属性の役割
印刷ジョブをプリンタに送信するときに、クライアントは、ドキュメントの名前などの印刷データの特性、および両面印刷で 5 部などの印刷データの印刷方法を記述した属性を提供します。印刷ジョブが複数の印刷データから構成される場合、最初のドキュメントは 8 x 11 インチのメディアを使用し、もう一つのドキュメントは 11 x 17 インチのメディアを使用するなど、異なる印刷データは異なる処理命令を持ちます。プリンタが印刷ジョブの処理を開始すると、そのジョブに関する追加情報が使用可能になります。これには、ジョブの状態 (完了、またはキューに格納済みなど) や、これまでに印刷されたページの数が含まれることがあります。このような情報も属性です。属性にはまた、プリンタ名、プリンタの位置、キューに入れられているジョブの数などの、そのプリンタ自体に関する情報も記述できます。
Java 印刷サービス API では、これらのさまざまな種類の属性の役割が、Attribute の次の 5 つのサブインタフェースを使用して定義されます。
- PrintRequestAttribute は、印刷ジョブ全体に適用される設定を表したり、印刷ジョブ全体の印刷方法を指定したりするためにアプリケーションによって使用されます。
- DocAttribute は、1 つのドキュメントの特性や、そのドキュメントに適用される印刷ジョブの設定を指定するためにアプリケーションによって使用されます。
- PrintJobAttribute は、ジョブがどのように印刷されているかを報告するために印刷サービスによって使用されます。通常、これらの値は、要求した属性値と一致しています。ただし、要求した属性値がプリンタでサポートされない場合は、その印刷ジョブの属性にプリンタでサポートされる別の値が設定されます
- PrintServiceAttribute は、印刷サービスのステータスを報告するために印刷サービスによって使用されます。
- SupportedValuesAttribute は、要求属性に対してサポートされている値の範囲を示すために印刷サービスによって使用されます。たとえば、特定のプリンタで、一定範囲の部数しか印刷できないとします。印刷サービスは、サポートされる部数の範囲に関する照会を受信すると、SupportedValuesAttribute を実装している CopiesSupported オブジェクトにこの情報を返します。
また、次のセクションでは、属性を収集して属性セット (これにも役割がある) にまとめる方法について説明します。
目次 | 前へ | 次へ