java.awt.image.renderable

インタフェース RenderableImage

既知のすべての実装クラス:

RenderableImageOp

public interface RenderableImage

RenderableImage は、描画に依存しないイメージ (その結果、解像度に依存しない) のための共通インタフェースです。つまり、特定のイメージの描画とは無関係に記述され、オペレーションが適用されるイメージです。たとえば、RenderableImage は、解像度に依存することなく回転させたり切り取ったりしておいて、ドラフトプレビュー、画面での高画質表示、またはプリンタなど、さまざまなコンテキストにおいてそれぞれ最適な方法で描画できます。

RenderedImage は RenderContext を引数に取る createRendering() メソッドを介して RenderableImage から返されます。RenderContext は RenderedImage を作成する方法を指定します。RenderableImage から直接ピクセルを取り出すことはできません。

createDefaultRendering() メソッドおよび createScaledRendering() メソッドは、適切な RenderContext を内部に作成する簡易メソッドです。すべての描画メソッドは、以前に作成した描画への参照を返すこともあります。

フィールドのサマリー

フィールド

修飾子と型	フィールドと説明
static String	HINTS_OBSERVED createRendering メソッドまたは createScaledRendering メソッドを使って取得した RenderedImage のプロパティーを識別するために使用される文字列定数です。

メソッドのサマリー

メソッド

修飾子と型	メソッドと説明
RenderedImage	createDefaultRendering() デフォルトの幅および高さ (ピクセル数) を使って、このイメージの RenderedImage のインスタンスを返します。
RenderedImage	createRendering(RenderContext renderContext) 指定された RenderContext を使用してこのイメージの描画を表す RenderedImage を作成します。
RenderedImage	createScaledRendering(int w, int h, RenderingHints hints) このイメージの RenderedImage のインスタンスを、幅 w ピクセル、高さ h ピクセルで作成します。
float	getHeight() ユーザー座標空間での高さを返します。
float	getMinX() 描画に依存しないイメージデータの最小の X 座標を返します。
float	getMinY() 描画に依存しないイメージデータの最小の Y 座標を返します。
Object	getProperty(String name) このイメージのプロパティーセットからプロパティーを返します。
String[]	getPropertyNames() getProperty によって認識される名前のリストを返します。
Vector<RenderableImage>	getSources() この RenderableImage のイメージデータのソースである RenderableImages のベクターを返します。
float	getWidth() ユーザー座標空間での幅を返します。
boolean	isDynamic() 同じ引数を使って行なった連続した描画 (つまり、createRendering() または createScaledRendering() の呼び出し) が異なる結果になる場合は true を返します。

フィールドの詳細

HINTS_OBSERVED

static final String HINTS_OBSERVED

createRendering メソッドまたは createScaledRendering メソッドを使って取得した RenderedImage のプロパティーを識別するために使用される文字列定数です。そのようなプロパティーが存在する場合、プロパティーの値は RenderingHints オブジェクトで、描画の作成時に認められたヒントを指定します。

関連項目:

定数フィールド値

メソッドの詳細

getSources

Vector<RenderableImage> getSources()

この RenderableImage のイメージデータのソースである RenderableImages のベクターを返します。このメソッドは、イメージにソースがないことを示すために空のベクトルを返す場合もあります。または利用できる情報がないことを示すために null を返すこともあります。

戻り値:

RenderableImages の Vector (空の場合もある)、または null

getProperty

Object getProperty(String name)

このイメージのプロパティーセットからプロパティーを返します。プロパティー名が認識されない場合、java.awt.Image.UndefinedProperty が返されます。

パラメータ:

name - String として取得するプロパティーの名前。

戻り値:

プロパティー Object への参照、または値 java.awt.Image.UndefinedProperty

getPropertyNames

String[] getPropertyNames()

getProperty によって認識される名前のリストを返します。

戻り値:

プロパティー名のリスト。

isDynamic

boolean isDynamic()

同じ引数を使って行なった連続した描画 (つまり、createRendering() または createScaledRendering() の呼び出し) が異なる結果になる場合は true を返します。このメソッドは、既存の描画がキャッシュに格納および再使用されるかどうかを判定するために使用されます。true が返されれば問題はありません。

戻り値:

同じ引数を使って行なった連続した描画の結果が異なる場合は true、そうでない場合は false。

getWidth

float getWidth()

ユーザー座標空間での幅を返します。通常は、RenderableImage の幅はイメージの縦横比 (幅を高さで割った値) に等しくなります。

戻り値:

ユーザー座標でのイメージの幅

getHeight

float getHeight()

ユーザー座標空間での高さを返します。通常は、RenderedImage の高さは、1.0F に等しくなります。

戻り値:

ユーザー座標でのイメージの高さ

getMinX

float getMinX()

描画に依存しないイメージデータの最小の X 座標を返します。

戻り値:

描画に依存しないイメージデータの最小の X 座標

getMinY

float getMinY()

描画に依存しないイメージデータの最小の Y 座標を返します。

戻り値:

描画に依存しないイメージデータの最小の Y 座標

createScaledRendering

RenderedImage createScaledRendering(int w,
                                  int h,
                                  RenderingHints hints)

このイメージの RenderedImage のインスタンスを、幅 w ピクセル、高さ h ピクセルで作成します。RenderContext は、適切な usr2dev 変換およびイメージ全体の中の処理対象範囲を使って自動的に作成されます。すべての描画ヒントは渡された hints からのものです。

w == 0 の場合は、Math.round(h*(getWidth()/getHeight())) と同じになります。同様に h == 0 の場合は、Math.round(w*(getHeight()/getWidth())) と同じになります。w または h のどちらかがゼロ以外である必要があり、両方がゼロの場合は IllegalArgumentException がスローされます。

作成された RenderedImage は、イメージを作成するのにどの RenderingHints が使用されたかを示す String HINTS_OBSERVED によって識別されるプロパティーを持つ場合があります。また、作成された RenderedImage での getSources() メソッドを介して取得された任意の RenderedImage は、そのようなプロパティーを持つ場合があります。

パラメータ:

w - 描画されるイメージの幅 (ピクセル数)、または 0。

h - 描画されるイメージの高さ (ピクセル数)、または 0。

hints - ヒントが格納されている RenderingHints オブジェクト。

戻り値:

描画されるデータが格納されている RenderedImage

createDefaultRendering

RenderedImage createDefaultRendering()

デフォルトの幅および高さ (ピクセル数) を使って、このイメージの RenderedImage のインスタンスを返します。RenderContext は、適切な usr2dev 変換およびイメージ全体の中の処理対象範囲を使って自動的に作成されます。描画ヒントは空になります。createDefaultRendering は処理速度の向上のために格納されている描画を使用する場合もあります。

戻り値:

描画されるデータが格納されている RenderedImage

createRendering

RenderedImage createRendering(RenderContext renderContext)

指定された RenderContext を使用してこのイメージの描画を表す RenderedImage を作成します。これは、RenderableImage の描画を取得するもっとも一般的な方法です。

作成された RenderedImage は、イメージを作成するためにどの RenderingHints (RenderContext からの) を使用したかを示す String HINTS_OBSERVED によって識別されるプロパティーを持つ場合があります。また、作成された RenderedImage での getSources() メソッドを介して取得された任意の RenderedImage は、そのようなプロパティーを持つ場合があります。

パラメータ:

renderContext - 描画の生成に使用する RenderContext。

戻り値:

描画されるデータが格納されている RenderedImage