目次: Raspberry Pi
Raspberry Pi 3のHW PWMは意外と変調速度が速く、最もON/OFFが頻発するDuty比50%にするとこのような波形になります。PWM信号はもっとエッジが急峻だと思われますが、我が家のオシロスコープが測れる帯域(50MHz)の限界に達しており、波形がすっかり丸くなっています。
もっと性能の良いオシロを買えば良いだけですけど、値段が高すぎるんですよね。200MHzを測れるオシロはエントリーモデルTBS 1202Cでも20万円!高すぎでしょ!?10万円超えはホビー向けは高すぎだと思いますし、企業や研究所向けとしてはTBS 1202Cのスペックでは足りないでしょう。誰向けでしょうね?学校かなあ?Tektronixの値付け方針がいまいち理解できません。
メーカーにこだわらなければ同じ予算でもっと良いオシロが買えることは知っています。最近だとRIGOLやOWONが人気なんですかね?テック系のYouTuberが使っているのをたまに見かけます。でも憧れのAgilentやTektronixのオシロ欲しいじゃないですか……。そんなことないですか?
目次: Raspberry Pi
Raspberry Pi 3のオーディオ出力はHW PWMの出力(矩形波)を何らかのフィルタ回路を通しているのでは?疑問を解決するため、オーディオ出力回路を調べます。
会社のみなさまに回路をシミュレーションするツールLTspiceを教えていただいた(ありがとうございます!)ので、Raspberry Pi 3のSchematics通りに回路を組んで回路シミュレーションをしました。Spiceは聞いたことありましたけど、使うのは初めてです。
私が使っているのはRaspberry Pi 3 model B rev 1.2ですので、rpi_SCH_3b_1p2_reduced.pdfの回路図が該当します。オーディオ出力回路だけ抜粋すると下記のとおりです。
Raspberry Pi 3 model B rev 1.2のオーディオ出力回路
(5/17訂正)
オーディオ出力回路が微妙に違う回路図だった(C58, C60の番号が違う)ので上げ直しました。
前段がRCローパスフィルタ回路、後段がRCハイパスフィルタ回路と思われます。この回路の1ch分をLTspiceで組んでAC特性をシミュレーションしますと、こんな感じになりました。
参考までにゲインが -3dBになる周波数(フィルタのカットオフ周波数)に線を足しています。低いほうが1.7〜1.8Hz辺り、高い方が21〜22KHzくらいに見えます。素人目にはfs = 48KHzのとき再生帯域24KHzですから、発生してはならない不要な高周波を落としているフィルタに見えます。
フィルタのAC特性はわかったので、矩形波を入れたときにどんな波形になるかも見ておきたいと思います。主に回路の入力やシミュレーション方法をミスっていないか確認のためです。初めて使うので、これで合っているのか?と何かと不安なんです……。
V1の設定を変更して12.5kHzの矩形波を出す設定に変えます。RasPiのPWMは変調速度が少なくとも50MHzはありそう(※)なので、立ち上がり立ち下がりは20nsにしています。
(※)PWMで0と1が交互に出力されるであろうDuty比1/2にすると50MHzとオシロ様がおっしゃっているので、変調速度は50MHzだと思うのですが、本当はもっと速いけど我が家のオシロTektronix TBS 1052Bの測定限界(50MHzモデル)を超えていて、正しく測れていないだけかもしれません。
我が家のオシロは信号の周波数20MHz辺りから波形がミミズみたいになって、何が表示されているのかわからなくなるので、HW PWM信号を直接見るのは無理です。仮に正しく表示できても波形から値を読み取るのは困難ですし、波形の正確性は気にしなくて良いのです。
対して実際の出力がこんな感じです。PWMが矩形波に近くなっている中央部分の波形を見ると、オシロの波形とシミュレーションの波形がほぼ同じ波形になっています……よね?
fs = 48kHz, 12kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
Rasberry Pi 3のHW PWMはレジスタに設定した値をDuty比だと思ってずっと出力し続けます。最大値(0x800、設定で変えられる)を書き込むとずっと3.3V、0を書き込むとずっと0V、半分の値を書くと3.3Vと0Vを交互に出力します。特に不思議なところはありません。
Raspberry Pi 3のオーディオ出力はPWMのDuty比を100%に固定すると、なぜオーディオ出力が減衰していくのか?が良くわからないままです。以前、ボリューム設定をミスっていたときの波形がわかりやすいです。数カ所でPWM出力がDuty比100%に張り付いていますが、なぜかオーディオ出力は上限値に張り付かず減衰します。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)0.4dBゲインあり
LTspiceの過渡応答シミュレーションの結果ではDuty比100%が続いたら0.9Vに張り付いており、減衰するような波形にはなりません。何かシミュレーションをミスっているんでしょうか?それともまだ隠し要素があるんでしょうか……?
目次: Raspberry Pi
Raspberry Pi 3のオーディオ出力はハードウェアPWMを使っているみたいです。適当にPWMのFIFOレジスタにデータを書き込むと、オーディオ出力に変なスパイクが出ました。さらにPWMのFIFOモードを解除して各PWMチャネルを直叩きすると、LeftがPWM1でRightがPWM0と対応していることもわかります。Raspberry PiのSchematicsとも一致しますし、おそらく間違いないでしょう。
RasPiのAudio OutとHW PWMの出している信号を同時に見たかったので、GPIO Function Selectを直接弄ってGPIO13ピンにPWM信号を同時に出して(※)みました。黄色のCh1がAudio Outで、水色のCh2がPWMの信号です。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
(※)やり方はGPFSEL1のFSEL13(bit 11 - 9)を0b100にするだけです。GPFSEL1はアドレス3f200004にあるので、例えば元の値が0x24000だとしたら0x24800に変えればOKです。
30HzのSin波を再生していますが、頭が欠けたような変な波形になっています。最初は理由がわからなかったのですがFacebookで色々コメントいただいたりして調べているうちに原因がわかりました。ボリュームが大きすぎでした。
先程の波形を取得したときのボリューム設定では0.4dBのゲインが掛かっています。この設定だとSin波の頂上付近がクリッピングされてPWMの出力が100%固定になっています。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)0.4dBゲインあり
次がゲインを解除した設定です。PWM波形が100%に張り付いている時間が大幅に減って、オーディオ出力も割と綺麗なSin波になります(実は拡大するとうねってますけど…)。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)ゲインなし
色々な周波数を試したところ1kHz, 2kHzくらいまでは割ときれいです。
fs = 44kHz, 1kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
fs = 44kHz, 2kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
ところが4kHz, 8kHz辺りになってくると波形がウニョウニョし始めます。
fs = 44kHz, 4kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
fs = 44kHz, 8kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
11kHzになるともはやSin波には見えません。
目次: ゲーム
The World is Your Weaponをコンプリートしました。2018年にふりーむ!で公開されたフリーゲーム「ぶきあつめ」のSteam移植版です。ふりーむ!版でも十二分に遊べますが、作者さんを応援したいってことで購入しました。
Steam版はダンジョン探索ゲームが追加実装されていますが、本筋と関係ないうえ非常に長いです。私はほとんどやってません……。
一応、ふりーむ!へのリンクも貼っておきましょうか。
ぶきあつめ 〜なんでも武器になるRPG〜 - ふりーむ!
ぶきあつめでは、近づけるものはほぼ何でも(モノ、人、モンスターなど)武器にできます。RPGをやりなれている人は、スルーしてしまいそうな壁や床といった意外なものまで武器にできます。常識を捨ててプレイしましょう。私のお気に入りは地面の穴、ヘイワ村、海ですね。「ええっ!?それ取れるんだ??」と思わず笑ってしまいます。しかも案外強いです。海なんてほぼ最強ランクじゃないですかね?
このゲームは剣や杖など普通の意味での武器の形をしているものを除けば、基本的に大きなものほど強い傾向があります。ただし大きなものは上側の視界を塞ぐので非常にゲームがやりづらいトレードオフがあります。特にヘイワ村や海などは上半分がほぼ見えなくなるため、気づかないうちに上からモンスターに殴られることがあります。
エンディングは4つ(通常)+1つ(シークレット)ですが、Steam版はシークレットエンドが実装されていないのか、条件を満たしても発生しませんでした。ちょっと残念。
メモ: 技術系?の話はFacebookから転記しておくことにした。大幅に追記。
目次: Raspberry Pi
引き続きRaspberry Pi 3のオーディオ出力波形がグニャグニャしている謎を調べます。サンプリング周波数の1/4の矩形波を再生(理想的な周波数変換がなされるとSin波になるはず)を出力した際の周波数スペクトルを見ます。パワーを合わせるために波形の最大値を3.2Vくらいに合わせて測ったつもりです。が、RasPi 3の波形は歪んでいてピークがわからないので、合っているか自信ありません。参考程度です。
Raspberry Pi 3のオーディオ出力です。ピークの11kHz以外に15.5kHzや37kHzなど、多数の高調波が出現します。高調波は安定して出現するので、波形の崩れは外乱やノイズではなさそうです。
fs = 44kHz, 1/4 fs = 11kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
続いてfs = 48kHzで12kHzのSin波を再生した場合です。12kHz、36.5kHz、60kHz、85kHz付近、つまり3次、5次、7次……のように奇数倍の高調波が出ます。なんだこれ?
fs = 48kHz, 1/4 fs = 12kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
Creative Sound Blaster X-Fi Go! Proのfs = 44kHzで11kHz Sin波出力です。きれいに「11kHzのみ」にピークが出ます。オーディオ機器ならこれが普通ですよね。
fs = 44kHz, 1/4 fs = 11kHz Sin波の周波数スペクトル(Sound Blaster X-Fi Go! Pro)
矩形波を周波数領域に変換すると1f, 3f, 5f, ... のように奇数次にスペクトルが出ます。Raspberry Pi 3のオーディオ出力も同じ傾向がありますから、おそらくPWM波形をフィルタしてオーディオ出力を作っているのだろうと予想が立ちます。
目次: Raspberry Pi
何気なく使っていたRaspberry Pi 3のアナログオーディオ出力ですが、少し調べてみたところ、かなり変な動きでした。音は出ますが、まともなオーディオ用の回路には見えません。変な点はとりあえず3つ見つけました。
変な点1つ目。サンプリング周波数(fs)の半分、つまり1/2 fsのSin波(fs = 48kHzなら24kHz)が出ません。無音です。オーディオ用のDACならば、1/2 fsのSin波を出すときに波形が崩れることはあろうとも「無音」はあり得ません。この時点でRasPi 3のオーディオ出力は変です。どこかで音が出なくなる周波数がありそうですが、上限の周波数までは調べ切れていません。
変な点2つ目。サンプリング周波数(fs)が44kHz系でも48kHz系でもありません。1/4 fsの矩形波を入力すると出力はSin波になります(フーリエ変換が理想的だった場合、2014年11月20日の日記参照)。他の波形と違い歪みがわかりやすいので、私がオーディオ機器をテストする際によく使います。
本来はSin波になるはずなのにfs = 44kHzでも48kHzでも、Sin波とは程遠い歪んだ波形になります。同じデータをCreative Sound Blaster X-Fi Go! Proで出力するときれいなSin波になります。やっぱりRasPi 3のオーディオ出力はおかしいです。
fs = 44kHz, 1/4 fs = 11kHz Sin波の波形(Raspberry Pi 3)
fs = 48kHz, 1/4 fs = 12kHz Sin波の波形(Raspberry Pi 3)
fs = 44kHz, 1/4 fs = 11kHz Sin波の波形(Sound Blaster X-Fi Go! Pro)
変な点3つ目。なぜかGPUを制御しています。RasPi 3はSoCにBroadcom BCM2837を使っています。サウンドドライバはlinux/drivers/staging/vc04_services/bcm2835-audio/ の下にあるんですけど、このドライバの実装を見るとVideoCore 4と呼ばれているGPUにデータを投げつける実装になっています。
GPUのはずのVideoCore 4にサウンドデータを投げつけると音が再生される、謎の仕組みです。Videoじゃないのに……??
目次: Raspberry Pi
Raspberry Pi 3 model Bオーディオ周りの話のまとめ。
目次: ゲーム
Switchにてファイアーエムブレム 風花雪月を買いました。ファイアーエムブレムをプレイするのは、おそらくスーパーファミコンの「聖戦の系譜」以来です。聖戦の系譜と言えば、主人公であるシグルド様の陣営がメテオでほぼ全滅し、第二部が始まるという衝撃のストーリーでした……懐かしいですね。それはさておき。
交互に殴り合う戦闘システム、親密度といったファイアーエムブレムの基本システムは維持されています。ここを変えたら違うゲームになっちゃうから当然ですかねえ。
聖戦の系譜では親密度は第一部(親世代)のペアリングに影響し、第二部(子世代)の攻略難易度が大きく変わる割と重要な要素でした。一部キャラクターとの会話も変わりますがオマケ程度の存在でした。風花雪月でも親密度はキャラクターの強さに影響するので大事ですが、どちらかというと「各キャラクターとの会話」に重きが置かれたようです。聖戦の系譜には存在しなかったアドベンチャーパートと多彩な会話シーンによって……そうです、ぶっちゃけギャルゲーになりました。例を挙げれば、
ちなみに親密度は従来どおりの上げ方(キャラクターが隣接した状態で戦闘する)でも上がりますので、アドベンチャーパートなんてダルいんじゃ、戦略SRPGをやりたいんじゃー!って人はアドベンチャーパートは最低限こなして、戦闘だけガンガンやってても進むはずです。今作の半分近くを占めるキャラクター会話を捨てると、パラメーター強化にも関係してますし、ちょっともったいない気もしますが……。
グラフィクスはアニメーションも所々に入りますが、基本的には3Dキャラクターたちが良く動きます。総じてキレイです、よくできてるなあ。トゥーンレンダリングで、色の階調をあえて潰してセル画っぽくしているのかなあ?さすがにセル画が動いている!とまでは行きませんけど、トゥーンレンダリングで気になりがちな妙な太い線は気にならないです。
今作はクラスチェンジしてもレベルが維持されたままです。パラメータは「HP、力、魔力、技、速さ、幸運、守備、魔防、魅力」の9つで、上限値も高そう(従来は30、今作は50以上はありそう)です。
初期値はいずれも1桁、高くても15もありません。よって初期値の合計は100前後です。全ステータスカンストするには合計500くらい上げる必要がありそうです。要求するものは多いのに、レベルアップ時のステータス上昇は合計 +2〜+5程度と渋めです。ファイアーエムブレムのレベル上限は30だか40なので、この調子で上限レベルに達したところで、合計250が良いところ。1つもステータスカンストできそうにありません。
ステータスカンストどころか、下手すると全員雑魚になってしまって途中で敵が倒せなくなって進行不能にならないか?レベルアップ時ステータス厳選ガチャが必須だった?いや、現代のゲームの標準難易度がそんな鬼畜設定のはずがないだろ……??などと不思議に思っていました。
さんざんやった挙句に進行不能になるのは困るので、攻略サイトを見たところ「レベル99まで上がる」って書いてありました。ええっ99?まさかのレベル上限です。逆にそんなに要ります?
ノーマル難易度なら無限に挑めるレベル上げ用マップがありますからレベル99でも100でも達成できましょうが、他の難易度ではどうやってもレベル99にはなりませんよね?
メモ: 技術系?の話はFacebookから転記しておくことにした。大幅に追記。
< | 2021 | > | ||||
<< | < | 05 | > | >> | ||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
- | - | - | - | - | - | 1 |
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 | - | - | - | - | - |
合計:
本日: