存ですので、今回はglibcのRISC-V版の実装を観察します。

スレッドローカル変数の宣言

変数宣言は __libc_tsd_define() マクロを使います。例として文字処理に使われるctype関連の変数を見ます。

ctype関連のスレッドローカル変数宣言

// glibc/ctype/ctype-info.c

__libc_tsd_define (, const uint16_t *, CTYPE_B)
__libc_tsd_define (, const int32_t *, CTYPE_TOLOWER)
__libc_tsd_define (, const int32_t *, CTYPE_TOUPPER)


// glibc/sysdeps/generic/libc-tsd.h

#define __libc_tsd_define(CLASS, TYPE, KEY)	\
  CLASS __thread TYPE __libc_tsd_##KEY attribute_tls_model_ie;


// glibc/include/libc-symbols.h

#define attribute_tls_model_ie __attribute__ ((tls_model ("initial-exec")))

マクロは下記のように展開されます。

スレッドローカル変数宣言マクロの展開例

// glibc/ctype/ctype-info.c

__libc_tsd_define (, const uint16_t *, CTYPE_B)
↓
__thread const uint16_t * __libc_tsd_CTYPE_B __attribute__ ((tls_model ("initial-exec")));


// glibc/include/ctype.h

__libc_tsd_define (extern, const uint16_t *, CTYPE_B)
↓
extern __thread const uint16_t * __libc_tsd_CTYPE_B __attribute__ ((tls_model ("initial-exec")));

ごちゃごちゃして見えますが、普通の変数宣言との違いは__thread指定子とtls_model("initial-exec") 属性の2つです。

スレッドローカル変数の宣言、詳細

これだけだと「そうですか」で終わってしまうので、もう少し詳しく調べます。

  • __thread: スレッドローカル変数であることを示します。
  • tls_model("initial-exec"): スレッドローカル変数のモデル、実行可能ファイルから参照可能な変数とします。

スレッドローカル変数のモデルは、Common Variable Attributes - Using the GNU Compiler Collection (GCC) を見る限り4種類あるようです。

  • global-dynamic
  • local-dynamic
  • initial-exec
  • local-exec

それぞれの意味は悲しいことにGCCのマニュアルに書いていないのです。どうして……。参考になるマニュアルとしては、-ftls-model (-qtls) - XL C/C++ for Linux - IBM Documentation もしくは スレッド固有ストレージのアクセスモデル - Oracle Solaris 11.1リンカーとライブラリガイドがわかりやすいです。

global-dynamic
すべてのスレッドローカル変数を参照できます。
local-dynamic
共有ライブラリのスレッドローカル変数を参照できますが、モジュール外からの参照は不可能です。global-dynamicより速いとのこと。
initial-exec
実行可能ファイルから共有ライブラリのスレッドローカル変数を参照できますが、実行可能ファイルと同時にロードされている必要があります(dlopenでロードしたライブラリは不可)。local-dynamicより速いとのこと。
local-exec
実行可能ファイル内のスレッドローカル変数のみ参照できます。initial-execより速いとのこと。

Solarisのリンカーのモデル名はGCCと少し違いますが、一見して対応がわかる程度の差でしょう。

次回は変数のアドレス取得について見たいと思います。

編集者:すずき(2022/04/22 03:01)

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2022年4月18日

glibcのスレッドローカルストレージ - 変数アドレス編

目次: C言語とlibc

前回はスレッドローカル変数宣言のコードを見ました。今回は変数のアドレス取得のコードを見ます。

スレッドローカル変数のアドレス取得

初期化の際はスレッドローカル変数のアドレスを取得する必要があります。アドレスの取得には __libc_tsd_address() というマクロを使います。

スレッドローカル変数の初期化

// glibc/ctype/ctype-info.c

void
__ctype_init (void)
{
  const uint16_t **bp = __libc_tsd_address (const uint16_t *, CTYPE_B);
  *bp = (const uint16_t *) _NL_CURRENT (LC_CTYPE, _NL_CTYPE_CLASS) + 128;
  const int32_t **up = __libc_tsd_address (const int32_t *, CTYPE_TOUPPER);
  *up = ((int32_t *) _NL_CURRENT (LC_CTYPE, _NL_CTYPE_TOUPPER) + 128);
  const int32_t **lp = __libc_tsd_address (const int32_t *, CTYPE_TOLOWER);
  *lp = ((int32_t *) _NL_CURRENT (LC_CTYPE, _NL_CTYPE_TOLOWER) + 128);
}
libc_hidden_def (__ctype_init)


// glibc/sysdeps/generic/libc-tsd.h

#define __libc_tsd_address(TYPE, KEY)		(&__libc_tsd_##KEY)
#define __libc_tsd_get(TYPE, KEY)		(__libc_tsd_##KEY)
#define __libc_tsd_set(TYPE, KEY, VALUE)	(__libc_tsd_##KEY = (VALUE))

先ほど宣言した変数のアドレスを返すだけの単純なコードです(例えばKEYがCTYPE_Bなら &__libc_tsd_CTYPE_Bを返す)。

スレッドローカル変数のアドレス取得、詳細

実際はどのようにアドレスを得るのでしょう?下記のようにコードを書き換えて、

改造後のコード(スレッドローカル変数にNULLを代入)

// glibc/ctype/ctype-info.c

void
__ctype_init (void)
{
  const uint16_t **bp = __libc_tsd_address (const uint16_t *, CTYPE_B);
  *bp = NULL;
}
libc_hidden_def (__ctype_init)

空のmain関数のみのコードをスタティックリンクでコンパイルし、実行ファイルを逆アセンブルします。

改造後のコード、逆アセンブル結果

000000000002c0c6 <__ctype_init>:

void
__ctype_init (void)
{
  const uint16_t **bp = __libc_tsd_address (const uint16_t *, CTYPE_B);
  *bp = NULL;
   2c0c6:       00045797                auipc   a5,0x45
   2c0ca:       7227b783                ld      a5,1826(a5) # 717e8 <_GLOBAL_OFFSET_TABLE_+0x70>
   2c0ce:       9792                    add     a5,a5,tp
   2c0d0:       0007b023                sd      zero,0(a5)
}
   2c0d4:       8082                    ret

逆アセンブルを見ると、GOTのエントリからロードしたオフセット+tpレジスタの値 = アドレス、という実装になっています。RISC-Vにおいてtpレジスタは「スレッドポインタ」レジスタといって、まさにスレッドローカルストレージのためのレジスタです。

次回はスレッドポインタがいつどこで初期化されるかを見たいと思います。

編集者:すずき(2022/04/22 15:44)

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2022年4月20日

glibcのスレッドローカルストレージ - スレッドポインタ編

目次: C言語とlibc

前回はスレッドローカル変数のアドレス取得部分のコードを見て、tp(スレッドポインタ)レジスタが重要な役割をしていることがわかりました。今回はtpレジスタの初期化コードを見ます。

tpレジスタの初期化

レジスタの初期化は __libc_setup_tls() で行われます。少し長いですがコードを見ましょう。

TLSのメモリ領域確保とtpレジスタ初期化

// glibc/sysdeps/riscv/nptl/tls.h

/* The TP points to the start of the thread blocks.  */
# define TLS_DTV_AT_TP	1
# define TLS_TCB_AT_TP	0


// glibc/csu/libc-tls.c

void
__libc_setup_tls (void)
{
  void *tlsblock;

//...

  /* We have to set up the TCB block which also (possibly) contains
     'errno'.  Therefore we avoid 'malloc' which might touch 'errno'.
     Instead we use 'sbrk' which would only uses 'errno' if it fails.
     In this case we are right away out of memory and the user gets
     what she/he deserves.  */
#if TLS_TCB_AT_TP
  //...
#elif TLS_DTV_AT_TP    //★★RISC-Vではこちらのコードが使われる★★
  tcb_offset = roundup (TLS_INIT_TCB_SIZE, align ?: 1);
  tlsblock = __sbrk (tcb_offset + memsz + max_align
		     + TLS_PRE_TCB_SIZE + GLRO(dl_tls_static_surplus));
  tlsblock += TLS_PRE_TCB_SIZE;
#else
  /* In case a model with a different layout for the TCB and DTV
     is defined add another #elif here and in the following #ifs.  */
# error "Either TLS_TCB_AT_TP or TLS_DTV_AT_TP must be defined"
#endif

//...

  /* Initialize the thread pointer.  */
#if TLS_TCB_AT_TP
  //...
#elif TLS_DTV_AT_TP    //★★RISC-Vではこちらのコードが使われる★★
  INSTALL_DTV (tlsblock, _dl_static_dtv);
  const char *lossage = TLS_INIT_TP (tlsblock);    //★★tpレジスタ初期化★★
#else
# error "Either TLS_TCB_AT_TP or TLS_DTV_AT_TP must be defined"
#endif


// glibc/sysdeps/riscv/nptl/tls.h

register void *__thread_self asm ("tp");
# define READ_THREAD_POINTER() ({ __thread_self; })

//...

/* Code to initially initialize the thread pointer.  */
# define TLS_INIT_TP(tcbp) \
  ({ __thread_self = (char*)tcbp + TLS_TCB_OFFSET; NULL; })


// glibc/sysdeps/riscv/nptl/tls.h

/* The thread pointer tp points to the end of the TCB.
   The pthread_descr structure is immediately in front of the TCB.  */
# define TLS_TCB_OFFSET	0

メモリ領域を__sbrk() で確保してアドレスをtpに格納しています。#ifdefで多少見づらいですが、そんなに難しくないはずです。

今まではTLSに含まれるスレッドローカル変数のうち、実行時に値を初期化する変数について見てきました。スレッドローカル変数は実行時に初期化するだけではなく、起動時に初期化される変数もあります。起動時に初期化される変数は、実行ファイルに初期値が含まれていてTLSの初期化時に値がコピーされる仕組みです。

次回はTLSの初期化を見たいと思います。

編集者:すずき(2022/04/22 15:43)

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2022年4月21日

ソーシャルメディアと年代

SNSの利用者層を語るときTwitterはオジサンばかり、若者はInstagramなどと言われますが、SNSの利用率は総務省が調査していて、情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 - 総務省から見ることができます。


ソーシャルメディア利用率(令和2年)

令和2年のデータだけを抜き出してグラフにしてみました。結構世代で違うもんですね。

  • 万人向け: LINE, YouTube
  • 若者向け(左が高い): Instagram, Tiktok, ニコ動
  • オジサン化進行中: Twitter
  • オジサン化(真ん中〜右が高い): Facebook
  • 老人化(右が高い): なし

今のところの傾向としてはこんなもんでしょうか。大体イメージ通りの結果でしたが、個人的に意外だったのはニコニコ動画です。ここまで利用者層が若返っているのは意外でした。

私は日本語圏のゲーム系動画を見るならなんだかんだでニコ動が一番面白いと思うので、いまだにプレミアム会員のまま使っていますが、利用者の私ですらもうニコ動には懐ゲー好きのオジサンしかいないのかな?と思っていたくらいでした……。

一昔前、ニコ動のプレミアム会員数が減り始めたくらいから「オワコン」呼ばわりする人達が増えた記憶がありますが、復活したんですね。以前のように皆が戻って来ると良いですねえ。

編集者:すずき(2022/05/20 05:20)

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2022年4月22日

glibcのスレッドローカルストレージ - TLS初期化編

目次: C言語とlibc

前回はtp(スレッドポインタ)レジスタの初期化を調べました。今回はTLSの初期化を見たいと思います。起動時に値が設定されている変数の初期化に関わる部分です。

TLSの初期化

初期化関数 __libc_setup_tls() ではtpの指す先(__sbrk() で確保したメモリ領域)も初期化しています。しかしこちらは結構複雑です。大雑把に言うと、

  • Auxiliary vectorのAT_PHDR(実行プログラムのプログラムヘッダーへのポインタ)を探す
  • もし存在しなければTLSの初期化は行わない
  • プログラムヘッダーからPT_TLSタイプのセグメントを探す
  • もし存在しなければTLSの初期化は行わない
  • PT_TLSタイプのセグメントのp_vaddrが指す位置からp_fileszバイトの初期データをTLSにコピー

このような処理が行われます。コードも見ておきましょう。

AT_PHDRを探す処理

// glibc/csu/libc-start.c

STATIC int
LIBC_START_MAIN (int (*main) (int, char **, char ** MAIN_AUXVEC_DECL),
		 int argc, char **argv,
#ifdef LIBC_START_MAIN_AUXVEC_ARG
		 ElfW(auxv_t) *auxvec,
#endif
		 __typeof (main) init,
		 void (*fini) (void),
		 void (*rtld_fini) (void), void *stack_end)
{

//...

# ifdef HAVE_AUX_VECTOR
  /* First process the auxiliary vector since we need to find the
     program header to locate an eventually present PT_TLS entry.  */
#  ifndef LIBC_START_MAIN_AUXVEC_ARG
  ElfW(auxv_t) *auxvec;
  {
    char **evp = ev;
    while (*evp++ != NULL)
      ;
    auxvec = (ElfW(auxv_t) *) evp;
  }
#  endif
  _dl_aux_init (auxvec);    //★これ★
  if (GL(dl_phdr) == NULL)
# endif


// glibc/elf/dl-support.c

void
_dl_aux_init (ElfW(auxv_t) *av)
{

//...

  _dl_auxv = av;
  for (; av->a_type != AT_NULL; ++av)
    switch (av->a_type)
      {
      case AT_PAGESZ:
	if (av->a_un.a_val != 0)
	  GLRO(dl_pagesize) = av->a_un.a_val;
	break;
      case AT_CLKTCK:
	GLRO(dl_clktck) = av->a_un.a_val;
	break;
      case AT_PHDR:
	GL(dl_phdr) = (const void *) av->a_un.a_val;    //★これ★
	break;
      case AT_PHNUM:
	GL(dl_phnum) = av->a_un.a_val;
	break;
PT_TLSエントリ探しと、初期データをTLSにコピー

// glibc/csu/libc-tls.c

void
__libc_setup_tls (void)
{

//...

  /* Look through the TLS segment if there is any.  */
  if (_dl_phdr != NULL)
    for (phdr = _dl_phdr; phdr < &_dl_phdr[_dl_phnum]; ++phdr)
      if (phdr->p_type == PT_TLS)
	{
	  /* Remember the values we need.  */
	  memsz = phdr->p_memsz;
	  filesz = phdr->p_filesz;
	  initimage = (void *) phdr->p_vaddr + main_map->l_addr;
	  align = phdr->p_align;
	  if (phdr->p_align > max_align)
	    max_align = phdr->p_align;
	  break;
	}

//...

  /* Initialize the TLS block.  */
#if TLS_TCB_AT_TP
  //...
#elif TLS_DTV_AT_TP   //★★RISC-Vではこちらのコードが使われる★★
  _dl_static_dtv[2].pointer.val = (char *) tlsblock + tcb_offset;    //★★TLSのアドレス★★
  main_map->l_tls_offset = tcb_offset;
#else
# error "Either TLS_TCB_AT_TP or TLS_DTV_AT_TP must be defined"
#endif
  _dl_static_dtv[2].pointer.to_free = NULL;
  /* sbrk gives us zero'd memory, so we don't need to clear the remainder.  */
  memcpy (_dl_static_dtv[2].pointer.val, initimage, filesz);    //★★TLSに初期データをコピー★★

PT_TLSタイプのプログラムヘッダーがどこに配置されているか?など調べたい場合は、実行ファイルをreadelfで見るとわかりやすいです。該当するヘッダがある場合は、Type欄がTLSとなるはずです。

readelfの結果
Program Headers:
  Type           Offset             VirtAddr           PhysAddr
                 FileSiz            MemSiz              Flags  Align
  LOAD           0x0000000000000000 0x0000000000010000 0x0000000000010000
                 0x000000000005d944 0x000000000005d944  R E    0x1000
  LOAD           0x000000000005e4d0 0x000000000006f4d0 0x000000000006f4d0
                 0x0000000000002500 0x0000000000007938  RW     0x1000
  NOTE           0x0000000000000190 0x0000000000010190 0x0000000000010190
                 0x0000000000000020 0x0000000000000020  R      0x4
  TLS            0x000000000005e4d0 0x000000000006f4d0 0x000000000006f4d0  ★★TLS初期化に使われるセグメント★★
                 0x0000000000000020 0x0000000000000068  R      0x8
  GNU_STACK      0x0000000000000000 0x0000000000000000 0x0000000000000000
                 0x0000000000000000 0x0000000000000000  RW     0x10
  GNU_RELRO      0x000000000005e4d0 0x000000000006f4d0 0x000000000006f4d0
                 0x0000000000000b30 0x0000000000000b30  R      0x1

PT_TLSが2つある場合はどうなるでしょう?実はPT_TLSは実行ファイルに1つまでなので気にしなくて良いです。プログラムヘッダは同属性のセクションをまとめて1つのセグメントにします。PT_TLSセグメントを1つだけにするには、TLSに関わるセクションを連続して配置する必要があります。

もしTLS関係のセクションを分散させて配置するとリンク時エラーになります。試しにリンカースクリプトを書き換えTLS関係の .tdataと .tbssセクションの間に、TLSと無関係の .dataセクションを挟む形にすると、

TLS関係のセクションが分散している場合のリンクエラー
riscv64-unknown-linux-gnu/bin/ld: hello: TLS sections are not adjacent:
riscv64-unknown-linux-gnu/bin/ld:            TLS: .tdata
riscv64-unknown-linux-gnu/bin/ld:        non-TLS: .data
riscv64-unknown-linux-gnu/bin/ld:            TLS: .tbss
riscv64-unknown-linux-gnu/bin/ld: map sections to segments failed: bad value
collect2: error: ld returned 1 exit status
make: *** [Makefile:22: hello] エラー1

リンカーに "TLS sections are not adjacent" と怒られました。

編集者:すずき(2022/04/22 15:43)

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2022年4月29日

思い出のalsa-lib dmixのバグ

目次: ALSA

はるか昔、もう8年も前に見つけたalsa-libのバグ(2014年7月9日の日記参照)、今日見てもまだ直ってなかったっぽいです。激しくノイズが載ってしまう割と致命的なバグですが、発生条件が珍しくてあまり使われないコードのため、未だに誰も直すモチベーションがないと推測されます。せっかく思い出したので、パッチをぶん投げておきました。

パッチの投稿先がわからなくて困ったのですが、どうもalsa-libはGitHubを(リポジトリへのリンク)使っていて、IssueやPull Request管理しているようです。GitHub使ってるんですね。へー。

ALSA本体の場合

ALSAはユーザ空間のalsa-libの他に、カーネル空間のコードもあります。カーネル空間のコードはLinux Kernelの一部として開発されています。Linux KernelはGitHubをコード管理に使っておらず、ミラーだけしています(つまりGitHubのPull RequestやIssueは使わない)。

当然ながらLinux Kernelメンテナ達のリポジトリもGitHubではなくgit.kernel.orgに置かれていることが多いです。ALSAのカーネル側コードも例外ではなくgit.kernel.orgの下に置かれて(リポジトリへのリンク)います。

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。合併と加筆。

編集者:すずき(2022/05/22 15:15)

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2022年5月3日

GWの首都高事情

目次:

例年であればGWは実家に帰省していて、GWの首都高の様子なんて興味もなければ知りもしませんでしたが、今年のGWは珍しく実家に帰らなかったんです。

しかもGWの初日の今日、間違えて湾岸線の「下り」に乗ってしまいました。当然ながらエラい渋滞にはまりましたが、併走する下道は空いているようで不思議でした。

高速道路の下りだけ渋滞!?

ちょっと訳あって朝、昼の2回(高速上り、下り&高速上り、下道の下り)走ったためか、渋滞の傾向が良く見えました。首都高1号と湾岸高速の下りだけ1日中ずっと渋滞していました。湾岸線は北関東ナンバーの車で埋め尽くされていましたが、高速の上りや下道のR357、R15(第一京浜)は空いていました。

別の道、中央道と甲州街道を思い浮かべると、高速も下道もどちらも渋滞しそうなものです。たとえばR15(第一京浜)だって、首都高1号や横羽線とほぼずっと併走していますし、渋滞していそうなものですがめちゃ空いていて意外でした。まあ、大田区から向こうは知らないですけど……。なぜ首都高だけ例外なんでしょう、不思議ですね。

どこから来るかにもよりますが、C2や湾岸線下りの混雑を回避するなら、足立区辺りで降りてR4 → 都内 → R15が下道ルートでしょうか?そうするとですね、

  • 中央道と甲州街道のように高速と下道がわかりやすく併走していない
  • 都内の面倒な道を抜けなければならない
  • 首都高の高速料金を2回払うことになって高く付く

自分がもし北関東から来たお父さんホリデードライバーだとしたら、わざわざ降りるか?というと……まず降りませんね!普段運転しないならなおさら嫌です。都内の道なんか考えたくない、もし迷おうものなら家族のブーイングは必至。面倒です。

結論

というわけで「GW初日の湾岸高速は下りのみ2時間以上の渋滞、上りと、下りに併走する下道はがら空き」という役に立たないクソ知識を体得しました。

超どうでも良い!もう二度と使わなさそう!!

編集者:すずき(2023/09/30 15:21)

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2022年5月7日

都会と地方の永遠の課題

Twitterで見かけた神奈川から「独立」目指す3政令市、黒岩知事「正直ピンとこない」…初の4者同席協議 - 読売新聞という記事を読んで。

もし3政令指定都市(横浜市&川崎市&相模原市)が抜けたとすると、神奈川県の人口と面積は下記のようになります。

  • 面積: 62%に減少(2416.17→1506.69km2)
  • 人口: 34%に減少(922→318万人)

面積もそこそこ減ります(相模原市が人口の割に広いため)が人口も激減します。記事にもある通り神奈川県は横浜市に離脱されると県税が激減するので、賛成する理由は皆無です。

特別市、特別自治市

記事にある「特別自治市」構想を知らなかったのでWikipediaを(特別自治市 - Wikipedia)見ると、最近言い始めたことではなくて2010年から何度も出ては消えしていた議論のようです。

さらに古くは1947年制定の地方自治法に定められた「特別市」制度(特別市 日本の場合 - Wikipedia、1956年に削除され、政令指定都市制度に変更)の頃から、大都市は県から独立したがっていました。お互いの言い分は色々ありましょうが、ざっくり言って「税金の取り合い」です。

  • 政令指定都市: 県に税金を吸われてる、返してくれ!
  • 県: 都市だけで税金を使わないで、地方に回してくれ!

市と県の言い分は完全に対立しており、何らかの強硬手段を用いない限り永遠に合意されることはありません。今回の神奈川県の場合も、話し合いだけならば流れて終わりでしょう……。お金持ちな都市と貧乏な地方の再配分問題が根底にあって、対立は根深いですね。

東京都の構造、世界の構造

大都市圏の地方自治にあたって、国 - 県 - 市という3段ピラミッドのうち、1段抜かして2段に変えるアイデア自体はさほど珍しくありません。やり方としては2種類あるみたいです。

  • 特別市: 国 - 市(県を外す、日本では例なし)
  • 特別区: 国 - 県(市を外す、日本では東京23区)

特別区協議会の資料(諸外国の首都の比較 - 公益財団法人 特別区協議会)によると、特別区はロンドンが近い考え方で、ベルリンは1県1市で県と市が合併してますね。特別市はパリが近い考え方でしょう。ワシントンD.C. は他のどの地域とも違いますね。国直轄の特別地域かな……?

他の国を調査したまとまった資料を見つける気力が無かったんですが、東京(特別区)は割と珍しい構造に見えます。特別市タイプを目指す「特別自治市」構想のやりたいことは世界や時流にも合っているのでしょう。たぶん。

編集者:すずき(2022/05/08 10:14)

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2022年5月13日

ゲームを買ったら遊びましょう

目次: ゲーム

SteamとEpic GamesとNintendo Switchで買ったゲームプレイ時間の振り返りです。ゲーム名の左端にある数字は「何時間遊んだか?」、その右はゲームプラットフォームを示します。

23個買って、コンプやクリアは7つ、相当遊んだ(ゲームプレイ時間100時間超)と言えるのは4つ(Cities, Dyson, the Hunter, スプラトゥーン2)です。買って半数は最後まで遊ばず、3割は放置同然です。

子供の時はゲーム機が壊れるまで遊んでましたけど、PlayStation 2以降はハードが壊れるより新機種が出る方が早くなりました。もうこの時点でゲーマーから陥落してたのかなあ。

今やゲームを買うが遊ばないという、子供時代の自分が聞いたら「もったいない!」と憤死しそうな、悪い大人になりました。自分の金だから得とか損とかそういう問題は気にしなくて良いんですけど、ゲームを作った人には申し訳ない……。

振り返り結果

傾向として、PCゲームのアクション系(Battlefield, DAEMON X MACHINA)、Switchのシミュレーションゲーム(A列車、コロニスト)は諦め率が高いです。アクションはそもそも得意ではないし目が痛くなって疲れるので……諦め率は高めです。むしろ一番苦手なジャンルといえる対戦アクションのスプラトゥーン2を100時間近く遊んだことが奇跡的でした。

Switchのシミュレーションゲームは面白いんですが、画面が狭すぎ&操作しづらいなどゲームとして基本的な部分の出来の悪さに耐えられず嫌になってしまいました。

終わった(実績100%, コンプorクリアなど)

  • 192.8: Steam: STATIONflow
  • 165.7: Steam: Transport Fever 2
  • 68.5: Steam: Mad Tower Tycoon
  • 35.0: Switch: DUNGEON ENCOUNTERS
  • 23.3: Switch: ぶきあつめ (The World is Your Wepon)
  • 10.0: Switch: Return of the Obra Dinn
  • 1.0: Switch: ごめんね、NPCです

たくさん遊んだ、明確なクリア条件がない、など。

  • 311.7: Steam: Cities: Skylines
  • 245.6: Steam: Dyson Sphere Program
  • 168.8: Steam: the Hunter: Call of the Wild
  • 95.0: Switch: スプラトゥーン2

未クリア、飽きた、など。

  • 71.5: Steam: Surviving Mars
  • 55.0: Switch: Fire Emblem風花雪月
  • 39.4: Steam: Timberborn
  • 21.5: Epic: DAEMON X MACHINA
  • 20.0: Switch: ザ・コロニスト
  • 10.0: Switch: マリオカート8デラックス
  • 10.0: Switch: A列車で行こう はじまる観光計画

買ったけどほぼ遊んでいない。

  • 10.9: Steam: Asset Corsa
  • 4.5: Steam: OpneTTD
  • 4.0: Steam: shapez.io
  • 3.9: Steam: Battlefield V
  • 3.9: Steam: Kerbal Space Program

箱庭シミュレーション系が多いのは好みの問題です。

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。Switchのゲームを集計に追加。

編集者:すずき(2023/09/24 13:23)

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