-V と --version オプションは、 lesskey にバージョン番号を表示させて、すぐに終了させる。 -V または --version オプションが指定された場合、 他のオプションと引き数は無視される。
入力ファイルは、いくつかの セクション から構成される。 各セクションは、セクションのタイプを識別する行から始まる。 指定できるセクションを以下に示す。
空白行と特別なセクションヘッダ行を除く、 シャープ記号 (#) から始まる行は無視される。
#command
コマンドセクションがファイルの中での最初のセクションである場合、 この行は省略することもできる。 コマンドラインセクションは次の形式の行から構成される。
string <whitespace> action [extra-string] <newline>
whitespace (空白) とはスペースとタブを 1 つ以上並べたものである。 string はアクションを起こすコマンドキーである。 string は 1 つのコマンドキー、または 15 個までのキーである。 action は下のリストにある less のアクションである。 string 中の文字はコマンドの文字通り、もしくは、 コントロールキーを示すためにキャレット (^) を前において表す。 バックスラッシュと、それに続く 3 桁までの 8 進数は、 文字を 8 進数で指定するために使われる。 バックスラッシュとその後に続く文字により、次のような入力文字を指定する。
バックスラッシュの後に続く上に挙げた以外の文字は、 その文字が特殊文字としてでなく、文字通りに使われることを意味している。 バックスラッシュを前に置かなければならない文字は、 キャレット・スペース・タブ・バックスラッシュ自身である。
アクションの後に "extra" string を続けることもできる。 less が実行されているときにそのようなコマンドが入力されると、 アクションが実行された後、extra string が less で入力されたときと同じように解釈される。 この特色はコマンドの機能を拡張する場合に使われる。 下の "{" と ":t" コマンドの例を参照すること。 アクションが "quit" の場合、extra string は特別な意味を持つ。 less が終了するとき、extra string の最初の 1 文字が終了ステータスとして使われる。
#command \r forw-line \n forw-line e forw-line j forw-line \kd forw-line ^E forw-line ^N forw-line k back-line y back-line ^Y back-line ^K back-line ^P back-line J forw-line-force K back-line-force Y back-line-force d forw-scroll ^D forw-scroll u back-scroll ^U back-scroll \40 forw-screen f forw-screen ^F forw-screen ^V forw-screen \kD forw-screen b back-screen ^B back-screen \ev back-screen \kU back-screen z forw-window w back-window \e\40 forw-screen-force F forw-forever R repaint-flush r repaint ^R repaint ^L repaint \eu undo-hilite g goto-line < goto-line \e< goto-line p percent % percent \e[ left-scroll \e] right-scroll \e( left-scroll \e) right-scroll { forw-bracket {} } back-bracket {} ( forw-bracket () ) back-bracket () [ forw-bracket [] ] back-bracket [] \e^F forw-bracket \e^B back-bracket G goto-end \e> goto-end > goto-end = status ^G status :f status / forw-search ? back-search \e/ forw-search * \e? back-search * n repeat-search \en repeat-search-all N reverse-search \eN reverse-search-all m set-mark ' goto-mark ^X^X goto-mark E examine :e examine ^X^V examine :n next-file :p prev-file :x index-file - toggle-option :t toggle-option t s toggle-option o _ display-option | pipe v visual ! shell + firstcmd @ rotate-right H help h help V version 0 digit 1 digit 2 digit 3 digit 4 digit 5 digit 6 digit 7 digit 8 digit 9 digit q quit Q quit :q quit :Q quit ZZ quit
#stop
これにより、全てのデフォルトコマンドは無視される。 #stop 行は、ファイルのそのセクションの最後の行に置かれなければならない。
#stop は危険であることを理解しておかなければならない。 #stop により全てのデフォルトコマンドが不可にされるので、 必要な全てのアクションを可能にするためには #stop 行の前に必要なコマンドを指定しなければならない。 例えば、"quit" コマンドを指定しないと使いづらくなる。
#line-edit
このセクションは、#command セクションで一般のコマンドの新しいキー割り当てを 指定したときと同じやりかたで、 ラインエディットコマンドの新しいキー割り当てを指定する。 ラインエディットセクションは、下の例のように 1 行毎の キーとアクションのリストからなる。
#line-edit \t forw-complete \17 back-complete \e\t back-complete ^L expand ^V literal ^A literal \el right \kr right \eh left \kl left \eb word-left \e\kl word-left \ew word-right \e\kr word-right \ei insert \ex delete \kx delete \eX word-delete \ekx word-delete \e\b word-backspace \e0 home \kh home \e$ end \ke end \ek up \ku up \ej down
#env
この行の後には、環境変数の割り当てリストが続く。 各行は、環境変数名・イコール記号 (=)・環境変数に割り当てる値、 で構成される。 イコール記号の前後の空白は無視される。 この方法で割り当てられる変数は、 less でしか参照されない。 ある変数がシステム環境でも lesskey ファイルでも指定されている場合、 lesskey ファイルでの値が優先される。 lesskey ファイルは環境変数を上書きするために使うこともできるが、 lesskey ファイルで環境変数を設定する主な目的は、 less の全ての設定情報を 1 つのファイルに収めることである。
#env LESS = -i LESSCHARSET = latin1
MS-DOS と OS/2 では、NUL 文字 (0) で始まる文字列を送るキーがある。 この NUL 文字は、lesskey ファイルで \340 と表される。
lesskey is part of the GNU project and is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2, or (at your option) any later version.
lesskey is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the GNU General Public License for more details.
You should have received a copy of the GNU General Public License along with lesskey; see the file COPYING. If not, write to the Free Software Foundation, 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111-1307, USA.
Mark Nudelman <marknu@flash.net>
バグの報告やコメントは、上のアドレスか bug-less@gnu.org へ送って下さい。
[参考訳]
Copyright (c) 1994-2000 Kazushi (Jam) Marukawa, 日本語化ルーチンのみ。
コメントは jam@pobox.com へ送って下さい。
このパッチは Less ライセンスの下で配布できる。