IFCONFIG

Section: Linux Programmer's Manual (8)
Updated: 14 August 2000
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名前

ifconfig - ネットワーク・インタフェースの設定  

書式

ifconfig [interface]
ifconfig interface [aftype] options | address ...  

説明

ifconfig はカーネルによって認識されているネットワーク・インタフェースの設定に使用する。 特にブート時に、必要に応じてインタフェースを設定するために使用される。 ブート後には、デバッグやシステムチューニングなどの特殊な目的がなければ、 通常使うことはない。

引数が与えられないと、 ifconfig は現在動作しているインタフェースの状態を表示する。 もし一つのインタフェースが引数として与えられると、 そのインタフェースの状態だけを表示する。 また -a が引数として与えられると、停止しているものも含めて、 すべてのインタフェースの状態を表示する。 以上のいずれでもない場合、ifconfig はインタフェースを設定する。

 

アドレス・ファミリー

インタフェース名の直後に置かれた引数が、 サポートされているアドレス・ファミリーの名前として認識されると、 すべてのプロトコル・アドレスの解釈と表示は、 そのアドレス・ファミリーに従う。 現在サポートされているアドレス・ファミリーは次の通り: inet (TCP/IP, デフォルト), inet6 (IPv6), ax25 (AMPR Pakcet Radio), ddp (Appletalk フェーズ 2), ipx (Novell IPX), netrom (AMPR Packet radio).  

オプション

interface
インタフェースの名前である。 これは通常、ドライバーの名前に装置の番号を付けたものである。 例えば、 eth0 は最初のイーサネット・インタフェースである。
up
このフラグは、インタフェースを活動状態にする。 インタフェースに新しいアドレスを割り当てた場合は、 暗黙のうちにこの up が指定される。
down
このフラグは、このインタフェースのドライバを停止する。
[-]arp
ARP プロトコルの使用を有効/無効にする。
[-]promisc
無差別 (promiscuous) モードを有効/無効にする。 もし有効にすると、ネットワーク上のすべてのパケットは このインタフェースにより受信される。
[-]allmulti
全マルチキャスト (all-multicast) モードを有効/無効にする。 もし有効にすると、ネットワーク上のすべてのマルチキャスト・パケットは このインタフェースにより受信される。
metric N
この引数はインタフェースメトリックを設定する。
mtu N
この引数はインタフェースの最大転送単位 (MTU) を設定する。
dstaddr addr
(PPPのような) ポイント間接続においてリモートの IP アドレスを設定する。 この引数はすでに古い仕様となったので、代りに pointopoint キーワードを使用すること。
netmask addr
このインタフェースの IP ネットワークマスクを設定する。この値は通常、 (IP アドレスに対応する) クラス A,B,C の ネットマスクがデフォルトで設定 されるが、値を指定することも可能である。
add addr/prefixlen
IPv6 アドレスをインタフェースに追加する。
del addr/prefixlen
IPv6 アドレスをインタフェースから削除する。
tunnel aa.bb.cc.dd
新規の SIT (IPv6-in-IPv4) デバイスを作成し、 与えられた対象アドレスにトンネルする。
irq addr
このデバイスにより使用される割り込みを設定する。 ただし、すべてのデバイスで動的な IRQ 設定の変更が可能なわけではない。
io_addr addr
このデバイスの I/O 開始アドレスを設定する。
mem_start addr
このデバイスにより使用される共有メモリーの開始アドレスを設定する。 これは、いくつかのデバイスでのみ必要とされる。
media type
このデバイスで使用される、物理ポートもしくは媒体タイプを設定する。 すべてのデバイスで、この設定の変更が可能なわけではない。 また可能なものでも、どの値をサポートしているかはデバイスによって異なる。 type の値は、 10base2 (thin イーサネット), 10baseT (twisted-pair 10Mbps イーサネット), AUI (外部トランシーバー) などである。 auto は特殊な媒体指定で、 ドライバーに媒体を自動検出するよう伝える。 同じく、すべてのドライバでこれが可能であるわけではない。
[-]broadcast [addr]
アドレスを指定すると、このインタフェースに プロトコルブロードキャストアドレスを設定する。 指定されないと、このインタフェースに IFF_BROADCAST フラグを設定 (もしくは解除) する。
[-]pointopoint [addr]
ポイント間接続 (point-to-point) モードを有効にする。 これは二つのマシン間だけで直接接続し、 他が干渉できないことを意味する。
アドレスも指定された場合は、リンクの相手側のプロトコルアドレスを設定する。 これにより、 dstaddr は古い仕様となった。指定されない場合 IFF_POINTOPOINT フラグを設定もしくは解除するだけである。
hw class address
デバイスドライバーがこの操作をサポートしていれば、 インタフェースのハードウェアアドレスを設定する。 このキーワードの後には、ハードウェアのクラスの名前と ハードウェアアドレスにあたる ASCII 文字列が続かなくてはならない。 現在サポートされるハードウェアクラスは ether (イーサネット), ax25 (AMPR AX.25), ARCnet, netrom (AMPR NET/ROM) である。
multicast
インタフェースのマルチキャストフラグを設定する。 通常はドライバーが自動で設定するので、
address
このインタフェースに割り当てる IP アドレス。
txqueuelen length
デバイスの送信キューの長さをセットする。 遅延が大きく、遅いデバイス (モデム、ISDN) に対して 小さい値をセットすると、 大量転送中に telnet のようなインタラクティブなトラフィックが あまり邪魔されないようにできる。
 

注意

カーネルリリース 2.2 からは、 エイリアスされたインタフェースに対する 明示的なインタフェース統計がなくなった。 元のアドレスに対して表示される統計は、 同じデバイスの全ての別名アドレスで共通のものとなる。 アドレス毎の統計が欲しい場合は、 ipchains(8) コマンドを使って、そのアドレスの明示的な集計ルールを追加すること。

イーサネットデバイスドライバの割り込み問題により、 EAGAIN で失敗する。 より詳細な情報は http://cesdis.gsfc.nasa.gov/linux/misc/irq-conflict.html を参照すること。  

ファイル

/proc/net/socket
/proc/net/dev
/proc/net/if_inet6  

バグ

Appletalk DDP と IPX はアドレスの表示はするが、 このコマンドにより変更することはできない。  

関連項目

route(8), netstat(8), arp(8), rarp(8), ipchains(8)  

著者

Fred N. van Kempen, <waltje@uwalt.nl.mugnet.org>
Alan Cox, <Alan.Cox@linux.org>
Phil Blundell, <Philip.Blundell@pobox.com>
Andi Kleen


 

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