GROFF
Section: User Commands (1)
Updated: 6 August 2001
Index
JM Home Page
roff page
名称
groff - groff ドキュメントフォーマットシステムのフロントエンド
書式
groff
[ -abeghilpstvzCEGNRSUVXZ ]
[ -wname ]
[ -Wname ]
[ -mname ]
[ -Fdir ]
[ -Idir ]
[ -Tdev ]
[ -ffam ]
[ -Mdir ]
[ -dcs ]
[ -rcn ]
[ -nnum ]
[ -olist ]
[ -Parg ]
[ -Larg ]
[ files... ]
コマンドラインオプションとパラメータの間に空白を含めることが可能です。
解説
groff
は、groff ドキュメントフォーマットシステムのフロントエンドプログラムです。通常
groff
は
troff
を実行し、その出力を指定されたデバイスで扱うための
後処理プログラムを実行します。利用可能なデバイスは以下のとおりです:
- ps
-
PostScript プリンタやプレビュア。
- dvi
-
TeX の dvi フォーマット。
- X75
-
75dpi の X11 プレビュア。
- X100
-
100dpi の X11 プレビュア。
- ascii
-
タイプライタに似た特性を持つデバイス。
- latin1
-
ISO Latin-1 (ISO 8859-1) 文字集合を利用する
タイプライタに似た特性を持つデバイス。
- koi8-r
-
ロシア語 KOI8-R 文字集合を利用するタイプライタに似た特性を持つデバイス。
- utf8
-
UTF-8 エンコーディングの Unicode (ISO 10646) 文字集合を利用する
タイプライタに似た特性を持つデバイス。
- cp1047
-
EBCDIC コードページ IBM cp1047 を利用する
タイプライタに似た特性を持つデバイス (例えば OS/390 Unix)。
- lj4
-
HP LaserJet4 互換 (または他の PCL5 互換) プリンタ。
lbp
Canon CAPSL プリンタ用 (LBP-4 と LBP-8 シリーズのレーザプリンタ)。
- html
-
HTML 出力を行います。
指定されたデバイス用の後処理を行うプログラムは、デバイス記述ファイルの
postpro
コマンドにより指定されています。これは
-X
オプションにより変更できます。
デフォルトのデバイスは
ps
です。
pic,
eqn,
grn,
grap,
tbl,
refer,
soelim
の任意の前処理を行わせることもできます。
引数を伴わないオプションは
-
のあとにまとめて続けることができます。
ファイル名のかわりに用いられる
-
は標準入力を意味します。
grog
コマンドを用いてドキュメントを正しくフォーマットするための
groff
コマンドを調べることができます。
オプション
- -h
-
ヘルプメッセージを表示します。
- -e
-
eqn
を使って前処理を行います。
- -t
-
tbl
を使って前処理を行います。
- -g
-
grn
を使用して前処理を行います。
- -G
-
grap
を使用して前処理を行います。
- -p
-
pic
を使って前処理を行います。
- -s
-
soelim
を使って前処理を行います。
- -Idir
-
このオプションは
soelim(1)
に記述されています。
このオプションは
-s
オプションを暗黙的に指定します。
- -R
-
refer
を使って前処理を行います。
refer
に引数を渡す機構は用意されていません。
refer
のほとんどのオプションは、ファイル中に記述することができる等価なコマンドを
備えているからです。詳しくは
refer(1)
のマニュアルを参照してください。
- -v
-
groff
から起動されるプログラムのバージョン番号を表示します。
- -V
-
実行しないで、
groff
で実行される処理内容を標準出力に表示します。
- -z
-
troff
からの出力を捨てます。エラーメッセージのみが表示されます。
- -Z
-
troff
からの出力を後処理しません。通常
groff
は、自動的に適当な後処理プログラムを起動します。
- -Parg
-
後処理プログラムに
arg
を引数として渡します。別々の引数は別々の
-P
オプションで指定する必要があります。
groff
は、
arg
の前に
-
をつけてコマンドに渡したりしないことに注意してください。
- -l
-
プリンタのスプーラへ出力します。印字出力に用いられるコマンドは、デバイス
記述ファイルの
print
コマンドによって指定されます (これが存在しない場合には、
-l
は無効果です)。
- -Larg
-
arg
をプリンタスプーラプログラムに渡します。別々の引数は、別々の
-L
オプションで指定する必要があります。
groff
は、
arg
の前に
-
をつけてコマンドに渡したりしないことに注意してください。
デバイス記述ファイルに
print
コマンドが無い場合には、
-L
は無視されます。
- -Tdev
-
デバイス
dev
用に出力します。デフォルトのデバイスは
ps
です。
- -X
-
通常の後処理プログラムのかわりに、
gxditview
を起動してプレビューします。
groff
は
gxditview
に
-printCommand
オプションを渡します。このオプションは
groff
に
-l
オプション指定時に実行される
Print
アクションを実行させます。
-Tps
以外が指定されている場合は、よい結果が得られません。
- -N
-
eqn
の区切り文字間に改行が入ることを禁止します。
eqn
の
-N
オプションと同様です。
- -S
-
より安全なモード。
-S
オプションを
pic
に渡し、次の
troff
リクエストを無効化します:
.open,
.opena,
.pso,
.sy,
.pi
。
セキュリティ上の理由から安全なモードはデフォルトで有効です。
- -U
-
安全でないモード。古い安全でない動作に戻します。
- -a
-
-
-b
-
-
-i
-
-
-C
-
-
-E
-
-
-wname
-
-
-Wname
-
-
-mname
-
-
-olist
-
-
-dcs
-
-
-rcn
-
-
-Fdir
-
-
-Mdir
-
-
-ffam
-
-
-nnum
これらのオプションの詳細は、
troff(1)
に記述してあります。
環境変数
- GROFF_COMMAND_PREFIX
-
もしこの変数が
X
に設定されていると、
groff
は
troff
のかわりに
Xtroff
を起動します。これは、
tbl,
pic,
eqn,
grn,
refer,
soelim
にも同様に影響します。
grap,
gropos,
grodvi,
grotty,
grolj4,
grohtml,
gxditview
には影響しません。
- GROFF_TMAC_PATH
-
デフォルトディレクトリに加えて、
マクロファイルを検索すべきディレクトリのリスト (リストの区切りはコロンです)。
更なる詳細は
troff(1)
を参照してください。
- GROFF_TYPESETTER
-
デフォルトのデバイス
- GROFF_FONT_PATH
-
デフォルトディレクトリに加えて、
devname
という名前のディレクトリを検索すべき
ディレクトリのリスト (リストの区切りはコロンです)。
更なる詳細は
troff(1)
を参照してください。
- GROFF_BIN_PATH
-
この検索パスは、
groff
が起動するコマンドのために、
PATH
の前に使用されます。
設定しないと、
PATH
の前に `/usr/bin' が追加されます。
- GROFF_TMPDIR
-
一時的なファイルが作成されるディレクトリ。もし、
GROFF_TMPDIR
が設定さ
れておらず、
TMPDIR
が設定されているなら、
TMPDIR
で示されるディレクトリ
に一時ファイルが生成されます。さもなければ、一時ファイルは
/tmp
に作られます。
grops(1)
と
refer(1)
が一時ファイルを作成する可能性があります。
関連ファイル
u+3n
-
-
/usr/share/groff_font/devname/DESC
デバイス
name
のデバイス記述ファイル
- /usr/share/groff_font/devname/F
-
デバイス
name
のためのフォント
F
を記述したフォントファイル
EBCDIC ホストにおいては、出力デバイス
ascii,
latin1,
utf8
は使用不可です。
同様に、
cp1047
は ASCII ベースのオペレーティングシステム上では使用不可です。
使用例
マニュアルページ
foo.1
を標準出力に対し、latin-1 出力デバイスを使用して印刷し、
less
をページャに使用するには、次のコマンドを使用します:
-
groff -mandoc -Tlatin1 foo.1 | less
また、次のようにも使用できます:
-
groff -m mandoc -Tlatin1 foo.1 | less
作者
James Clark <jjc@jclark.com>
バグ
バグレポートは、bug-groff@gnu.org までお願いします。
レポートの際にはバグを再現できる完全な例題を添付し、あなたの利
用している groff のバージョンを添えて下さい。
COPYRIGHT
Copyright © 1989-2000 Free Software Foundation, Inc.
groff はフリーソフトウェアです。Free Software Foundation から
出版されている the GNU General Public License の ver 2.0 かそ
れ以降に基づく限り再配布したり、変更することが可能です。
groff は使い易いツールとして配布されることを望まれていますが、
どのような保証もありません。それが商業的であってもある特定の目
的に対するだけであっても保証はありません。詳しくは GNU の
General Public License を参照して下さい。
あなた
は groff のコピーを GNU General Public License と共に受
けとっているはずです。その COPYING を参照して下さい。そうでな
い場合には、
Foundation, 59 Temple Place - Suite 330, Boston, MA 02111-1307, USA
まで御連絡下さい。
入手性
最新の groff はたいてい ftp.gnu.org の gnu/groff ディレクトリに置かれており、
anonymous ftp で入手できます。
groff
のみが、Ted Faber <faber@lunabase.org> が記述した自由に入手可能な
grap
実装をサポートします。
実物は、次のところにあります:
-
http://www.lunabase.org/~faber/Vault/software/grap/
関連項目
grog(1),
troff(1),
tbl(1),
pic(1),
eqn(1),
grn(1),
grap(1),
soelim(1),
refer(1),
grops(1),
grodvi(1),
grotty(1),
grolj4(1),
grolbp(1),
grohtml(1),
gxditview(1),
groff_font(5),
groff_out(5),
groff_man(7),
groff_ms(7),
groff_me(7),
groff_char(7)
Index
- 名称
-
- 書式
-
- 解説
-
- オプション
-
- 環境変数
-
- 関連ファイル
-
- 使用例
-
- 作者
-
- バグ
-
- COPYRIGHT
-
- 入手性
-
- 関連項目
-
This document was created by
man2html,
using the manual pages.
Time: 16:46:40 GMT, November 24, 2023