java.awt.image
クラス ColorConvertOp

java.lang.Object
  java.awt.image.ColorConvertOp

すべての実装されたインタフェース:

BufferedImageOp, RasterOp

public class ColorConvertOp
extends Object
implements BufferedImageOp, RasterOp

このクラスは、転送元イメージのデータの色変換をピクセル単位で実行します。結果のカラー値は、転送先イメージの精度に合わせてスケーリングされます。色変換は、ColorSpace オブジェクトの配列または ICC_Profile オブジェクトの配列を介して指定できます。

あらかじめアルファが乗算されている BufferedImage が転送元である場合、色成分は色変換の前にアルファ成分で除算されます。転送先があらかじめアルファが乗算された BufferedImage の場合、色成分は変換のあとにアルファ成分によって乗算されます。Raster は、アルファチャネルを持たないものとして処理されます。 つまり、すべてのバンドがカラーバンドです。

RenderingHints オブジェクトがコンストラクタで指定されている場合は、カラー描画ヒントおよびディザリングヒントを使用して色変換を制御できます。

転送元と転送先には、同じオブジェクトを指定できます。

関連項目:

RenderingHints.KEY_COLOR_RENDERING, RenderingHints.KEY_DITHERING

コンストラクタの概要

ColorConvertOp(ColorSpace srcCspace, ColorSpace dstCspace, RenderingHints hints)
2 つの ColorSpace オブジェクトから新しい ColorConvertOp を構築します。

ColorConvertOp(ColorSpace cspace, RenderingHints hints)
ColorSpace オブジェクトから新しい ColorConvertOp を構築します。

ColorConvertOp(ICC_Profile[] profiles, RenderingHints hints)
ICC_Profile の配列から新しい ColorConvertOp を構築します。

ColorConvertOp(RenderingHints hints)
転送元カラースペースから転送先カラースペースに変換する新しい ColorConvertOp を構築します。

メソッドの概要

BufferedImage	createCompatibleDestImage(BufferedImage src, ColorModel destCM) この転送元を指定して、適切なサイズおよびバンド数で、ゼロ化された転送先イメージを作成します。
WritableRaster	createCompatibleDestRaster(Raster src) 指定された転送元で、正しいサイズおよびバンド数を持つゼロ化された転送先 Raster を作成します。
BufferedImage	filter(BufferedImage src, BufferedImage dest) 転送元 BufferedImage で ColorConvert を実行します。
WritableRaster	filter(Raster src, WritableRaster dest) 転送元 Raster のイメージデータで ColorConvert を実行します。
Rectangle2D	getBounds2D(BufferedImage src) この転送元を指定して、転送先のバウンディングボックスを返します。
Rectangle2D	getBounds2D(Raster src) この転送元を指定して、転送先のバウンディングボックスを返します。
ICC_Profile[]	getICC_Profiles() この ColorConvertOp を構築するために使用される ICC_Profile の配列を返します。
Point2D	getPoint2D(Point2D srcPt, Point2D dstPt) 指定された転送元のポイントに対応する、転送先のポイントの位置を返します。
RenderingHints	getRenderingHints() この操作で使用される描画ヒントを返します。

クラス java.lang.Object から継承されたメソッド

clone, equals, finalize, getClass, hashCode, notify, notifyAll, toString, wait, wait, wait

コンストラクタの詳細

ColorConvertOp

public ColorConvertOp(RenderingHints hints)

転送元カラースペースから転送先カラースペースに変換する新しい ColorConvertOp を構築します。RenderingHints 引数は null でも構いません。この操作は、BufferedImage とだけ使用することができ、転送元イメージの ColorSpace から転送先の ColorSpace に直接変換します。フィルタメソッドの転送先引数には null を指定できません。

パラメータ:

hints - 色変換の制御に使用する RenderingHints オブジェクト、または null

ColorConvertOp

public ColorConvertOp(ColorSpace cspace,
                      RenderingHints hints)

ColorSpace オブジェクトから新しい ColorConvertOp を構築します。RenderingHints 引数は null でも構いません。この操作は BufferedImage とだけ使用でき、主に転送先引数が null で filter メソッドが呼び出されたときに有効です。その場合、ColorSpace はフィルタメソッドによって作成される転送先の転送先カラースペースを定義します。そうでない場合、ColorSpace は、転送先領域に変換される前に転送元が変換される中間領域を定義します。

パラメータ:

cspace - 転送先の ColorSpace、または中間 ColorSpace を定義する

hints - 色変換の制御に使用する RenderingHints オブジェクト、または null

例外:

NullPointerException - cspace が null の場合

ColorConvertOp

public ColorConvertOp(ColorSpace srcCspace,
                      ColorSpace dstCspace,
                      RenderingHints hints)

2 つの ColorSpace オブジェクトから新しい ColorConvertOp を構築します。RenderingHints 引数は null でも構いません。この操作は、主に Raster でフィルタメソッドを呼び出すときに有効です。 その場合、2 つの ColorSpace が Raster で実行される操作を定義します。その場合、転送元 Raster のバンド数は、srcCspace の成分数と一致する必要があり、転送先 Raster のバンド数は dstCspace の成分数と一致する必要があります。BufferedImage の場合、2 つの ColorSpace は、転送先領域に変換される前に転送元が変換される中間領域を定義します。

パラメータ:

srcCspace - 転送元の ColorSpace

dstCspace - 転送先の ColorSpace

hints - 色変換の制御に使用する RenderingHints オブジェクト、または null

例外:

NullPointerException - srcCspace または dstCspace が null の場合

ColorConvertOp

public ColorConvertOp(ICC_Profile[] profiles,
                      RenderingHints hints)

ICC_Profile の配列から新しい ColorConvertOp を構築します。RenderingHints 引数は null でも構いません。一連のプロファイルには、カラースペースを表すプロファイル、効果を表すプロファイルなども含めることができます。 この一連のプロファイル全体が色変換を適切に定義しない場合は、例外がスローされます。

BufferedImage の場合、転送元 BufferedImage の ColorSpace が配列の最初のプロファイルの要件と一致しない場合には、最初の変換は適切な ColorSpace に対して行われます。配列の最後のプロファイルの要件が転送先 BufferedImage の ColorSpace と一致しない場合、最後の変換は転送先の ColorSpace に対して行われます。

Raster の場合、転送元 Raster のバンド数は配列の最初のプロファイルの要件と一致する必要があり、転送先 Raster のバンド数は配列の最後のプロファイルの要件と一致する必要があります。配列は、2 つ以上の要素を持つ必要があり、そうでない場合、Raster に対してフィルタメソッドを呼び出すと IllegalArgumentException がスローされます。

パラメータ:

profiles - ICC_Profile オブジェクトの配列

hints - 色変換の制御に使用する RenderingHints オブジェクト、または null

例外:

IllegalArgumentException - 一連のプロファイルによって明確な色変換が指定されていない場合

NullPointerException - プロファイルが null の場合

メソッドの詳細

getICC_Profiles

public final ICC_Profile[] getICC_Profiles()

この ColorConvertOp を構築するために使用される ICC_Profile の配列を返します。ColorConvertOp がそのような配列で構築されなかった場合は null を返します。

戻り値:

この ColorConvertOp の ICC_Profile オブジェクトの配列、またはこの ColorConvertOp が ICC_Profile オブジェクトの配列で構築されなかった場合は null

filter

public final BufferedImage filter(BufferedImage src,
                                  BufferedImage dest)

転送元 BufferedImage で ColorConvert を実行します。転送先イメージが null の場合、BufferedImage は適切な ColorModel で作成されます。

定義:

インタフェース BufferedImageOp 内の filter

パラメータ:

src - 変換される転送元 BufferedImage

dest - 転送先の BufferedImage、または null

戻り値:

src から変換された dest の色、または dest が null の場合は変換された、新しい BufferedImage

例外:

IllegalArgumentException - dest が null であり、この操作が RenderingHints 引数だけをとるコンストラクタを使用して構築された場合 (操作の定義が不適切であるため)

filter

public final WritableRaster filter(Raster src,
                                   WritableRaster dest)

転送元 Raster のイメージデータで ColorConvert を実行します。転送先 Raster が null の場合、新しい Raster が生成されます。転送元と転送先の Raster のバンド数は、上述のように要件と一致する必要があります。この ColorConvertOp を作成するために使用されるコンストラクタは、転送元と転送先のカラースペースを定義するのに十分な情報を提供する必要があります。上述を参照してください。適切な数のバンドを保持しない場合、例外がスローされます。

定義:

インタフェース RasterOp 内の filter

パラメータ:

src - 変換される転送元 Raster

dest - 転送先の WritableRaster、または null

戻り値:

src から変換された dest の色、または dest が null の場合は変換された、新しい WritableRaster

例外:

IllegalArgumentException - 転送元または転送先のバンド数が正しくない場合、転送元または転送先のカラースペースが未定義の場合、またはこの操作が BufferedImage での操作にだけ適用されるコンストラクタのいずれかで構築された場合

getBounds2D

public final Rectangle2D getBounds2D(BufferedImage src)

この転送元を指定して、転送先のバウンディングボックスを返します。これは、転送元のバウンディングボックスと同じになります。

定義:

インタフェース BufferedImageOp 内の getBounds2D

パラメータ:

src - 転送元の BufferedImage

戻り値:

指定された src を持ち、転送先のバウンディングボックスを表す Rectangle2D

getBounds2D

public final Rectangle2D getBounds2D(Raster src)

この転送元を指定して、転送先のバウンディングボックスを返します。これは、転送元のバウンディングボックスと同じになります。

定義:

インタフェース RasterOp 内の getBounds2D

パラメータ:

src - 転送元の Raster

戻り値:

指定された src を持ち、転送先のバウンディングボックスを表す Rectangle2D

createCompatibleDestImage

public BufferedImage createCompatibleDestImage(BufferedImage src,
                                               ColorModel destCM)

この転送元を指定して、適切なサイズおよびバンド数で、ゼロ化された転送先イメージを作成します。

定義:

インタフェース BufferedImageOp 内の createCompatibleDestImage

パラメータ:

src - フィルタオペレーションのソースイメージ

destCM - 転送先の ColorModel。null の場合、適切な ColorModel が使用される

戻り値:

指定された src からの適切なサイズおよびバンド数を持つ BufferedImage

例外:

IllegalArgumentException - destCM が null で、かつこの ColorConvertOp が転送先に定義された任意の ICC_Profile または ColorSpace を使用しないで作成された場合

createCompatibleDestRaster

public WritableRaster createCompatibleDestRaster(Raster src)

指定された転送元で、正しいサイズおよびバンド数を持つゼロ化された転送先 Raster を作成します。

定義:

インタフェース RasterOp 内の createCompatibleDestRaster

パラメータ:

src - 指定したRaster

戻り値:

指定された src からの適切なサイズおよびバンド数を持つ WritableRaster

例外:

IllegalArgumentException - この ColorConvertOp が dst および src のカラースペースを定義するための十分な情報なしで作成された場合

getPoint2D

public final Point2D getPoint2D(Point2D srcPt,
                                Point2D dstPt)

指定された転送元のポイントに対応する、転送先のポイントの位置を返します。dstPt が null ではない場合、戻り値を格納するために使用されます。このクラスでは、転送先のポイントは転送元のポイントと同じになります。

定義:

インタフェース BufferedImageOp 内の getPoint2D

定義:

インタフェース RasterOp 内の getPoint2D

パラメータ:

srcPt - 指定された転送元の Point2D

dstPt - 転送先の Point2D

戻り値:

srcPt と同じ場所に設定したあとの dstPt

getRenderingHints

public final RenderingHints getRenderingHints()

この操作で使用される描画ヒントを返します。

定義:

インタフェース BufferedImageOp 内の getRenderingHints

定義:

インタフェース RasterOp 内の getRenderingHints

戻り値:

この ColorConvertOp の RenderingHints オブジェクト