E
- このコレクション内の要素の型public interface Collection<E> extends Iterable<E>
Bag またはマルチセット (重複要素を格納できる、順序付けのないコレクション) は、このインタフェースを直接実装する必要があります。
汎用 Collection 実装クラス (通常、サブインタフェースを介して間接的に Collection を実装する) は、2 つの「標準」コンストラクタを提供しなければいけません。空のコレクションを作成する void (引数なし) コンストラクタと、Collection 型の引数を 1 つ持ち、その引数と同じ要素で新しいコレクションを作成するコンストラクタです。したがって、後者のコンストラクタでは、ユーザーはどのコレクションでもコピーでき、希望の実装型のコレクションと完全に同じコレクションを生成できます。この規約は義務付けられているわけではありませんが (インタフェースはコンストラクタを格納できないため)、Java プラットフォームライブラリにおけるすべての汎用 Collection の実装はこの規約に準拠しています。
このコレクションがオペレーションをサポートしていない場合、このインタフェース (処理されるコレクションを修正するメソッド) に含まれている「破壊的な」メソッドは、UnsupportedOperationException をスローするように指定されています。このとき、呼び出しがコレクションに影響を及ぼさない場合、これらのメソッドは UnsupportedOperationException をスローすることがありますが、必須ではありません。たとえば、追加されたコレクションが空である場合、変更不可能なコレクションで addAll(Collection)
を呼び出すと、例外をスローできますが、必須ではありません。
コレクションの実装には、格納できる要素に制限があるものもあります。たとえば、null 要素を禁止する実装や、null 要素の型に制限がある実装もあります。不適当な要素を追加しようとすると、通常 NullPointerException または ClassCastException のような非チェック例外がスローされます。不適当な要素を照会しようとすると、例外がスローされる場合や、ただ false を返す場合もあります。前の動作を禁止する実装もあれば、後の動作を禁止する実装もあります。前の動作を表示する実装もあれば、あとの動作を表示する実装もあります。多くの場合は、コレクションへの挿入がされない不適格な要素を処理しようとすると、実装により例外がスローされたり、処理が有効になります。このインタフェースに関するそうした例外は、「オプション」の仕様としてマークされます。
独自の同期ポリシーを決定するかどうかは、それぞれのコレクションによって異なります。実装による強い保証がない場合、別のスレッドによって変更されるコレクションでメソッドを呼び出すと、定義されていない動作が発生する可能性があります。これには、直接の呼び出し、呼び出しを実行する可能性があるメソッドへのコレクションの引き渡し、および既存のイテレータを使用したコレクションの検査が含まれます。
Collections Framework インタフェース内の多数のメソッドは、equals
メソッドとの関連で定義されます。たとえば、contains(Object o)
メソッドの仕様は、「このコレクションに (o==null ? e==null : o.equals(e)) を満たす要素 e が 1 つ以上含まれる場合にのみ、true を返す」というものです。この仕様は、「null 以外の引数 o を使用して Collection.contains を呼び出すと、要素 e で o.equals(e) が呼び出される」と理解すべきではありません。実装は、最初に 2 つの要素のハッシュコードを比較するなど、equals 呼び出しを回避するための最適化を自由に実装できます。(Object.hashCode()
仕様では、等価ではないハッシュコードを保持する 2 つのオブジェクトは等価ではないことが保証されます。)通常、さまざまな Collections Framework インタフェースの実装で、実装者が適切と判断するなら、基本となる Object
メソッドの指定された動作を自由に利用できます。
このインタフェースは、Java Collections Framework のメンバーです。
Set
, List
, Map
, SortedSet
, SortedMap
, HashSet
, TreeSet
, ArrayList
, LinkedList
, Vector
, Collections
, Arrays
, AbstractCollection
修飾子と型 | メソッドと説明 |
---|---|
boolean |
add(E e)
指定された要素がこのコレクションに格納されていることを保証します (オプションの操作)。
|
boolean |
addAll(Collection<? extends E> c)
指定されたコレクションのすべての要素をこのコレクションに追加します (オプションの操作)。
|
void |
clear()
このコレクションからすべての要素を削除します (オプションの操作)。
|
boolean |
contains(Object o)
指定された要素がコレクションに含まれている場合に true を返します。
|
boolean |
containsAll(Collection<?> c)
指定されたコレクションのすべての要素がこのコレクション内にある場合は true を返します。
|
boolean |
equals(Object o)
指定されたオブジェクトとこのコレクションが等しいかどうかを比較します。
|
int |
hashCode()
コレクションのハッシュコード値を返します。
|
boolean |
isEmpty()
このコレクションに要素がない場合に true を返します。
|
Iterator<E> |
iterator()
コレクションの要素のイテレータを返します。
|
boolean |
remove(Object o)
指定された要素のインスタンスがこのコレクションにあれば、そのインスタンスをコレクションから 1 つ削除します (オプションの操作)。
|
boolean |
removeAll(Collection<?> c)
指定されたコレクションにも格納されているこのコレクションのすべての要素を削除します (オプションの操作)。
|
boolean |
retainAll(Collection<?> c)
このコレクションにおいて、指定されたコレクションに格納されている要素だけを保持します (オプションの操作)。
|
int |
size()
このコレクション中の要素の数を返します。
|
Object[] |
toArray()
このコレクションの要素がすべて格納されている配列を返します。
|
<T> T[] |
toArray(T[] a)
このコレクション内のすべての要素を保持する配列を返します。返される配列の実行時の型は、指定された配列の型です。
|
int size()
boolean isEmpty()
boolean contains(Object o)
o
- このコレクション内にあるかどうかが判定される要素ClassCastException
- 指定された要素の型が、このコレクションと互換でない場合 (オプション)NullPointerException
- 指定された要素が null で、このコレクションが null 要素を許可しない場合 (オプション)Iterator<E> iterator()
Object[] toArray()
返される配列への参照をコレクションが維持しないという点で、この配列は安全です。つまり、このメソッドは、コレクションが配列に連動している場合でも新しい配列を割り当てます。このため、呼び出し側は、返された配列を自由に変更できます。
メソッドは、配列ベースの API とコレクションベースの API の間の橋渡し役として機能します。
<T> T[] toArray(T[] a)
このコレクションが指定された配列に収まり、その配列にさらに余裕がある場合 (つまり、配列がこのコレクションより多くの要素を持つ場合)、その配列内でコレクションの終端よりあとの要素は null に設定されます。このコレクションに null 要素がないことを呼び出し側が知っている場合にだけ、この特性を利用してコレクションの長さを判断できます。
イテレータによって要素が返される順序をコレクションが保証する場合、このメソッドは同じ順序で要素を返さなければなりません。
toArray()
メソッドと同じように、このメソッドは、配列ベースの API とコレクションベースの API の間の橋渡し役として機能します。さらに、このメソッドでは、出力配列の実行時の型を正確に制御できるため、環境によっては割り当ての手間を抑えることができます。
x が、文字列だけからなるコレクションであることがわかっていると仮定します。次のコードを使うと、新しく割り当てられた String の配列内にコレクションをダンプできます。
String[] y = x.toArray(new String[0]);toArray(new Object[0]) は、機能の点で toArray() と同一です。
a
- 配列が十分な大きさを持つ場合は、このコレクションの要素の格納先の配列。配列のサイズが十分でない場合は、同じ実行時の型で新しい配列が格納用として割り当てられる。ArrayStoreException
- 指定された配列の実行時の型が、このコレクション内のすべての要素の実行時の型のスーパータイプではない場合NullPointerException
- 指定された配列が null である場合boolean add(E e)
このオペレーションをサポートするコレクションでは、コレクションに追加できる要素について制限がある場合があります。たとえば、コレクションによっては、null 要素の追加が許可されないことや、追加される要素の型を制限することがあります。追加される要素に関して制限がある場合は、その Collection クラスのドキュメントに明示すべきでしょう。
その要素がすでにあるという以外の理由で特定の要素の追加を拒否する場合、コレクションは false を返すのではなく例外をスローする必要があります。これにより、この呼び出しが戻ったあとにコレクションが指定された要素を必ず格納するという不変性を保つことができます。
e
- このコレクションにあるかどうかを調べる要素UnsupportedOperationException
- add オペレーションがこのコレクションでサポートされない場合ClassCastException
- 指定された要素のクラスが原因で、このコレクションにその要素を追加できない場合NullPointerException
- 指定された要素が null で、このコレクションが null 要素を許可しない場合IllegalArgumentException
- 要素のあるプロパティーが原因で、このコレクションに要素を追加できない場合IllegalStateException
- 挿入制限のため、この時点で要素を追加できない場合boolean remove(Object o)
o
- このコレクションから削除される要素 (その要素が存在する場合)ClassCastException
- 指定された要素の型が、このコレクションと互換でない場合 (オプション)NullPointerException
- 指定された要素が null で、このコレクションが null 要素を許可しない場合 (オプション)UnsupportedOperationException
- remove オペレーションがこのコレクションでサポートされない場合boolean containsAll(Collection<?> c)
c
- このコレクションにあるかどうかを調べるコレクションClassCastException
- 指定されたコレクションの 1 つ以上の要素の型が、このコレクションと互換でない場合 (オプション)NullPointerException
- 指定されたコレクションに 1 つ以上の null 要素が含まれており、このコレクションが null 要素を許可しない場合 (オプション)、または指定されたコレクションが null の場合。contains(Object)
boolean addAll(Collection<? extends E> c)
c
- このコレクションに追加される要素を含むコレクションUnsupportedOperationException
- addAll オペレーションがこのコレクションでサポートされない場合ClassCastException
- 指定されたコレクションの要素のクラスが原因で、このコレクションにその要素を追加できない場合NullPointerException
- 指定されたコレクション内に null 要素が含まれ、このコレクションが null 要素を許可しない場合。または指定されたコレクションが null の場合IllegalArgumentException
- 指定されたコレクションの要素のあるプロパティーが原因で、このコレクションにその要素を追加できない場合IllegalStateException
- 挿入制限のため、この時点で一部の要素を追加できない場合add(Object)
boolean removeAll(Collection<?> c)
c
- このコレクションから削除される要素を含むコレクションUnsupportedOperationException
- removeAll メソッドがこのコレクションでサポートされない場合ClassCastException
- このコレクション内の 1 つ以上の要素の型が、指定されたコレクションと互換でない場合 (オプション)NullPointerException
- このコレクションに 1 つ以上の null 要素が含まれており、指定されたコレクションが null 要素をサポートしない場合 (オプション)、または指定されたコレクションが null の場合remove(Object)
, contains(Object)
boolean retainAll(Collection<?> c)
c
- このコレクションで保持される要素を含むコレクションUnsupportedOperationException
- retainAll オペレーションがこのコレクションでサポートされない場合ClassCastException
- このコレクション内の 1 つ以上の要素の型が、指定されたコレクションと互換でない場合 (オプション)NullPointerException
- このコレクションに 1 つ以上の null 要素が含まれており、指定されたコレクションが null 要素を許可しない場合 (オプション)、または指定されたコレクションが null の場合remove(Object)
, contains(Object)
void clear()
UnsupportedOperationException
- clear オペレーションがこのコレクションでサポートされない場合boolean equals(Object o)
Collection インタフェースは Object.equals の汎用規約に条項を追加しませんが、Collection を「直接」に実装する (つまり、Collection であり、Set または List ではないクラスを作成する) ときには、Object.equals をオーバーライドする場合に配慮が必要です。Object.equals をオーバーライドする必要がない場合、もっとも単純な方法は Object の実装に依存することですが、実装によっては、デフォルトの「参照比較」の代わりに「値比較」を実装する必要があることがあります。List および Set インタフェースでは、このような値比較が必要です。
Object.equals メソッドの一般規約によると、equals は対称的でなければいけません (つまり、b.equals(a) の場合にだけ a.equals(b))。List.equals および Set.equals の規約によると、リストはほかのリストとだけ等しくなり、セットはほかのセットとだけ等しくなります。このため、List と Set のどちらのインタフェースも実装しないコレクションクラスのカスタム equals メソッドは、このコレクションがリストまたはセットと比較された場合に false を返します。同じ論理により、Set と List の両インタフェースを正しく実装するクラスを記述することはできません。
equals
、クラス: Object
o
- このコレクションと等しいかどうかが比較されるオブジェクトObject.equals(Object)
, Set.equals(Object)
, List.equals(Object)
int hashCode()
hashCode
、クラス: Object
Object.hashCode()
, Object.equals(Object)
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