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2021年1月31日

そのZoomは最新ですか?

Zoomって、バージョンアップのお知らせを全くしてこないので、起動時に勝手にアップデートされていると思っていたんですが、全くそんなことはなかったですね。ずっと古いバージョンの5.3.1(2020/09/28リリース)のまま使っていました。

手動でアップデートしたところ、無事に最新版の5.4.9になりました。4ヶ月で大分数字が変わりましたね。

比較的新しいアプリの割にアップデートは保守的ですね?不思議な設計だな……??

ミーティング後に表示される説

Facebookのコメントで「ミーティングの後」にバージョンアップのお知らせが出ることを教えてもらいました。

ミーティング前にバージョンアップすると遅刻する可能性大なので、ミーティング終了後に表示するのは良いアイデアですね。でも残念ながら、見たことないんだよな……。うちのZoomは何か変なんだろうか??

メモ: 技術系?の話はFacebookから転記しておくことにした。加筆。

編集者:すずき(2021/02/06 22:35)

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2021年1月30日

PlayStation Vita

久しぶりにPlayStation Vitaを起動したところ、ネットワークに繋げる系アプリがほぼ全滅していました。

プラットフォーム依存のゲーム機は、本体が元気でもサードパーティの撤退やサービス終了に伴って、勝手にポンコツになってしまい悲しいです。結構高かったのに……。

ソニー製

  • flickr: 起動する、アカウント持ってないので動作不明
  • foursquare: サービス終了
  • LiveTweet: 起動する、PS Vitaの内蔵ブラウザがTwitter未サポート、アプリ認証できない
  • near: サービス終了
  • PlayStation Store: さすがにこれは動く
  • radiko.jp: 動作する
  • Reader: 起動する、機器認証でエラーになり進めなかった
  • えちゃんねる: 起動する、Twitterのアプリ認証できない

サードパーティ製

  • hulu: サービス終了
  • NHKオンデマンド: サービス終了
  • ニコニコ: サービス終了

PlayStation Storeを見ると「アプリケーション」はたった14個、サードパーティ製のアプリは1つ(ROBOTICS; NOTES ELITE AR)だけです。PS Vitaは既に9年経過(2011年12月発売)しており、ぶっちゃけソニーすらもVitaを見放している節があり、もう完全にオワコンです。

それなりに大きなプラットフォームの終焉を間近で見たのは貴重な体験、とはいえ、買った人は何も嬉しくないよね……。

メモ: 技術系?の話はFacebookから転記しておくことにした。多少修正。

編集者:すずき(2021/02/01 11:25)

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2021年1月22日

苦境のANA

年末(2020年12月20日の日記参照)に、1月はSUPER VALUE 21 Jより安いチケットがVALUE 3で出ると予想しましたが、外れましたね。1/30の羽田→札幌便を見ると、最安はVALUE 3 Jで年末からほとんど変わっていません。

いやまあ、SUPER VALUE 21とVALUE 3の値段がほとんど変わらない時点で、かなり異常事態なんですけど……。


1/30の羽田→札幌便

なんと全25便中、半分近い11便が欠航しています。飛ばす回数を自体を減らし、客単価の維持とおそらく各便ごとの黒字を確保しているのでしょう。単発で黒字が出たとしても、確実に収益にはダメージがありますよね。安いイメージが付いてしまうより良いのかなあ?

燃料費などは減便で節約できても、飛行機はリースなので飛んでも飛ばなくてもお金が掛かります。飛ばせるならいくらでも飛ばしたいでしょう。

早いところCOVID-19には収束してもらって、気軽に旅行や帰省できる日が来てほしいですね。ANAは今かなり苦しいでしょうけど、日本の翼を担う会社として何とか踏みとどまってほしいところ……。

編集者:すずき(2021/01/23 15:09)

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2021年1月18日

Debian TestingとZephyr SDKその3 - パッチを当ててSDKビルド

目次: Zephyr

前回はツールチェーンビルドの仕組みを確認するためCrosstool-NGに立ち返り、正常動作するバイナリが作成できましたが、手順が多くて面倒でした。実はZephyr SDKだけでパッチを当てる仕組みがあります。

ローカルパッチディレクトリ

Crosstool-NGのパッチ当ては前回紹介したpackagesの下にあるパッチを使うのが基本ですが、他の場所(ローカルパッチディレクトリ)も追加できます。CT_LOCAL_PATCH_DIRというコンフィグに設定されます。

Crosstool-NGのローカルパッチディレクトリ設定
$ ./ct-ng menuconfig

Paths and misc options  --->
  () Local patch directory

Crosstool-NGのパッチ当て処理を見るとパッチを当てる順番を選択できるようになっています。

Crosstool-NGのパッチ当て実装

# crosstool-ng/scripts/functions

CT_DoExtractPatch()
{

...
            CT_DoLog EXTRA "Patching ${basename}"
            CT_DoExecLog ALL touch "${src_dir}/.${basename}.patching"

            bundled_patch_dir="${CT_LIB_DIR}/packages/${pkg_dir}"
            bundled_common_patch_dir="${CT_LIB_DIR}/packages/${pkg_name}"
            local_patch_dir="${CT_LOCAL_PATCH_DIR}/${pkg_dir}"    #★★ローカルパッチディレクトリ

            #★ディレクトリ名を列挙
            #★patch_orderは "bundled, local" になっていた、CT_PATCH_ORDERで決まるようだ
            case "${patch_order}" in
                bundled)        patch_dirs=("${bundled_patch_dir}" "${bundled_common_patch_dir}");;
                local)          patch_dirs=("${local_patch_dir}");;
                bundled,local)  patch_dirs=("${bundled_patch_dir}" "${bundled_common_patch_dir}" "${local_patch_dir}");;
                local,bundled)  patch_dirs=("${local_patch_dir}" "${bundled_patch_dir}" "${bundled_common_patch_dir}");;
                none)           patch_dirs=;;
            esac

            CT_Pushd "${src_dir}/${basename}"
            for d in "${patch_dirs[@]}"; do    #★ディレクトリを順に辿る
                CT_DoLog DEBUG "Looking for patches in '${d}'..."
                if [ -n "${d}" -a -d "${d}" ]; then
                    for p in "${d}"/*.patch; do
                        if [ -f "${p}" ]; then
                            CT_DoExecLog ALL ${patch} --no-backup-if-mismatch -g0 -F1 -p1 -f -i "${p}"
                        fi
                    done
                fi
            done

...

今回のケースではpatch_orderは "bundled, local" になっていたので、packages -> ローカルパッチの順にパッチを当てるようです。patch_orderの決め方は深追いしていませんが、CT_PATCH_ORDERで決まるようです。

Zephyr SDKにパッチを追加

Zephyr SDKの設定ファイルを見るとローカルパッチディレクトリは下記のようになっています。

Zephyr SDKのローカルパッチディレクトリ設定内容
# configs/riscv64.config

...

CT_LOCAL_PATCH_DIR="${CT_TOP_DIR}/../../patches"

CT_TOP_DIRとは何でしょう?ビルドログを追うとCT_TOP_DIR=/.../sdk-ng/build/build_riscv64でした。すなわちsdk-ng/patchesがローカルパッチディレクトリです。ディレクトリには既に6つほどのパッチが置かれています。

Zephyr SDKのローカルパッチディレクトリ(GDB用)
$ ls patches/gdb/9.2

0001-gdb-remote-make-tid-pid-type-long-in-write_ptid.patch
0002-gdb-Add-fixes-for-stdint-and-remote-debug-on-xtensa.patch
0003-gdb-xtensa-don-t-error-out-when-registers-cannot-be-.patch
0004-gdb-xtensa-use-remote-target-register-numer.patch
0005-gdb-arch-to-tell-whether-it-supports-g-packets.patch
0006-gdb-xtensa-support-disabling-use-of-g-packet.patch

ここにPython 3.9で落ちる問題を修正するパッチを追加します。

Zephyr SDKにGDBのパッチを追加する
$ cd sdk-ng

$ cat > patches/gdb/9.2/0007-gdb-fix-python3.9.patch
(パッチをコピペする)

$ ./go.sh riscv64

ビルドログはbuild/build_riscv64/build.logに作られます。

Zephyr SDKのパッチ当てログを確認
# Crosstool-NGの持っているパッチを当てているログ

[DEBUG]    Looking for patches in 'sdk-ng/share/crosstool-ng/packages/gdb/9.2'...
[DEBUG]    ==> Executing:  '/usr/bin/patch' '--no-backup-if-mismatch' '-g0' '-F1' '-p1' '-f' '-i' 'sdk-ng/share/crosstool-ng/packages/gdb/9.2/0000-musl_fix.patch'
[ALL  ]    patching file gdb/linux-nat.c
[ALL  ]    patching file gdb/stopcode.h
[DEBUG]    ==> Return status 0

...


# Zephyr SDKのローカルパッチを当てているログ

[DEBUG]    Looking for patches in 'sdk-ng/share/crosstool-ng/packages/gdb'...
[DEBUG]    Looking for patches in 'sdk-ng/build/build_riscv64/../../patches/gdb/9.2'...
[DEBUG]    ==> Executing:  '/usr/bin/patch' '--no-backup-if-mismatch' '-g0' '-F1' '-p1' '-f' '-i' 'sdk-ng/build/build_riscv64/../../patches/gdb/9.2/0001-gdb-remote-make-tid-pid-type-long-in-write_ptid.patch'
[ALL  ]    patching file gdb/remote.c
[DEBUG]    ==> Return status 0

...


# 追加したパッチを当てているログ

[DEBUG]    ==> Executing:  '/usr/bin/patch' '--no-backup-if-mismatch' '-g0' '-F1' '-p1' '-f' '-i' 'sdk-ng/build/build_riscv64/../../patches/gdb/9.2/0007-gdb-fix-python3.9.patch'
[ALL  ]    patching file gdb/python/python.c
[ALL  ]    Hunk #1 succeeded at 234 (offset -4 lines).
[ALL  ]    Hunk #2 succeeded at 271 (offset -4 lines).
[ALL  ]    Hunk #3 succeeded at 952 (offset -19 lines).
[ALL  ]    Hunk #4 succeeded at 1552 (offset -68 lines).
[ALL  ]    Hunk #5 succeeded at 1720 (offset -70 lines).
[ALL  ]    patch unexpectedly ends in middle of line
[DEBUG]    ==> Return status 0

ちなみにZephyr SDKのビルド後、GDBのソースコードはsdk-ng/build/build_riscv64/.build/riscv64-zephyr-elf/src/gdbに展開されます。パッチが正常に当たったか確認するなら、このソースコードを見れば確実でしょう。

SDKはbuild/output以下に生成されます。RISC-V 64であればbuild/output/riscv64-zephyr-elfです。生成されたバイナリが動くか確かめましょう。

生成されたGDBを実行
$ cd build/output/riscv64-zephyr-elf/bin

$ ./riscv64-zephyr-elf-gdb --version
GNU gdb (crosstool-NG 1.24.0.212_d7da3a9) 9.2
Copyright (C) 2020 Free Software Foundation, Inc.
License GPLv3+: GNU GPL version 3 or later <http://gnu.org/licenses/gpl.html>
This is free software: you are free to change and redistribute it.
There is NO WARRANTY, to the extent permitted by law.

動きました、良かった良かった。build/output下に生成されたriscv64-zephyr-elfディレクトリをZephyr SDKのインストールディレクトリ下にある同名のディレクトリと差し替えれば、GDBが動くはずです。

編集者:すずき(2023/09/24 12:02)

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