LIO_LISTIO
Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2020-04-11
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名前
lio_listio - リストの I/O リクエストを開始する
書式
#include <aio.h>
int lio_listio(int mode, struct aiocb *const aiocb_list[],
int nitems, struct sigevent *sevp);
-lrt でリンクする。
説明
lio_listio() 関数は、配列 aiocb_list で指定された I/O 操作の
リストをそれぞれ開始する。
mode 引数には以下のいずれかの値を指定する。
- LIO_WAIT
-
全ての操作が完了するまで、呼び出しは停止 (block) する。
sevp 引数は無視される。
- LIO_NOWAIT
-
I/O 操作は処理を行うためのキューに入れられ、呼び出しは直ちに返る。
全ての I/O 操作が完了すると、 sevp 引数で指定した非同期通知が
行われる。詳細は sigevent(7) を参照。sevp が NULL の場合、
非同期通知は行われない。
aiocb_list 引数は、I/O 操作を指定する aiocb 構造体へのポインター
の配列である。指定された操作の実行順序は規定されていない。
nitems 引数は、配列 aiocb_list の大きさを指定する。
aiocb_list 内のヌルポインターは無視される。
aiocb_list の各制御ブロックでは、
aio_lio_opcode フィールドで開始する I/O 操作を指定する。
aio_lio_opcode には以下の値が指定できる。
- LIO_READ
-
読み出し操作を開始する。操作はキューに入れられ、
この制御ブロックを指定して aio_read(3) の呼び出しが行われる。
- LIO_WRITE
-
書き込み操作を開始する。操作はキューに入れられ、
この制御ブロックを指定して aio_write(3) の呼び出しが行われる。
- LIO_NOP
-
この制御ブロックを無視する。
各制御ブロックの残りのフィールドは、
aio_read(3) や aio_write(3) の場合と同じ意味を持つ。
各制御ブロックの aio_sigevent フィールドは、
個々の I/O 操作で通知方法を指定するのに使用される
(sigevent(7) 参照)。
返り値
mode が LIO_NOWAIT の場合、 lio_listio() は全ての操作が
正常にキューに入れられた場合に 0 を返す。
そうでない場合は、-1 が返り、 errno にエラーを示す値が設定される。
mode が LIO_WAIT の場合、 lio_listio() は全ての操作が
正常に完了した場合に 0 を返す。
そうでない場合は、-1 が返り、 errno にエラーを示す値が設定される。
lio_listio() の返り値から得られる情報は、関数呼び出し自体に関する
ものだけであり、個々の I/O 操作に関する情報は得られない。
個々の I/O 操作は失敗することがあるが、これにより他の I/O 操作が完了
しなくなるといったことはない。 aio_error(3) を使うと、
aiocb_list の個々の I/O 操作のステータスを知ることができる。
ある I/O 操作が完了すると、その終了ステータスはaio_return(3) を使う
ことで取得できる。個々の I/O 操作は aio_read(3) や aio_write(3)
に書かれている理由で失敗する場合がある。
エラー
lio_listio() 関数は以下の理由で失敗する。
- EAGAIN
-
リソースが足りない。
- EAGAIN
-
nitems で指定された数の I/O 操作を行うと、
非同期 I/O 操作の数が上限 AIO_MAX を超えてしまう状況であった。
- EINTR
-
mode が LIO_WAIT で、全ての I/O 操作が完了する前にシグナルが捕捉された。 signal(7) 参照。 (非同期
I/O の完了通知に使用されるシグナルの場合もこれに該当する)。
- EINVAL
-
mode が不正であるか、
nitems が上限 AIO_LISTIO_MAX を超えている。
- EIO
-
aiocb_list で指定された操作の中に失敗したものがあった。
アプリケーションは、 aio_return(3) を使用して、
個々の操作のステータスを確認することができる。
lio_listio がエラー EAGAIN, EINTR, EIO で失敗した場合、
aiocb_list で指定した操作のいくつかは開始されていることがある。
lio_listio が他の理由で失敗した場合には、
どの I/O 操作も開始されていない。
バージョン
The lio_listio() 関数は glibc 2.1 以降で利用できる。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値
|
lio_listio()
| Thread safety | MT-Safe
|
準拠
POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
注意
使用前に制御ブロックを 0 で埋めるのは良い考えである。
I/O 操作の実行中は制御ブロックを変更してはならない。データの読み書き先
のバッファー領域に I/O 操作の実行中にアクセスしてはならない。さもないと、
どのような結果になるか分からない。また、関係するメモリー領域も有効な状態
のままにしておかなければならない。
同じ aiocb 構造体を指定して同時に複数の I/O 操作を行った場合、
どのような結果になるかは不定である。
関連項目
aio_cancel(3), aio_error(3), aio_fsync(3), aio_return(3),
aio_suspend(3), aio_write(3), aio(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
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- 名前
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- 書式
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- 説明
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- 返り値
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- エラー
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- バージョン
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- 属性
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- 準拠
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- 注意
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- 関連項目
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