public interface CallbackHandler
ベースとなるセキュリティーサービスがユーザー名やパスワードなどの特定の認証データを取得したり、エラーや警告メッセージなどの特定の情報を表示したりできるように、アプリケーションは CallbackHandler
を実装して、ベースとなるセキュリティーサービスに渡します。
CallbackHandler はアプリケーション固有の形式で実装されます。たとえば、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を持つアプリケーションにおける実装では、ウィンドウをポップアップして、情報を要求するプロンプトや、エラーメッセージを表示します。また、要求された情報を、エンドユーザーに尋ねるのではなく、別のソースから取得することも選択できます。
ベースとなるセキュリティーサービスでは、個々の Callback を CallbackHandler
に渡すことで、さまざまなタイプの情報を要求できます。CallbackHandler
の実装では、渡される Callback によって情報の取得と表示の方法を決定します。たとえば、ベースとなるサービスでユーザーを認証するためにユーザー名とパスワードが必要な場合は、NameCallback
と PasswordCallback
を使用します。CallbackHandler
では、ユーザー名とパスワードを順番に入力させるか、1 つのウィンドウ内に両方を入力させるかを選択できます。
デフォルトの CallbackHandler
クラスの実装は、auth.login.defaultCallbackHandler セキュリティープロパティーで指定できます。セキュリティープロパティーは、<JAVA_HOME>/lib/security/java.security という名前のファイルとして格納されている Java セキュリティープロパティーファイルに設定できます。<JAVA_HOME> は java.home システムプロパティーの値を参照しており、JRE のインストールディレクトリを示します。
セキュリティープロパティーが CallbackHandler
実装クラスの完全指定名で設定されている場合、LoginContext
は指定された CallbackHandler
をロードして、ベースとなる LoginModule に渡します。指定されていない場合、LoginContext
はデフォルトのハンドラだけをロードします。
すべてのデフォルトハンドラの実装では、引数を持たない public コンストラクタがなければいけません。
void handle(Callback[] callbacks) throws IOException, UnsupportedCallbackException
指定の Callback 内で要求された情報を取得または表示します。
handle
メソッドの実装では、要求された情報を取得または表示するために渡された Callback
オブジェクトのインスタンスを確認します。handle
メソッド実装の動作の実例を次に示します。このコード例は見本を示すだけです。コードを簡単にするために、適切なエラー処理などの詳細は省いています。
public void handle(Callback[] callbacks) throws IOException, UnsupportedCallbackException { for (int i = 0; i < callbacks.length; i++) { if (callbacks[i] instanceof TextOutputCallback) { // display the message according to the specified type TextOutputCallback toc = (TextOutputCallback)callbacks[i]; switch (toc.getMessageType()) { case TextOutputCallback.INFORMATION: System.out.println(toc.getMessage()); break; case TextOutputCallback.ERROR: System.out.println("ERROR: " + toc.getMessage()); break; case TextOutputCallback.WARNING: System.out.println("WARNING: " + toc.getMessage()); break; default: throw new IOException("Unsupported message type: " + toc.getMessageType()); } } else if (callbacks[i] instanceof NameCallback) { // prompt the user for a username NameCallback nc = (NameCallback)callbacks[i]; // ignore the provided defaultName System.err.print(nc.getPrompt()); System.err.flush(); nc.setName((new BufferedReader (new InputStreamReader(System.in))).readLine()); } else if (callbacks[i] instanceof PasswordCallback) { // prompt the user for sensitive information PasswordCallback pc = (PasswordCallback)callbacks[i]; System.err.print(pc.getPrompt()); System.err.flush(); pc.setPassword(readPassword(System.in)); } else { throw new UnsupportedCallbackException (callbacks[i], "Unrecognized Callback"); } } } // Reads user password from given input stream. private char[] readPassword(InputStream in) throws IOException { // insert code to read a user password from the input stream }
callbacks
- 取得または表示を要求された情報を含むベースとなるセキュリティーサービスが提供する Callback
オブジェクトの配列。IOException
- 入出力エラーが発生した場合。 UnsupportedCallbackException
- このメソッドの実装が callbacks
パラメータで指定された Callback のうち 1 つ以上をサポートしない場合。 バグまたは機能を送信
詳細な API リファレンスおよび開発者ドキュメントについては、Java SE のドキュメントを参照してください。そのドキュメントには、概念的な概要、用語の定義、回避方法、有効なコード例などの、開発者を対象にしたより詳細な説明が含まれています。
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