IO_SETUP
Section: Linux Programmer's Manual (2)
Updated: 2020-12-21
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名前
io_setup - 非同期 I/O コンテキストを作成する
 
書式
#include <linux/aio_abi.h>          /* 必要な型の定義 */
long io_setup(unsigned nr_events, aio_context_t *ctx_idp);
注: このシステムコールには glibc のラッパー関数は存在しない。「注意」の節を参照。
 
説明
注意:このページは生の Linux のシステムコールのインターフェースについて説明している。 libaio で提供されるラッパー関数では
ctx_idp 引数に違う型が使われている。「注意」を参照。
io_setup() システムコールは、 nr_events 個のイベントを
同時に実行に適した非同期 I/O (AIO) コンテキストの作成を行う。 ctx_idp 引数は、すでに存在する AIO
コンテキストを指していてはならず、
io_setup() の呼び出しの前に 0 に初期化されていなければならない。
AIO コンテキストの作成に成功すると、 *ctx_idp に作成された AIO
コンテキストへのポインターがセットされる。
 
返り値
成功した場合、 io_setup()  は 0 を返す。 失敗時の返り値については、「注意」の節を参照すること。
 
エラー
- EAGAIN
 - 
指定された nr_events がイベント数の上限を越えている。イベント数の上限は /proc/sys/fs/aio-max-nr
で定義されている (proc(5) 参照)。
 - EFAULT
 - 
ctx_idp に無効なポインターが指定されている。
 - EINVAL
 - 
ctx_idp が初期化されていないか、指定された nr_events が内部の
制限値を越えている。また、 nr_events は 0 より大きい値に設定
すべきである。
 - ENOMEM
 - 
必要なカーネルリソースを得られない。
 - ENOSYS
 - 
io_setup()  がこのアーキテクチャーでは実装されていない。
 
 
バージョン
非同期 I/O システムコールは Linux 2.5 で初めて登場した。
 
準拠
io_setup()  は Linux 固有であり、移植を想定したプログラムで 使用すべきではない。
 
注意
glibc はこのシステムコールのラッパー関数を提供していない。
syscall(2) を使ってこのシステムコールを起動することができる。
しかし、たいていは、このシステムコールを呼び出したいのではなく、
 libaio が提供している io_setup ラッパー関数を呼び出したい
場合がほとんどであろう。
libaio のラッパー関数では ctx_idp 引数に別の型
(io_context_t *) が使われることに注意すること。
また、libaio のラッパー関数は、エラーの通知が通常の C ライブラリの
慣習にしたがっておらず、エラーの場合には負のエラー番号 (エラーの節に列
挙されている値の一つを負にしたもの) が返り値となる点にも注意すること。
syscall(2) 経由でシステムコールを起動すると、返り値は通常のエラー
通知の慣習に したがってものとなり、エラーの場合には -1 が返り、
errno にエラーを示す (正の) 値が設定される。
 
関連項目
io_cancel(2), io_destroy(2), io_getevents(2), io_submit(2),
aio(7)
 
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
 Index
- 名前
 - 
 - 書式
 - 
 - 説明
 - 
 - 返り値
 - 
 - エラー
 - 
 - バージョン
 - 
 - 準拠
 - 
 - 注意
 - 
 - 関連項目
 - 
 - この文書について
 - 
 
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